株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

格付け機関とは一体何者か?

2008-07-26 08:02:00 | 株に出会う
7月26日朝のコメント欄が長くなりすぎたので、首記テーマにして別稿で抜き出しました。

-----以下、26日朝のコメント-----

NYダウは平穏に終わったようです。良いニュースとしては原油安(123.26ドル)の他に、6月の耐久財受注が-0.3%の予想が0.8%となったこと、ミシガン大学消費者信頼感指数が56.4%の予想に対して61.2%と良かったこと、また、新築住宅件数も予想を27K上回って年率換算530Kだったことがありました。

但し、悪材料としては、S&Pがファニーメイ、フレディマックについて格下げ方向で見直しとの、当然とも言えるニュースがあります。これがNYダウを大きく押し下げたようです。

そうだったのか。。。

格付評価機関には、今回問題となった証券化商品など金融商品の格付けの他に、会社や国そのものに対する格付けをする機能がありましたね。

金融商品の格付けにおいてはその相手から格付手数料を得ている訳ですが、会社に対するこうした格下げを伴う格付けについては、まさかファニーメイなどから手数料を得ているのではないでしょうね??

と思ってS&Pのウェブサイトを見ると、個別企業の格付け情報の閲覧は有料となっておりました。つまり、当該会社からは手数料は貰わないけれども、その会社に投資を考えている人からは情報サービス提供料を頂く仕組みのようです。国に対する格付けは多分、結果をオープンにする必要があるので1種の「公共サービス」でやっているのでしょうね。

個別商品に対する格付けは、それを行うアナリストが、格付手数料の交渉に拘わらないことを規定して厳格な社内行動規範としていると言いますが、それは野村でのインサイダー事件の防止(これは全証券会社のシステムデータを集めて、様々なインサイダー臭い取引を炙り出す多様なデータ処理を行えば、ある程度は防げる可能性はあります。)策よりも、もっと胡散臭いものです。元来、アナリスト(&会社の蓄積データ)の固有技術に負うところが多く、その分析モデルこそ格付け機関のノウハウであるため、第三者が後で検証するデータが公開されていないし公開することもないからです。

そうなると、この格付け機関というのは、一体全体プライベートな会社組織で良いものだろうか?もっとも政府組織にしたところで、政府の圧力がかかるので好ましくはありませんが、純粋の民間企業がビジネスベースでこうした格付けを行うのもチョイと変ではありませんか?

証券化商品の格付けに関しては、筆者が昨年9月23日のブログでムーディーズのCEOの言い分に疑義を唱えた通りです。

格付会社の格付けに対する市場での受け止め方と、格付会社の言い分にズレが明らかに生じております。「サブプライムローンの証券化商品の格付けは2005年までは厳しすぎたのではないかと言われたぐらいだ」と、ムーディーズは平然と言い放っております。その頃のサブプライム商品が今になって問題を起こしているではないのでしょうか。

こうして、その時々で言質を七色に変えるようなCEOが率いる格付会社に世間が依拠し、その格付結果に一喜一憂するというのも、この近代資本主義社会が生み出した、キメラのような存在かも知れません。(いや、色鮮やかな毒キノコでしょう。心は、それを食した人間=世界の金融機関は、後になって体調が悪化、最悪は死亡に至る。)

しかし、誰が本来格付けをするのが望ましいかと言うと、そのブログで書いたように、格付けは不特定多数の投資家が資金を出し合って設立した機関が行い、少なくとも個々の投資家の意向がその会社の金融商品の格付けに影響しないようにすべきではないかと思うのです。

中立的な運営が、それはそれで難しいですが、今の純粋プライベート企業のプロフィット事業として行うことの弊害の大きさを比べれば、こうした別の事業体への転換をすべきではないでしょうか。

もっとも、国連と同じで、各出資会社の利害調整に多大な労力を要し、格付行為そのものが全く機能しなくなる怖れもありそうですので、国連における常任理事国のような特定の会社が影響力を持つことがないように、例えば、上場企業全員が均等に出資するなどの仕組みを考えてはどうでしょうか。

参考までに同じ時期にS&Pがアメリカの上院で行った証言です。
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市場概況(7.25.08)

2008-07-25 15:20:35 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説

ジリ下げ調整日となった7月25日(金)の市場概況です。

・日経先物:OSC52%(-4%)7月16日の36%から切り返し中。
・日経平均:OSC56%(-2%)7月16日の32%から切り返し中。
・TOPIX:OSC50%(-3%)7月16日の29%から切り返し中。
・マザーズ指数:OSC54%(+1%)7月22日の35%から切り返しに転じる。
・ヘラクレス指数:OSC52%(+3%)7月22日の32%から切り返しに転じる。
・国債先物:OSC37%(+1%)75銭高。7月16日の47%から反落中。
・日経先物イーブニングセッション:13330円(大証終値比-30円)
・シカゴCME日経先物:13515円(大証終値比+更新155円)
・NYダウ:11371ドル(+21ドル)OSC55%(-6%)7月23日の68%より下落中。更新
・ドル円:107.87円(54銭の円安)OSC66%(+1%)6月17日の68%以来の高さ。更新

今日は通しで円高が進行。それに呼応するように株式市場はジリジリと下げました。目立った反発の動きもなし。

後場は、仕手株1972の三晃金属を372円の節目で拾い、+2円と+4円で売ったトレードのみ。後は下で待つも約定せず。

こういう日は買い指しには行かない方が得策ですね。

しかし、ついにあのダヴィンチが分割後の安値更新です。5分割前に100万円を超えていたのが嘘のようです。月足のチャートを見ると無惨な凋落ぶりです。不動産流動化一辺倒で、結構な利益を稼いでいた人は、その後どうなったのでしょうか。

-------26日朝のコメント-------

長くなりましたので、別稿にします。
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一服相場での短期資金の早い逃げ足

2008-07-25 11:23:45 | 株に出会う
こういう日は、昨日まで落ちすぎたからと言って、当座のリバウンド狙いでの短期資金で上昇していた新興市場などは、結構大きめにやられているようです。

それに引きかえ、主力市場の地力での切り返し銘柄は、絶好の押し目とばかりに買われるようです。つまり、短期資金ではない底値からの押し目を元来狙っていた資金の場合は、こうした日に一斉に逃げることはありません。

今日も電池関連やら仕手性の強い銘柄に、停滞感の強い前場に嫌気を指した資金が移動しているようです。

資源関連は、やはりCRB指数が売り転換していることで、悪い値動きですね。

各市場は以下の通り。

・日経先物:OSC52%(-4%)-250円
・日経平均:OSC57%(-1%)-210円
・TOPIX:OSC51%(-2%)-27ポイント
・マザーズ指数:OSC55%(+2%)-12.41ポイント
・ヘラクレス指数:OSC51%(+2%)-13.73ポイント
・国債先物:OSC38%(+2%)78銭高。

国債先物が息を吹き返しつつあります。今日も寄り付きからずっと上昇基調です。これが降りる気配がきちんと見えないと、株式市場への資金の流入は限定的と思います。ドル・円は大きな動きなし。

前場は9020JR東日本の前場終わりの押し目で拾っての薄利売却の1件のみ。

途中で岡三の画面がおかしくなり、元に戻すのに手間取っているうちに、早めに売っちゃえということになりました。
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明日のモニタリング銘柄(7.25.08)

2008-07-24 16:26:29 | 明日のモニタリング銘柄
NYダウのOSC68%というのは、半端な高さではありません。70%を超える勢いがあるとはとても思えません。ここは少々休憩に入るのではないかと見ております。

その点、今日も上げた日経はOSCがまだ?58%です。6月18日に並んでおります。例の12連敗前です。

まあ、どう転んでも対応できるよう、明日のモニタリング銘柄です。上げすぎの銘柄はスキップしますので、ほとんど出てこないかも知れません。

明日は、チョイと方針を変えて、10日の高値平均値の少し手前で止まっている銘柄をまずいくつか挙げてみます。(左が終値、右が10日高値平均値)

1.9843ニトリ 5810円vs.5840円
2.6277ホソカワミクロン 669円vs.671円
3.7236ティラド 564円vs.564円
4.5310東洋炭素 5860円vs.5890円
5.5017AOCホールディングス 1032円vs.1034円
6.5480冶金工業 638円vs.648円
7.2389オプト 321Kvs.323K
8.9793ダイセキ 3460円vs.3530円
9.4503アステラス製薬 4510円vs.4510円

これだけではおもしろ妙味に欠けますので、押し目を狙う銘柄をいくつか。

1.9020JR東日本 817Kまで降りてきたら。
2.7915日本写真印刷 あの優良児が低迷中。任天堂の巻き添えか?
3.4573アールテック・ウエノ 841Kが底と認識されるのか?
4.4623アサヒペン 一発勝負銘柄。不発弾の可能性大。

以上です。
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市場概況(7.24.08)

2008-07-24 15:29:00 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説

暑さたけなわの7月24日(木)の市場概況です。赤字部は25日朝更新

・日経先物:OSC56%(+6%)7月16日の36%から切り返し中。
・日経平均:OSC58%(+8%)7月16日の32%から切り返し中。
・TOPIX:OSC53%(+9%)7月16日の29%から切り返し中。
・マザーズ指数:OSC53%(+8%)7月22日の35%から切り返しに転じる。
・ヘラクレス指数:OSC49%(+6%)7月22日の32%から切り返しに転じる。
・国債先物:OSC36%(-6%)36銭安。7月16日の47%から反落中。
・日経先物イーブニングセッション:13580円(大証終値比-80円)
・シカゴCME日経先物:13430円(大証終値比-230円)更新
・NYダウ:11349ドル(-283ドル)OSC61%(-7%)23日の68%から下落に転じたか?更新
・ドル円:107.33円(57銭の円高)OSC65%(+3%)6月17日の68%以来の高水準。更新

いやはや、最後はもの凄い熱気でした。

後場の13時半頃に13500円の節目の値段を抜けてからは、それこそ13600円をも突き抜け、先物は13660円まで届いての終了でした。

何やら、突如さかりのついた馬が、辺り構わず荒れ狂うような様子でしたね。この凶暴さにはついて行けませんでた。

皆さんも半信半疑で見ているため、チョイ上げ程度ではその後の反落への警戒心が芽生えて、現物株は最初はそれほどの伸びは見せず。ところがどっこい、誰も目にも明らかになると、結局はジリジリと追随上げでした。

下の節目の値段で5つほどの銘柄を指していた筆者は、今日は出来ないと諦めておりましたが、最後の30分で、今日の利確組の成り売りで、4293セプテーニ嬢がひっかかり、その直後に7915日本写真印刷もひっかりました。(何やら、にわか太公望になった気分です。それにしても釣り上げるのに時間がかかった。)

これらは引け際の高いところまで持っていれば、もう少し抜けたのですが、こうした急落局面では必ずある反発局面の適当なところで売りました。

しかし、エントリーが難しい1日でした。上げ相場での対応をもう少し考えねばなりません。

今晩のNYダウは少々怪しいと思っておりますので、持ち越す気はありませんでした。

OSCの上げ方を見ても、ここのところの上げはいかにも性急すぎます。この上げ反動が必ずどこかで出てくる筈ですが、何事も行き過ぎないと急には止まれない。。。

-------25日朝のコメント-------

NYダウは283ドル安と大きく反落しました。6月の中古住宅販売が10年ぶりの不振だったためと言われておりますが、494万件の予想に対して結果は486万件です。この程度は誰もが予想している範囲でしょうね。むしろ、上げすぎた反動からの利確狙いの売りが出てきたと解釈する方が自然かと。

原油も足踏み状態です。ところがドル安へと進んでおります。つまり、このところのドル高は、ユーロの景況感(特にドイツ)が悪く、相対的にドルの下落が妨げられていただけと言えます。それに1.6ドル(対ユーロ)を超えると、アメリカが為替介入を行うかも知れないとの警戒感もあったと思います。

原油はもう少しの下落を想定しております。しかし、ズルズルと100ドル割れの事態はないと思います。先日書いたように、原油高を仕掛けた張本人のアメリカ、アラブ諸国の戦略に反するためです。それに投機による上昇分を差し引いた値段は70ドル~100ドルと見ております。そのため原油が100ドル割れになりそうなら、何か上げ材料をわざわざでっち上げるのが国際政治の冷酷なところですね。

ドル・円は57銭円高に振れておりますが、OSCは3%のコンバージェンス。107.2円という安値を突破されてから、再度107円半ばまで戻して、そこからは下落基調に入る方向です。
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