まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ・信濃対福井観戦@茅野・試合編~ぐるり北信越

2014年08月18日 | プロ野球(独立リーグほか)

茅野での試合レポート。

Dscn9027辰野町長の始球式で始まった試合。信濃の先発は左のエース、(和田)有斗(あると)。公式プログラムでプロフィールを見ると今季の注目選手として取り上げられており、今季6勝で負けなし。埼玉県出身で「埼玉西武ライオンズからのドラフト1位指名を夢に見ている」とある。ストレートも結構速そうだ。ただ、うまく指名されればいいが、その前に来年埼玉・熊谷にできる新球団に移籍ということにならないかと思う。

初回、いきなり先頭の森にストレートの四球を与え、盗塁と送りバントで一死三塁のピンチを迎える。しかし大松を見逃し三振、ジョニーを内野ゴロで打ち取り無得点でしのぐ。

Dscn9038一方の福井は先発3本柱の一角の関口。190cmの長身から投げ下ろす投球で、初回、2回と危なげない投球。

Dscn90593回裏の信濃の攻撃開始時、ポツリと雨粒が落ちてきた。そして急に大きくなった。観客も慌ててスタンド上に少しだけある席に避難する。私も合羽を取り出しつつ、通路に退避。「ご覧の天候ですので、しばらく試合を中断します」とのアナウンスがあり、選手も一時引き上げる。すぐにビニールシートが運び出されたが、それを広げたところで雨はやんだ。球場の上だけ黒っぽい雲が広がっていたが周りは明るく、どうやらただの通り雨のようだった。すぐにシートは撤去され、試合も再開した。

Dscn9064これでリズムが変わったわけではないだろうが、関口は先頭の仁藤にチーム初安打を許す。続く尾中が送って、9番・西田がレフト越えの二塁打を放って先制。

Dscn90652番・ダイチも左中間への当たり。快足を飛ばして一気に三塁を落とし入れ、2対0と信濃リード。スタンドも大いに沸く。

Dscn90795回裏にも一死二・三塁のチャンスを作り、1番・川口のタイムリーで3点目を挙げる。二塁ランナーも本塁を突くがこれはタッチアウト。

Rscn9069信濃の有斗は2回以降はリズムのよい投球で、初回のストレートの四球以外は5回まで一人のランナーも出さなかった。特に4回、5回はそれぞれ2三振を奪い、見ているほうも気持ちよい。

5回裏終了時はイベントということで、両チームの選手によるカラーボールの投げ入れ。辰野町や福井・芦原温泉のグッズや特産品が当たるというもの。ただ、ゴム製のボールということで、プロの選手でもバックネットを超すのは結構苦労するようで、私のいるエリアにはなかなか飛んで来ない。1球だけ近くに来たが、ゴムボールでつかみ損ねる。

さて、ひょっとしたらノーヒットノーラン??と予感させた有斗の6回表の投球。先頭打者にまたストレートの四球。一死後、1番・森にまた四球。「立ち上がりの制球」に課題があるのかな。

Dscn9082その後二死一・三塁となり、3番・大松がチーム初安打となるタイムリーを放つ。これで3対1。ノーヒットノーランどころか完封も逃すことになった。

Dscn9085さらに続くジョニーにストレートの四球で満塁とされ、5番・栗田にもフルカウントの末に押し出しの四球。これはいただけない。慌てて大塚監督がマウンドに行って間合いを取る。

Dscn9090しかし、続く大谷に初球を狙い打ちされてレフト前にタイムリーを許し、これで3対3の同点となる。結局有斗は6回までで降板。5回までと6回では別人のような投球で、一見さんの私が言うことではないが、これではNPBではしんどいかなと思う。

Dscn91077回からは両チームとも継投に入り、ランナーは出すものの得点が入らない。9回は信濃の抑え・篠田が4人目として登板。二死一・三塁のピンチを招くものの無得点に抑える。

Dscn91109回裏は福井の抑え・藤岡が登板。こちらも安打と四球で無死一・二塁。一打出ればサヨナラというところで、途中出場の8番・渡嘉敷がバント。しかし一塁の荒井が猛ダッシュを見せて三塁へ送球し、アウト。それでも続くのはこの日先制打を含む3安打の9番・西田。スタンドも「真っ赤な太陽」のチャンステーマでサヨナラを後押しする。

しかし、西田は空振りの三振。そしてサインが出ていたのか、二塁ランナーも三塁へ走っており、楽々と刺される。1点を争う試合も三振ゲッツー。やれやれ、延長戦か・・・。

Dscn9116・・・と思ったら、両チームの選手がグラウンドに出てきた。そして「ご覧のように、本日の試合は3対3の引き分けです」とのアナウンスが流れる。以前に見た試合では延長戦だったのに、と思い改めて公式プログラムでルールを見ると、「延長戦は最大11回まで、3時間20分を超えて新しいイニングに入らない」とある。この試合、終盤は継投が多かったこともあり、9回裏終了時点で3時間27分だった。このために9回終了で試合終了となったわけだ。茅野もそうだが、照明設備のない球場もあるため日没を考慮しているのかもしれない。ともかく、両チームの選手の皆さん、お疲れ様でした。

Dscn9123この日の観衆は393名。8月とは思えない涼しさの中で観戦することができた。試合終了後は選手のお見送り。しばらく待つと大塚監督も出てきたので、握手とサインをお願いする。信濃は6球団の中で唯一地区優勝がなく、大塚監督は挨拶や礼儀作法を重視する管理型の指導を行っているとか。近鉄の豪快奔放な「いてまえ野球」でプレーした選手のイメージからはかけ離れるが、メジャーやWBC日本代表などでプレーする中で、いろいろと学ぶことがあったのだろう。前の記事でも書いたが、今度は指導者として、バファローズの胴上げに加わってほしいものである。

試合終了で茅野駅まで戻る。駅まで徒歩圏内であるが、どうやら歩いてやって来たのは私くらいのようである。本当にもの好きだな、と思ったりもする。

おそらく今季のBCリーグ観戦はこれで終了。来年は武蔵、福島の2球団が誕生する。そこまで遠征できるかはわからないが、今後のリーグの行方も見守っていきたいものである・・・。

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