12月19日は何だか世間が慌ただしく過ぎた一日のようである。衝撃的なニュースが3つ飛び込んできたからだろうか。
まずは東京都の猪瀬知事の辞任。まあ、徳洲会からの5000万円の金を巡る都議会からの追及に屈した形になったが、就任から1年での辞任というのは今後都政の混乱を招かないかが心配である。5000万円をどのような形で受け取ったかというのが追及の焦点だったようだが、そもそも「なぜ徳洲会が猪瀬知事に5000万円を渡したのか」という点でクローズアップされたのが、猪瀬知事が厳しく求めていた東京電力の病院の譲渡について、その譲渡先が徳洲会だったということ。
その前後で5000万円が徳洲会から猪瀬知事に渡ったというのが、病院を巡る便宜・・・つまりはワイロになるのではということである。これが直接の動機だと言われればそうだろうし、ならば、なおさらやっていることはかつての金権政治と変わらないのではないか。さらに、一事が万事で、東京五輪の招致だってそういうことをやっていなかったとは言えないのではないかと思う。まあ、辞任は最低限の対応で、今後、刑事訴訟の面でどのような追及がなされるのかが注目である。
2つ目は、「餃子の王将」(京都のほう)の社長が本社前で射殺されたこと。犯人は逮捕されておらず、どのような動機でなされたのかはまだわからない。ネットでは「王将がブラック企業だからその恨みを買う形で社長が殺されたのでは」とか「大阪王将の陰謀とか」など、好き勝手なコメントが飛び交っているが、一発で殺したところを見ると相当の腕を持つ人間を抱える、相当な組織的犯行と言えることだろう。
確かに、フランチャイズ店舗での長時間労働が問題となったり(私が先日研修を受けたのも、労働時間管理や雇用に関する内容のものであったが、その事例としても)、ある店舗で全裸の男性たちがカウンターに座る画像が流れたことが原因でその店舗が閉鎖に追い込まれたり、という問題はあるが、それでも餃子をはじめとした各種メニュー、また店舗それぞれのオリジナルセットも、日本流中華料理をリーズナブルに楽しめるチェーンである。これからも営業は続けてもらう一方で、早く犯人をつかまえて動機を明らかにしてほしいものである。
最後に、オリックス・バファローズの後藤選手と東北楽天の鉄平選手の交換トレード。メディアでは「鉄平がトレードで移籍」と、鉄平選手の視点からの内容が多かった。まあ、かつての首位打者でもあり、今年は選手会長として楽天の初優勝に貢献した選手が「主語」になるのは仕方のないところである。一方の後藤といえば、「万年Bクラスのオリックス・ブルーウェーブ~バファローズ」の、ある意味の象徴である。確かに持ち前のパンチ力で、出会い頭の本塁打をたまにかっ飛ばすこともあるが、全体で見ればチャンスに弱い、期待はずれ、おまけに今季は出場試合も激減・・・となれば、今が手放すタイミングだったのだろうと推測される。私としては「これはあっぱれ」と思う。まあ、万年BクラスのA級戦犯(の一人)を斬ることができたのだから。
バファローズの首脳陣も、抜本的な改革として多くの選手たちに「トレードがあるかもしれない」というのを認識させているようである。ちょっと刺激を与えないとあっさりと退団する人のほうが多いのだし・・・。
今後それぞれどうなっていくのかが楽しみである・・・・。