まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

金村投手・首脳陣批判でプレーオフ出場停止

2006年09月25日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

プロ野球のパ・リーグは、西武に1位マジックが点灯しているというものの、残り2~3試合となってもまだ西武、日本ハム、ソフトバンクの順位が決まらずという大混戦。3強の大混戦で思い出されるのが、1989年のペナントレース。近鉄、西武、オリックスの3強が残り2試合くらいのところまでの接戦を演じ、あのブライアントの2試合4発で西武を粉砕したのを今でも憶えている。

また、中日の独走と思われたセ・リーグも、ここにきて中日が失速し、阪神が追い上げるという展開。巨人が低迷しているので東京のメディアは静かなものだが、それぞれ優勝争いをしている土地というのは盛り上がっている。果たして最後に笑うのは、どの地域の球団だろうか?

その中で残念なニュース。日本ハムのエース、金村投手がプレーオフ終了まで球団から「出場停止」を喰らったというのだ。理由は、24日のロッテ戦、走者を背負いながらも勝ち投手の権利まであと一人というところで交代させられたことに腹を立て、ヒルマン監督の采配を「絶対に許さない。監督の顔も見たくない」と批判したというものだ。今季最終登板。2ケタ勝利になるのと1ケタで終わるのとでは、チームが仮に優勝したとしても年俸の査定は大きく変わってくることだろう。1年ごとが勝負のプロ選手としては、何か言わずにはいられなかったのだろう。

確かに序盤から調子が悪く、走者を背負う場面が多かったのだが、それでも5回まで来たではないか、それにオレはエースとしてようやく10勝に到達できるのだから・・・という気持ちがあったところで、さて最後の一踏ん張りと思っていたところの交代である。これまで頑張ってきたじゃないか。チームがBクラスの常連だったときも投げていたんだぞ。なのに何で・・・という思い。そしてだんだん疑心暗鬼になっていき、「あの監督はオレよりもアイツ(ここではダルビッシュとか、八木とかを指すのか)らのほうを気に入っているのだろう」という気持ちになっていく。

逆に監督から見れば別に金村が嫌いというわけではないが、やはりチームとして勝たねばならない・・・という、監督としての責務がある。これがまともにぶつかったのでは、やりきれないだろう。勝ち投手の権利を持たせるために、5回まで引っぱったがために痛い目にあい、結局その先発投手に勝ちがつくどころか、負けがついてしまったというような経験が、ヒルマン監督には結構あったんだろうな。

ただ何もプロ野球に限ったことではなく、世間を見渡せばこういうことはいくらでもあるだろう。特にサラリーマンの査定や人事評価、昇進というのは、100人いれば100人とも満足しているなんてことはないだろう。私も会社に入って「オレよりアイツのほうが優遇されてるんじゃないか」「あの上司とは仕事したくない」という気持ちを持ったこと、何回もある。ただ、上司もセクションの目標を達成しなければという責務があるし、その上で部下の貢献度、成長度を図るという職務もある。結局上司と部下というのはそういう関係なんだろうな。

そういう人間関係がいやで、転職を繰り返す人もいるが、結局どこの会社でもそういうことはあるわけで、どこに行っても長続きせずまた転職する人もいる。

だから、今回の金村投手の発言は、心の内をさらけだしたものとしては、私もその気持ちはよくわかる。しかし、サラリーマンが仲間と居酒屋へ飲みに行って、ガス抜きのように上司の悪口をいうのと、こういう、新聞記者相手に語るのではその性格はガラリと変わる。プロ野球選手は人前で話をすることも仕事のうちなのだから、やはりオフィシャルな発言となってしまう。しかし、上司に不満があっても、オフィシャルな場でいうことはなんらプラスにならないこと、宮仕えの宿命ですな・・・。

今回の処置、日本ハムの選手にはどういう影響を及ぼすのだろうか。何位でプレーオフを戦うにしても、金村不在はやはり痛いだろう。肝心なところでチームに不協和音をもたらしたのか、あるいはヒルマン監督の下で選手の気持ちが引き締まるのか。その結果が出るのも、もうすぐだ。

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