風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

チェ 39歳最後の手紙

2009年02月28日 | 映画
チェ 39歳最後の手紙=原題は、Che Part Two =2部作の2部


有名なポスター


第二部は、ゲバラがカストロに当てて書いた手紙の朗読から始まる。
彼は、キューバの地を後にし、第二第三のキューバを目指してボリビアに潜入する。
そう、当時の合い言葉は第二第三の、ベトナム・キューバを、であった。
だが、ボリビアでの活動はうまくいかなかった。
ボリビアの国土は広大で、しかも高地にあり、また大地主土地所有でもなかったようだ。
ゲバラの事はよき知らなくても彼が悲劇的最期を遂げたことはほとんどが知っている。
関心は、彼がどうなるのかではなくて、どのような死なのか、である。
映画はボリビアに入ってからの約一年間のゲバラの足跡を追う。
だが、キューバの時のようにうまくはいかない、
農民からの信頼を勝ち取ることも出来ず、政府軍の攻撃も強大であった。
フランスの知識人・サルトルやフランス五月革命のドブレなどから支援を受けるが、
当時の共産党の多数派はソ連派で、それは武装闘争派ではなく、
国際的支援を受けることも少なかった。
キューバには当時は必ずしもコミュニストではなかった有能な指導者カストロがいた。
彼は、ゲバラがアルゼンチン人であることなど全く異に介さなかった。
だが、当時そうした考えは圧倒的少数であった。
多くは英雄ゲバラはミーハーしたが、自分たちの運動の指導者としては認めなかった。
ゲバラ達の運動がどうしてうまくいかなかったのか、を描くことがこの映画の目的では当然無い。
ゲバラ達の運動は革命戦争とは名ばかりで、実際は山中を逃げ回っていることだった。
仲間達が戦闘で、また離脱などで少しずつ減り、ついに政府軍に追い詰められ、
ゲバラは負傷し、捕らえられ、銃殺される。
映画は、始めから終わりまで戦闘=逃亡だけで、きわめて単調、エンターテイメントとしては失敗作となってしまった。
映画の最後に、素敵な歌が流れた。誰が歌っているのか私は知らなかった。
歌詞は字幕なしだったので、意味がわからなかった。
調べたら、メルセデス・ソーサというアルゼンチンの女性歌手であった。
哀愁があるが、将来は希望があるよ、という感じであった。

第二部の上映館は少なく、近くではユナイテッドシネマ浦和だけ、18:15の1回だけの上映であった。
この日[2/27]は、雪が舞うとても寒い日であったが、上映最終日だったので仕方なく出かけた。


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