3月16日はJRのダイヤ改正。このところJRのダイヤ改正といえば、新しく登場するものよりは廃止されるものへの注目度が高いようで、今回であれば東北・上越新幹線の200系が引退するとか、関西では特急こうのとりで使用されていた国鉄型特急が引退するということもある。
さて、関西ではもう一つこのダイヤ改正を機になくなるものがある。それは梅田駅。
梅田駅といっても地下鉄や阪急、阪神のそれではなく、JRの梅田駅。JRといってもJR貨物であるが、大阪駅のすぐ北側に広がる巨大なヤード。大阪駅周辺の再開発計画にあって最後のエリアとされるところである。関西の貨物輸送の中心地として機能してきたのだが、今後は既存の大阪貨物ターミナルに加え、新設された吹田貨物ターミナル、そしてパワーアップした百済貨物駅にその機能を分散させ、80年以上の貨物運転に幕を下ろす。
大阪ステーションシティの真横に広がる昭和の風景。この数年で少しずつ切り取られ、新たなビルや道路に変身したが、とうとうその本丸にも手が付けられる。緑地帯にするとか、将来のリニア運転に備えた新駅構想もあるというが、今後どうなるだろうか。
実は私、この貨物駅構内で少しの間勤務していたことがある。鉄道貨物というのは好きな分野であり、今でもその思いは持ち続きているのだが、正直「それを仕事にする」ということについては、あまりいい思い出がない(たまたま、その時の職場の雰囲気がそうだったのかもしれないが)。でも今にして思えばそんな期間も懐かしいものに思うし、時代の移り変わりとはいえ、そのものがなくなってしまうというのは惜しい気がする。梅田から吹田、百済に移転した後、列車ダイヤ的にはさまざまなプラスになるのかもしれないが、駅までの発着(通運業者が行うコンテナ貨物の集荷、配達)にあたってはマイナスになりやしないかというのが心配である。庭先から庭先までの所要時間が却って伸びるようでは果たしてどうだろうか。そのあたりのオペレーションも気になるところである。
しばらくは残留コンテナがあったりするのだろうが、これからどういう姿に生まれ変わるのか。大阪の一等地の今後というものに期待したいものである・・・・。