まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

旧・広島市民球場へ

2009年10月21日 | 旅行記F・中国

瀬戸内マリンビュー号と呉線を乗り継いでやってきた広島。ここで夕方までの時間を過ごすことにする。

Dscn4622_2ということで、路面電車で向かったのは原爆ドーム。やはり広島に来たからにはここは外せないだろう。今年はマツダスアジアムでの交流戦観戦で訪問した広島だが、野球が終わるとその足で帰途についてしまったこともある。

Dscn4613大勢の見学客に交じって祈りをささげる。このところでは、「核兵器廃絶に向けてがんばりましょう」と掛け声をかけるだけでアメリカの小浜大統領がノーベル平和賞を受賞したり、広島と長崎がオリンピックの開催(共催)都市として立候補しようかという動きもあり、格と「ヒロシマ」が注目されつつある。来月に予定されている小浜大統領の訪日時の広島訪問は実現しないが、ノーベル平和賞受賞者ならば任期中に必ず訪ねていただきたいものである。

Dscn4580さて、路面電車の線路を挟んで原爆ドームの向かい側にあるものといえば、旧・広島市民球場である。ちょうど昨年までカープの本拠地であった球場。1年経過してどんな感じになっているのか見ようと思う。正面玄関には、かつて壁に取り付けられていた「広島市民球場」の文字が取り払われ、「旧広島市民球場」という木の看板が掲げられている。

玄関脇に「グラウンド撮影会」のポスターがある。よく見ると開催日が10月18日。・・・・ということはちょうど今日(訪問日)じゃないか。時間が10時から15時とあり、時計はちょうど15時を回っているためにひょっとしたら終わっているかも・・・。

Dscn4606それでも球場の外周に沿って歩き、ちょうどレフトポール脇のグラウンドへ続く扉が開放されており、グラウンドには大勢のファンがいる。どうやら、15時までというのは、事前の申し込みで選ばれた人たちが、グラウンドでプロのカメラマンが記念撮影をしてくれるというイベントの時間だったようで、普通にグラウンドに入る分にはもう少し時間があったようだ。

Dscn4584_2まさかこんな形で、広島市民球場のグラウンドを踏むことになるとは思ってもみなかった。広島在住時代にはもちろんグラウンドに下りることはなかったし、昨年最後の交流戦を限りにして、グラウンドを見ることももうないのかと思っていただけに、この偶然には感動ものである。

こうしてグラウンドに立ってみるとスタンドが結構近く見える。ここを大勢の赤ヘルファンで埋め尽くされたとき、そりゃ、カープの選手にとってみればファンの熱気を心強く感じたことだろう。逆にビジターの選手はやりにくかったのでは?

Dscn4585こんな感じでピッチャープレートを踏んでみる。かつて、北別府や大野や佐々岡といったところが活躍した舞台である。バッターボックスにいた他のファンを見立ててちょいとピッチングの真似をしてみる。

Dscn4603今度はポジション変わってキャッチャーの位置。実際にしゃがんでみる。ここは達川が広島弁で相手バッターを霍乱したところ。左右両翼が結構広く、奥行きをもって見ることができる。

Dscn4601中にはこういうユニフォーム姿の人を見る。皆が思い思いに市民球場との別れを惜しんでいる。昭和の古き良き雰囲気の建物だったしな・・・。

Dscn4604ベンチに入る。こうやってベンチ入りするというのも野球場ではなかなかないこと。ちょっと監督気分を味わってみる。広島の監督として黄金時代を築いたのは古葉監督。そして古葉監督といえばベンチの陰からチラチラと姿を見せたり消したりというのが有名である。

Dscn4605私も古葉監督の立ち位置だったところに同じように立つ。やってみたかったんだよ、これ。それがこんな感じの視線。かつて古葉監督はその立ち位置を「こちらからグラウンドの様子がよく見えて、逆に相手ベンチからは自分の姿が見えない」ということで好んでいたそうだが、同じように立ってみるとまさにそう感じられる。

Dscn4607再びグラウンドに戻り、しばしぶらぶらと。もうすることのできない体験を存分に楽しむ。そういえばこの市民球場の跡地をどうするかはまだ決まっていない。市民球場の一部を残してあとは緑地公園にするとか、商業施設を建設しようとか、さまざま。私としてはかつての名勝負を未来に伝えるためにも、ここに球場があったことを示す確かなモニュメントがほしいなと思うのだが・・・・。

Dscn4626これで広島の街の風景は満足したものとなり、早めの夕食をということで広島駅ビルへ。10月に入りカキが出回り始める頃だ。焼きガキを注文し、「やっぱ広島じゃけん」という味を堪能する。

Dscn4631最後は店を変えてのお好み焼である。これもまた美味し。広島に来たなと実感できるひと時である。

Dscn4632二枚看板を楽しみ、そろそろ山陽線を東へと向かう時間である。また鈍行列車を乗り継いで約5時間の道中となる。やれやれ。でもまあ、久しぶりの広島を楽しむことができたし、また機会があれば山陽・山陰地区は訪ねてみたいものである。その時期が来ることを期待し、列車の揺れに身を任せて・・・・。

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