先週に引き続き、今週もイタリア料理教室へ行ってきました。隔週のつもりが、
どのコースもとても楽しそうなので、今は月に3回通っています。産休に入ったら
毎週通えると思うと嬉しくてたまりません
今日はシチリア料理のコースを受講します。手打ちパスタのコース以外は基本的
には乾燥パスタを使うのですが、今回のパスタは日本で手に入らないものなのだ
ということで、今日も手打ちパスタに挑戦できるそうです。嬉しいな~
今日も、まずは手打ちパスタの生地作りからスタートします。今日のパスタ
は
「Busiate con pesto trapanese」。ブジアーテはシチリア特有のパスタ。日本では
手に入らないそうです。今までの手打ちパスタでは強力粉を使っていましたが、今回はセモリナ粉100%で、卵を入れずに作ります。
ボウルにセモリナ粉・水・オリーブオイル・塩を入れて混ぜます。ひと纏まりに
なったらボウルから取り出して、まな板の上でしっかりと捏ねていきます。卵が
入っていないのですが、粉の性質なのかとてもまとまりが良く、すぐにモチモチ
した手触りに変わってくれるので、捏ね時間も少なくて扱いやすい生地でした
しっかり捏ねたら丸めてラップでくるんで、1時間ほど冷蔵庫で寝かせます。
次はメインに使うものの準備です。今日のメインは「Beccafico」。シチリア料理
のひとつですが、そもそもベッカフィーコとは鳥の名前なのだそうです。料理の
仕上がりの見た目がその鳥に似ているということで名前が付けられたとか
今日のベッカフィーコは鰯を使うのですが、その鰯の中に入れる詰めものを準備
していきます。細かめのパン粉を多めのオリーブオイルで炒って、色が変わって
きたら火を止め、余熱でレーズン・松の実・オレンジの皮・パセリを炒ります。
これが完全に冷めたら、削ったパルミジャーノを加えて詰めものの出来上がり
次は前菜の「Gnocchi di calamari」の準備に取り掛かります。ニョッキといえば
ジャガイモと小麦粉を混ぜて作ったお団子状のものですが、今日はイカのすり身
を使ってお団子にして、ジャガイモのソースに浮かべます。ニョッキじゃないの
では?というのは正しい指摘ですが、ジャガイモをソース側に使うという逆転の
発想がちょっとシャレの効いているお料理です
こちらはシチリア料理というわけではなくて、先生が働いていらしたシチリアの
レストランの人気メニューだったお料理だそうです。温かくても冷たくても食べ
られるので、夏なら冷製で食べると良さそうですね
ソースは玉葱とジャガイモをオリーブオイルで炒め、塩コショウをしてから水を
加えて15分ほど煮込んでおきます。
煮込んでいる間にニョッキを作ります。一口大にしたスルメイカとレモンの皮を
ミキサーにかけて、しっかりとすり身になったら絞り袋にいれておきます。この
あとはすぐに出来上がってしまうので、残りの作業は食べる直前に行うことに
次はメインの鰯
を仕上げていきます。頭と内臓を処理した鰯を手開きして骨を
取り、鰯の上に詰めものを乗せて塩コショウをします。
詰めものを巻き込むように鰯を頭側から巻き、尻尾が上にピンと立つようにして
耐熱皿に載せます。鰯と鰯の間にはオレンジとローリエを挟んで香りが移るよう
にして、最後に詰め物を上からパラパラと振りかけたら、食べる直前に15分ほど
オーブンで焼けば完成です
ここでちょうど1時間ほど経ったので、パスタを形成する作業に入ります。手前側
から見ると分かりやすいのですが、まず塊の状態から少し切り離して、手で棒状
に伸ばします。それをさらに伸ばしてから打ち粉をし、長めの竹串に巻いていき
ます。巻き終わったら竹串ごと手のひらでコロコロ転がして伸ばします。
そして竹串を外すと、このように平たいらせん状のパスタが出来上がるのです。
これがブジアーテ。マシーンを使わず一本一本手作業で作るので、とても手間の
かかるパスタです。一人分でこれを20本程度。気が遠くなる作業です…
手打ちパスタの形成が終わったら、パスタのソース作りに入ります。皮を剥いた
アーモンド・湯剥きしてタネを取ったトマト
・バジル・塩・オリーブオイルを
容器に入れて、ミキサーにかけるだけの簡単ソース。これをパスタに絡めます。
先ほど絞り袋に入れておいたイカのニョッキを濡らしたラップの上に絞り出し、
オリーブオイルをしいたフライパンでコロコロと転がしながら焼いていきます。
こうして転がすことで角が取れて丸いお団子状になるのだそうです。半生の状態
くらいで火を止めるのがベスト
先ほど煮込んでおいたニョッキのソース用のジャガイモと玉葱を、ブレンダーで
ペースト状にし、そこに生クリームとディルを加えます。これでソースが完成。
ソースと言っていますがほとんどスープに近いサラサラ具合です。ここに焼いた
イカのニョッキを入れてオリーブオイルをかけたら前菜は完成
先ほど作ったパスタソースをフライパンで温め、そこに3分間茹でたブジアーテを
入れて絡めていけばパスタも完成です。
オーブンに入れていたメインがちょうど焼きあがったところで、試食タイムへ
前菜のスルメイカのニョッキじゃがいものスープ仕立て。ジャガイモのスープの
優しい味に、ふんわりしたやわらかなニョッキがよく合って、ニョッキに入れた
レモンの香りがイカの臭みを消してくれるので、とても爽やかな一品です
パスタはブジアーテペーストトラパネーゼ。作るのにとっても苦労した手打ちの
パスタですが、苦労しただけあって、ふんわりモチモチの食感で、アーモンドを
効かせたソースにぴったりの、とっても美味しいものでした
このパスタにはこのソースがお決まりなのだそう。トラーパニというシチリアに
ある町の名物料理だとか
メインは鰯のベッカフィーコ。確かにこうして見ると鳥の形に見えなくもない
鰯の臭みをオレンジが消してくれて、中に詰めたレーズンの甘みがとっても引き
立つ、シチリアらしい一品です。皮だけはでなく、オレンジ本体を中に詰めても
美味しそうですね
食後には今日もグラニータを頂きつつ、先生とおしゃべりをしました。8月からは
もう一つ通うコースを増やして、月に4回通うつもりでいます。出産後はしばらく
来られませんが、毎月のメニューを勉強できないのは残念なので、時間があれば
夫に代理で通ってもらおうかなぁとも考えています。土曜日にもレッスンがある
ので、なんとか通ってもらえたら良いのですが…
今日のメニューも全てお持ち帰りさせて頂いて、帰宅した夫に晩酌がてら試食を
してもらいました。案の定イカのニョッキは食べてくれたものの、自宅では作り
たくないということで、作るときにはイカを海老に変える方向で考えています
手打ちパスタはとても喜んでいたので、また明日の夜に黙々と一人で作業をして
下準備しておこうと思います(苦笑)