株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

主力市場は方向感を欠く

2008-07-24 11:12:55 | 株に出会う
朝から日経先物と国債先物の値動きを見ながら、トレンド転換が合ったタイミングでの売買を心がけてはおりますが、両方ともほとんどわずかなボックス圏での動きに終始しており、どちらに向かっているのかさっぱり分かりません。

9432NTTのようにいきなり上空に行って、そのまま浮遊している銘柄もあれば、8766東京海上のように、アメリカの生保の買収で大きく上がると寄り前の雰囲気を醸し出しておき、その後は3930円まで下落させ、前引け前に再度4000円の前日終値まで持ってくるなど、全く変幻自在というのか、目眩ませが過ぎるというのか、混沌状態というのか、野良猫が敵味方が分からないで相手構わず引っ掻き回る状態というのか、要するに、欲と欲が絡まるとこういう現象を呈するのではないかと思うような、何とも浅ましいと言うべきか、それとも誠に人間らしいというべきか、全く形容のしようがない相場が前場でした。

ああ、随分と長い文章を書いてしまいました。久し振りです。こうした長い文章は誰も読まないものです。自分でも嫌になりました。

それでも、結果としては株式市場がOSCを大きく伸ばしており、国債先物がOSCを-4%の38%にしておりますので、株が優勢であることは確かです。

しかし、こうした予想外の上げ上げ相場には面くらいますね。買い上がらないと買えないし、下で待っていても落ちてこないし、買い上がると落とされるし、何をやろうにも、徒手空拳で突っ込む以外にはないのですが、そうした変な勇気を持ち合わせない人間は、普段通りの心理状態で場を観戦する以外にはなさそうです。

後場、このまま13500円を突破するのか、それともそこから、これまでの上げ反動から下落に転じるのか、正念場を迎えそうです。

1つの鍵は、ドル円が108円を越えていくかどうかですね。
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明日のモニタリング銘柄(7.24.08)

2008-07-23 16:13:41 | 明日のモニタリング銘柄
明日のモニタリング銘柄ですが、今日上げすぎた新興市場の銘柄はパスします。ずっと低迷していた市場が、ここに来て一気に連チャンで上げることは、確率的にも稀だからです。

一応、毎日物色銘柄が変わるのが相場ですので、今日伸びきれなかった銘柄などを中心にノミネーションしてみたいと思います。

1.9432日本電信電話
 久々にこの大型株を取り上げます。490K割れからの反転狙い。不公正取引などで是正処置を勧告されていることや、ドコモやKDDIなど通信関連株の不調がこの株にも影響しているのでしょう。

2.9793ダイセキ
 この株、業績はいいのですが、しばらくすると人気が薄れてきます。今ちょうどその時期に差し掛かっております。OSCが38%(-2%)にまで落ちました。とにかく、ここ数日を見て、安値の更新がなくなったところでの買い。

3.4293セプテーニ
 今日の新興市場祭りにも置いてきぼりを喰らっております。イタリア娘だから仕方ありません。ここで100K固めをして、少しは見返して欲しいもの。思わぬ不良行為に走ることが多々あるので、取扱いには注意。

4.6315TOWA
 置いて行かれている株からはこれも。まだ落ちるなら800円台の前半まではあり得るので、そこは迂闊には乗らないことです。反転の勢いがついてからでも間に合います。そのためには、明日の押し目から985円あたりを突き抜ける勢いが持続するかどうかがポイント。

5.6290エス・イー・エス
 上がり馬からはこれに注目。500円を今日は越えております。完全復活かも知れません。太陽電池関連銘柄です。明日は押されれば押されるほど良し。但し、470円あたりで踏ん張れなければ、再度の腰砕けの怖れもあります。上は、520円を越えれば、数日かけて600円まで。

以上です。チョイと捻くれた日陰の株の雰囲気を漂わせる銘柄が集まったようです。仕方ありません。残りは今日華々しく飛び立った後です。積み残された銘柄は、筆者と同じでこんなもんでしょう。
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市場概況(7.23.08)

2008-07-23 15:30:50 | 市場概況
テクニカル用語の簡単解説

7月23日(水)の市場概況です。赤字部は24日朝追加

・日経先物:OSC50%(+2%)7月16日の36%から切り返し中。
・日経平均:OSC50%(+2%)7月16日の32%から切り返し中。
・TOPIX:OSC44%(+2%)7月16日の29%から切り返し中。
・マザーズ指数:OSC45%(+10%)7月22日の35%から切り返しに転じる。
・ヘラクレス指数:OSC43%(+11%)7月22日の32%から切り返しに転じる。
・国債先物:OSC42%(同値)19銭安。7月16日の47%から反落中。
・日経先物イーブニングセッション:13420円(大証終値比+60円)
・シカゴCME日経先物:13485円(大証終値比+125円)更新
・NYダウ:11632ドル(+30ドル)OSC68%(+5%)昨年10月31日の69%以来の高さ。更新
・ドル円:107.9円(50銭円安)OSC62%(+3%)7月8日に並ぶ。今日あたりもう一段の円安になってから反落か?更新

後場は、2時半にかけて先物が朝の安値を割り込んでの13240円まで落ちた時は、今日はもはやこれまでと思いました。

ところが、天の邪鬼な値動きをするのが株というものですね。

今の段階はNYダウも日経平均も切り返し途上にあります。この押し目は絶好の買いとばかりに、ジリジリと値を上げていきました。

この2時半までの下落過程で、そのまま指し値を放置していれば、2つほどは出来ていたのですが、安値更新の値動きで雰囲気が悪かったので、指し値を変更してしまいました。

売買タイミングがこのところうまく噛みあいません。バイオリズムの問題ではなく、弱気相場への先入観が強いのが災いしているのかも知れません。

今日の2時半からの切り返しについて言えば、国債先物を後でよく見てみると、前場の引け前に付けた135円65銭を、午後2時33分に1銭だけぬいておりますが、ここで債券が売りに転じたようです。

逆に底値は9時46分につけた135.3円でした。日経先物はよく見ないと分かりませんが、前場のその時間帯にピークを付けていた筈です。

明日からは、1日の大きな流れを一望しながら、その時点での株式のトレンドを掴んでトレードをしてみたいと思います。

-------24日朝のコメント-------

原油が124ドル台まで6月5日以来の値下がり。アメリカの原油在庫は156万バレル減っているが、ガソリン在庫は増えているとのこと。これは最終製品たるガソリンが285万バレル増えているのを重視すると、やはり需要が減っているということ。(全体在庫は、2億9千6百万バレル以上もありますから、微々たる動きですが。)

しかしこの原油安効果がNYダウに与える影響も、段々と限定的になってきました。フィラデルフィア連銀総裁のプロッサーというお方が、利上げに前向きの発言をしているそうです。英国中銀は金利を据え置きましたが、利上げを主張した人と、利下げを主張した人もいたとのこと。

世界経済がかなり難解な局面にあることを窺わせております。

1つ面白いのは、原油が安くなるとアメリカの債券の金利が上昇していることです。原油高=不況突入=リスク回避での金利低下。これの逆です。これを理解するには、媒介項としてのドルの価値を挟む必要がありますね。原油安=景気回復=金利上昇=ドル高のごく正常な流れです。

ところが、何か変ではありませんか?アメリカの金融危機の状況が抜け落ちております。原油安になっても、住宅問題が解決しない限り、景気回復とは行かないのですね。だから金利も上げられない。

NYダウをOSCで見る限りは、そろそろ頂点に差し掛かっております。一旦、調整に入っても良さそうなポジションですね。

今日の日経平均は節目の13500円をきちんと上回れるのかどうかですね。ドル・円は終値で108円9銭を上回れるかどうか?
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暑さにしてやられた

2008-07-23 11:27:19 | 株に出会う
今朝のテレビの天気予報で、台本を読むだけの若いお姉さんが、「今日も暑くなりそうです。もうそろそろ暑さはこれくらいにして欲しいです。」とか何とか言っておりました。何?、梅雨が明けたばかりで、まだこれからが暑さの本番なのに??

その後続けて、「今日も場所はよく分かりませんが、ところによっては雨が降るでしょう。」と言ったのには、さすがにビックリ。場所が特定できないなら、この夏空です。そりゃ、どこかで夕立くらいはあるでしょう。筆者でもそのくらいなら言えます!

一体、誰がこの台本を書いたのだろうか?

どこかの派遣スタッフが適当に書いたに違いありません。

どうせ、朝の忙しい時です。誰も真剣に若いお姉さんの天気予報などに耳を傾けていない筈だと思って、適当に昨年の9月頃の台本をそのまま提出したに違いありません。

しかし、この連発ギャグ?で、筆者の今日のバイオリズムはすっかり狂いました。

あれほど、押された新興市場は狙い目だと、昨日のモニタリング銘柄で世間に具申していたのに、その寄り付きで新興銘柄が買えなかったのです。

途中から買いに入って痛い思いをこれまで散々しているものですから、最初に買えなければもう諦める以外にありません。

筆者も、「今、新興市場株を買っても、損をする人もいれば、どこかで得をする人もいるでしょう。もうそろそろ、夏の終わりに相応しい落ち着きが相場に戻って欲しいものです。」とか何とか、お金を貰って頓珍漢なセリフを吐きたいものです。

しかし、意外としぶといですね。日本市場。落ちそうで落ちません。降りそうで降らない、ここオセアニア地方の今日の夏空に似ております。

各市場は軒並みOSCを伸ばしております。特に新興市場は7-8%の伸びです。これまで散々虐げられてきたので、このくらいは仕方ないでしょう。捨てる神あれば拾う神あり。

国債先物は、前場では前日比16銭安ですが、前場の終わりにかけて急速に戻しております。これには株式市場が反応せず平然としております。どこか不気味です。

後場の寄り付きの雰囲気で、今日のこれからの動きが決まるかと思いますので、それを注視したいと思います。

いっそのこと、ここオセアニア地方に、雷鳴を伴う豪雨でも降ってくれれば、さっぱりとするのだが。。。(しかし、雷鳴を隣の犬と我が家の猫が怖がるか。。。)

しかし朗報は、普段は寡黙な隣の犬が、我が家に不審な人間が訪ねてきた時に吠えて知らせるようになったことです。毎日、散歩に連れ出し、1日1回(これは隣人からの申し送り事項。ケチではなく、ダイエットのためだそうです。)の食事を与えてきた成果がやっと出てきました。我々を隣の変な夫婦ではなく、自分のファミリーだとの認識にようやく改めてくれたようなのです。

相場からの恩返しを受ける、てっとり早い方法があれば、それをすぐにでも実行するのだが。。。暑さにやられた頭では、何も思い浮かびません。。。
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リスク社会の真のリスク

2008-07-22 20:44:10 | 折々の随想
リスク社会という言葉は、1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件から2001年の同時多発テロあたりを境にして、21世紀になってますますこの世を賑わしている言葉です。

このリスク社会とは一体どういう社会なのでしょうか?

リスク社会とは、現代のリスク問題、例えば環境問題や格差問題が、科学技術の進展や近代化の歴史的な流れから引き起こされたものと見なし、リスクをどのようにして、社会の誰に押しつけるかという「リスクの分配」の問題としてウルリヒ・ベックによって提唱され、第3の道のアンソニー・ギデンズやアフォーダンスの理論を提唱したニコラス・ルーマンに引き継がれた概念です。

なぜ、20世紀の末から21世紀になって現れたのかを理解するためには、とりわけルーマンによって強調されているように、リスクは自らが何かを選択し決定したことに伴う不確実性に関連し、それによって生じているということを理解する必要がありそうです。

昔からあった大きな自然災害に遭遇することの「リスク」は、これは自らが選択し決定した結果引き起こされたものではありませんから、危険(Danger)ではありますが、リスクではありません。

現在引き起こされている金融危機も、後で述べるように、このリスク社会のリスクの分配と不確実性が絡んだ問題と捉えることができそうです。

アダム・スミスの「神の見えざる手」や、ヘーゲルの「理性の狡知」といった言葉をお聞きになったことがあるかと思います。このイデオロギーは、マックス・ヴェーバーが言う資本主義を支える精神、つまりプロテスタンティズムの倫理に行き着きます。

誰が救済され、誰が救済されないのかは、全知全能の神が存在して、既に結論を出している、しかし、自分自身が救済されるのかどうかは、この世を生きる個人ははかり知ることができないため、結局は自らの自由な意志で個々の行為を選択していく以外にはない、これがリスク社会以前において、近代資本主義社会の勃興と隆盛を後押しした強力な思想でした。

しかしここには、まだ神の意志が見えざる手として働いており、神が実存していることが含意されております。

ところが、この神の実存が虚構化しそれを喪失した、まさに後期近代期になって初めてリスク社会が到来しました。つまり、近代社会を支えていたいわば「超越的存在」が不在のまま現出したのが、ここ10年あまりのリスク社会という訳です。

このリスク社会においては、特にグローバリズムが提唱される中で、真の意味での自己選択、自己責任が求められております。自分が自由であること、好きなこと、快楽を追求することがいわば強制され、規範にまでなっている社会と言えます。しかも、その規範のレベルが高いのです。

ギデンズは「再帰性」という、近代社会を理解する上での重要な概念を提起しましたが、これは近代社会ではどのような行為もその社会の規範を前提としており、その規範を絶えず反省し乗り越えようとすることが常態化しており、その結果、それまでの規範が不断に参照されつつ修正がなされる社会を意味します。

ところが、社会全体を構成するシステムの再帰性の水準が大きく上昇しているため、リスクの低減のために、そのシステムを変えようとする人間の自由な決定や選択それ自体が、新たなリスクの原因を作り込んでいくのが、現下のリスク社会の特徴と言えます。

「自分にあった好きな仕事で楽しく暮らしたい」、といった強迫観念とも言える考え方が、若者の間で流布しているのも、リスク社会がもたらした現象の1つです。そうは言っても、20歳やそこらの学校を出たての若者が、いきなり自分にあった仕事など見つけられる訳もありません。しかし、リスク社会からのそうした強制は強い。その結果、仕事も恋愛も何もかも、(規範レベルが高い)自分に合った最適の解を見つけようとするあまり、結局はそれが見つからずに大量のモラトリアム人間たるフリーターや未婚者を生み出しているという現実を招いており、それ自体が社会全体の将来リスクを増幅しております。

冒頭に、リスク社会とは「リスクの分配」の問題として、ウルリヒ・ベックによって提唱されていると書きました。これは例えば、環境問題というリスクの解決のために、原発の推進という別のリスクに分配されているという状況を見るとよく理解できます。

実は、環境問題が真に人類を危機に陥れるかどうかに関しては、未だに科学的に厳密な論証はありません。環境問題など存在しないと主張する学派も存在するくらいです。しかしこれまでの世界中での多くの議論を経て、概ね地球温暖化がもたらす災厄は将来あり得るとの認識に至っております。この環境問題の解決を、従来の近代社会型の民主主義的ルールで行うことは、実は、全くの無効となります。何故なら、環境問題が真に存在するなら、そのための解決策を「多数決」により中庸なものを実行しても効果はありません。もし存在しないなら、ましてやそのような中途半端な対策を行うのは無駄になります。

そこで、環境問題は概ね存在するという立場にたって、地球環境の壊滅的な悪化を防ぐために、例えば純粋に科学的な見地から、原子力による解決を図るという処方箋が採られたとすると、地球環境問題が、今度は原子力の安全性確保という面での新たなリスクに「分配」(=分散)されたことになります。風力発電の場合は、アメリカの1つの州に相当するほどの土地が、アメリカ1国のために必要となるリスクに分配(分散)されたことになります。更に、これにより食糧生産のための耕地が少なくなるという連鎖リスクにも分配(分散)されていきます。

今回のアメリカ発の金融危機のやっかいなところは、まさにこのようなリスク社会に潜む真のリスクを乗り越える「超越的存在者」が不在のところに、規範レベルを必要以上に上げてリスクを分配=分散してしまったことで、今のリスク社会のリスクそのものを図らずも正確に体現してしまったところにあります。

神の見えざる手や理性の狡知が不在であることを逆手に取って、金融テクノロジーや格付の神話に依拠し、実態経済規模を無視してレバレッジを上げて、10%を超えるような高いリターン(規範)を証券化手法で「リスクを分散=分配しながら、全ての金融世界の参加者が利益を追い求めた結果、それらの手法が本来は虚構であったが故に、そのリターン(規範)を乗り越え続けることが出来なくなったという現実に直面し、そのあまりに強い現実からのしっぺ返しを受けつつあるのが、今の世界の金融危機の実態だと思うのです。

このように後期近代社会に初めて登場したリスク社会の申し子である金融危機、超越的存在が不在の今、そうした認識がない(であろう)虚構の裏側のリアリティが見えないバーナンキやポールソンの手に負えるものとはとても思えません。

もしこうしたリアリティが見えていれば、そしていくばくかの「倫理」を未だ持っていたとすれば、ここまで住宅公社問題を意図的に放置できた筈はありません。
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