Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

イタリア料理教室《シチリア料理編・6月》

2013-06-07 23:35:01 | イタリア料理
今日は、先月から通い始めたお料理教室の日でした。前回は体験レッスンという
形にして頂いたので、形式上は今日から本格的に入会となります

今月のレッスンメニューを見ていると、隔週ではなく毎週通いたくなってしまう
ほど魅力的なものが多くて、迷ってしまいます。隔週のうちは手打ちパスタの
コースとシチリア料理のコースに通うつもりでいますが、本当は基本のコースと
デザートのコースにも通いたいです。時間があれば挑戦してみようかな

今日のレッスンはシチリア料理のコースです。シチリア料理はなかなか日本では
お目にかかる機会がないので、いったいどんなメニューなのか気になりますね


お教室に着くと、前回と同じく、まずは今日作るお料理の説明から入りました。
今回はシチリア料理ということで、シチリアの特産品についてのお話や、風土
などの豆知識も教えてくださいました

一通りの説明が終わったところで、早速調理にかかります。まずは前菜から。


「Insalata di tonno e melanzane」という前菜です。マグロ、ナス、トマト
オレガノといったシチリアの素材が詰まった一品です。シチリア沖はマグロ漁が
盛んなのだとか。ナスはイタリア南部でよく採れる野菜。オレガノはシチリアの
特産品だそうです


初めにナス・トマト・玉ねぎを角切りにし、オリーブオイルでじっくり炒めて
いきます。ポイントは素材を一種類ずつ入れて炒めて、そのたびに塩を一つまみ
入れること。こうすることでまんべんなく塩が行き渡ります。

炒った松の実とフレッシュのオレガノを加えて胡椒で味を調え、ボウルに入れて
冷蔵庫で冷まします。


マグロを角切りにして塩コショウし、これも冷蔵庫へ。野菜もマグロも冷えたら
フレッシュとドライのオレガノを更に足し、両方を混ぜ合わせます。お皿に盛る
時にはセルクルを使ってひと塊にしてから、最後にオリーブオイルをかけます


お次はプリモのパスタのソースの準備。今日のパスタは「Pasta con le sarde」。
鰯とフェンネルを使ったパスタで、この2つの食材もシチリア料理を代表するもの
です。これはシチリアでは一番有名なパスタなのだとか


シチリアではカタクチイワシが良く獲れるので、鰯料理も多いそうです。今日は
頭と内臓はあらかじめ処理をしてくださっていたので、手開きで骨をとる作業を
させて頂きました。骨をとった鰯は一口大に切ります。


デパートでフェンネル(フィノッキオ)も手に入りますが、今日は日本人用に
改良されたスティッキオを使いました。フェンネルよりも、香りが柔らかいのだ
そうです。こちらも一口大に切っておきます


フライパンにオリーブオイルをひき、みじん切りにした玉葱を低温でじっくりと
炒め、そこに一口大の鰯を入れて全体が白っぽくなったら白ワインを入れます。
さらに、レーズン・松の実・スティッキオ・トマトペーストと水を入れて煮込み
ます


私は今まで使ったことがないのですが、こちらのトマトペーストはレストラン等
でも良く使われるそうで、2倍濃縮で少し塩が入っているのでとても便利だとか。
今度近くの輸入食材屋さんで買ってみようかな


パスタソースを煮込んでいる間にセコンドの準備に入ります。今日のセコンドは
「Pesce spada a ghiotta」。メカジキの美食家風という名前がついたシチリアの
伝統料理だそうです。メカジキには塩コショウをしておきます。


輪切りにしたじゃがいもをたっぷりのオイルをひいたフライパンで低温で焼き、
両面が焼きあがったら端にずらして、そこにメカジキを入れてソテーします。


ソテーが終わったら両方を一度フライパンから取り出し、そのままフライパンに
みじん切りにしたニンニクと玉葱を入れて炒めて、ケッパー・オリーブ・カット
トマト・ローリエ・みじん切りにしたイタリアンパセリの葉を入れ水を加えて
煮込みます。


その間にパスタに使うパン粉を炒っておきます。イタリアで使われるパン粉は、
日本で揚げ物などに使うパン粉よりも粒子が細かいものが主流なのだそうです。
同時並行でパスタも茹でておきます。


セコンド用のソースにメカジキを戻して軽く煮込み、最後にじゃがいもも戻して
ソースを絡めます。これでセコンドは出来上がり

パスタが茹で上がったら先ほど作っておいたソースにパスタを絡めて完成です
全ての調理が終わったところで、お皿に盛り付けて、お待ちかねの試食タイム


前菜は日本語でいうとマグロとナスのシチリア風サラダ。彩りがとても鮮やかで
夏らしいサラダです。野菜を炒めるときに結構な量の塩を入れたのですが、野菜
の甘みがでるのかまろやかな味わいでした。オレガノの香りも爽やか


プリモは鰯とフェンネルのパスタ。シチリアは最後に炒ったパン粉を乗せるのが
特徴なのだそうです。炒ったパン粉は貧乏人のパルミジャーノと呼ばれていて、
チーズがなかなか入手できなかった時代に代用品として広まったとか

しっかり煮込んだので鰯もだいぶ崩れていますが、これが逆に良いのだそうで、
ソースがよく絡んでとっても美味しかったです。フェンネルはフレッシュの他に
フェンネルシードも入れたので香りも良く出ています。イタリアのフェンネルを
使う場合には、かなり香りが強いのでフェンネルシードは必要ないようです

今日はブカティーニという、少し太めで中に穴の開いたパスタを使いましたが、
ショートパスタならなんでも合うそう。お勧めは、シチリアのショートパスタの
カザレッチェだということで、自宅で作るときはそのパスタにしてみようかな


セコンドのメカジキのア・ギオッタ。とてもシンプルな材料を使い塩コショウで
味付けをしただけなのですが、驚くほど美味しい一品でした。じゃがいもがまた
ソースをしっかり含んでいて美味しいのです

イタリア料理はマンマの作る家庭料理が基本ですが、日本料理と同じく素材の味
を大切にするので、塩コショウとオリーブオイル、あとはハーブを使う程度で、
フレンチのように手の込んだこともしなければ味の濃いソースも使いませんね。
そういう意味では、日本人にはとても馴染みやすいお料理といえます


食後には紅茶を淹れて頂き、一緒にレッスンを受けた生徒さんや先生とお話を
したりと、今日も楽しい時間を過ごさせて頂きました


今夜も夫に試食してもらうべく、少しずつお持ち帰りさせていただくことにしま
した。パスタは時間が経つと美味しくないとは思うのですが、シチリア料理を
食べるチャンスはなかなか無いと思うので、少しだけ持ち帰りました。試食して
もらいながらレシピを見ておしゃべりするのが楽しいのです

次回は2週間後に、手打ちパスタのコースをレッスンしていただきます。初めての
手打ちパスタ、どんな風にできるのか楽しみです