まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

ぽんしゅ館に大爆おにぎり~ぐるり北信越

2014年08月24日 | 旅行記C・関東甲信越

富山を早朝に出発して、直江津乗り換えで越後湯沢に着いたのは9時37分。今回の旅、そもそもは東海道を東進して、静岡から甲府へ上がり、諏訪湖まで回って大阪に戻るプランだった。それが実行する時には高山線から富山に出て、さらには越後湯沢まで来るということになるのだからわからない。

Dscn8611 越後湯沢まで来たのはやはり「ぽんしゅ館」の存在である。旅の間だけは大いにやることにして、こちらの施設を午前中に持って来ることにした。東京在住時代から何度も訪れているところである。

Dscn8612 Dscn8614 玄関にこういうオブジェがある。これが訪れる人の笑いを誘う。その奥にあるのが「利き酒越乃室」というところで、新潟の上越、中越、下越、魚沼、佐渡の5地方にある酒蔵93ヶ所の自慢の一品を味わうことができる。受付でコイン5枚を購入し、飲みたい銘柄の注ぎ口におちょこを置き、コイン1枚を入れてボタンを押すと出てくる。

Dscn8613 ただ、よほど新潟の地酒に詳しい人でなければ「どれを選んだらええねん」ということになるので、それぞれのところに本醸造とか純米酒とか、日本酒度などの特徴が紹介されているし、壁には人気のランキングやおすすめの酒の番号が書かれている。これを見ながら選ぶのもいいだろう。

Dscn8616やはりよかったのはランキング一位の越後鶴亀。こちらについては実家の土産用ということで一本買い求めた。ここは利き酒だけであるが、同じ構内には販売コーナーもある。後は魚沼代表ということで小千谷の田友。

Dscn8619 これらを試食用の味噌や塩とともにいただくことができる。駅の構内でこれだけのものができてしまうのは新潟らしいところか。首都圏から新潟方面に向かうと最初に通ることもあるし、特急「はくたか」は北陸新幹線開業で廃止になるとしても、魚沼、上越地区への入口であることには変わりない。また越後湯沢そのものも温泉やスキーといったリゾート地区である。これからも賑わいを見せることだと思う。

そして今回は、久しぶりにチャレンジをする。同じぽんしゅ館の中にある「雪ん洞」のおにぎりである。以前は食堂の装いで定食ものや地酒の飲み比べセットも置いていたのだが、現在はおにぎりのテイクアウト(または、店の前のテーブルで食べる)方式の店である。魚沼こしひかりを使ったおにぎりは「爆弾おにぎり」として、1合の中に具をぎっしりと詰め、外から海苔を巻くもの。それでも、ソフトボールくらいの大きさはある。

今回チャレンジというのは、米4合に5種類の具をトッピングする「大爆おにぎり」である。もう6~7年も前になるか、この「大爆」を二度完食したことがあり、その時に店の方が撮影したポラロイド写真が店内の一角に飾られている。現在まで延べ140名ほどの達成者が名を連ねている。今回、さりげなく私の若かりし頃?の写真がまだあるのをチェックする。

具材には鮭、たらこ、梅干し、きゃらぶき、蕗味噌を選択。造っている様子を外から見ると、丼に米と具材を押し込んだものを2つ造り、その丼2つを合わせる。そして大きなおにぎりの塊をこしらえた後に、ラップで巻くような感じで海苔を巻きつける。

Dscn8625 そして出てきた一品がこちら。赤ちゃんの頭くらいはある。カウンターテーブルの向かいに座っていた人が思わず息を呑む。またここは土産物を買う人も行き来するので、周りの人も一瞬足を停めてこちらを見る。さてチャレンジだが、まずは豪快にかぶりつく。まず外側を攻めていく間は順調にいけるのかなと思った。以前の完食時も、思ったよりは早いペースで進んでいたっけ。

ただ、中から出てくる具材が曲者だった。結構辛く味付けされており、まあ辛いのが食欲を進ませるのだろうが、量も多い。具材は5つ「まで」選べたわけで、これなら一つくらい省いてもよかったかな。おにぎりの大きさは、具材の量の多さによるところもある。

中盤からは箸を使い、中をほじくり出していくところだが、どうも調子が出てこない。やはり怖い者知らずで来ていた30代前半と40代の違いだろうか。脂汗も出てきた。さすがにこれ以上無理をすることはできず、6割ほど消化したところでギブアップ。うーん・・・これも年かな。残りは店の方にアルミホイルで包んでもらったが、正直に白状すると食べずに途中で処分してしまった。白米と塩だけのおにぎりならよかったが、グズグズになった具材が邪魔をしたような感じもあったので。もし今度来ることがあったら、もうチャレンジはせずに、普通に1合の爆弾おにぎりにしておこう・・・・。

Dscn8627 駅前で無料の足湯につかる。越後湯沢に来ることにした時には午後の列車で長岡に上がり、信越線を通って直江津に戻る計画だった。それが、旅の出発直前でとある列車の指定席を取ったことで、また変更である。もう一度北越急行に入り、十日町に行くことにする。今からだと予定よりも早い列車で十日町に出ることができる。十日町は以前に列車の待ち時間で少しだけ駅前に出ただけなのだが、何かスポットもあるようである。それを楽しむとしようか・・・。

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最後の?北陸本線乗車~ぐるり北信越

2014年08月24日 | 旅行記C・関東甲信越

1日の旅行記を書くのに1週間かかってしまった。まあ、野球のことや広島の豪雨被害のこともあるし、仕事のほうもいろいろバタバタで体調も思わしくない。拙ブログへの心無い書き込みもあった。24日は大正ドームのチケットを持っていたのだが、観戦しようという体調や気分でもないので取りやめとした。まあ、選手の皆さんは何も悪くない話で、ベストプレーで勝利をつかんでほしい。

話は15日までさかのぼる。

Dscn8554 Dscn8556 前夜宿泊した富山のホテルを5時過ぎに出発。この日は5時46分発の直江津行始発列車で東へ向かう。富山の新しい駅舎の工事も着々と進んでいる。また、新幹線開業後は富山地方鉄道の市内軌道線と富山ライトレールを接続させるということで、富山の交通網もガラリと変わることになる。

ガラリと変わるといえば、新幹線開業後の北陸本線、信越本線もその対象。金沢~直江津、長野~直江津が第三セクターに移管される。IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道、えちごトキめき鉄道、しなの鉄道の4社。JR西日本は七尾線、城端線、氷見線、高山線、大糸線がポツンと枝線として残るだけになる。何だか、日本の幹線がズタズタに切り分けられるのを見ると、本当にそれでいいのかなという気になる。またこれは関係ないが、なぜ昨今の鉄道会社って「ゆるい」名前をつけたがるのだろうか。「石川鉄道」「富山鉄道」「越後鉄道」「信濃鉄道」で別に問題ないと思うのだが・・・。

新幹線開業が来年春ということで、線路はそのまま残るもののおそらく「北陸本線」としての乗車は最後ではないかと思う。

朝の富山はいかにも青春18で回ろうかという人の姿も多い。それはそうと、第三セクター線となった場合、青春18の扱いはどうなるのだろうか。同じように新幹線開業で第三セクターとなった青い森鉄道では、大湊線、八戸線に乗る客の便宜を図るため、青森~八戸を通過利用する場合で、野辺地、八戸で乗り換える場合に限り、青春18の使用を認めている。北陸新幹線の場合も、先に書いた枝線がいくつかあることから、それらとの乗り換え駅を利用する場合に限り別運賃なく利用できることになるのだろう。ただそれ以外の駅を利用する場合は全別運賃となる。まあ、青春18のような安いきっぷを利用させていただいているのが特殊なことだと言われればそれまでなのだが、地元の利用客にとってはJR+第三セクター線の運賃が発生するということで、大幅な値上げである。

Dscn8558 Dscn8561 直江津に向かうのは413系という近郊型車両。この車両も第三セクターの新会社に何両か引き継がれる予定である。できることなら、元急行型車両の475系というのに乗れればと思ったのだが、今は編成数も限られているし、こればかりは運である。おそらくこの急行型は新幹線開業とともに廃車となるだろう。

ボックスに1~2人の割合で発車。新幹線の高架橋も右手に離れ、幹線らしくモーター音を響かせて走る。この重そうなモーター音も国鉄型車両独特の味わいである。

Dscn8568 天気予報は朝から雨、昼から強くなるというものだったが、早朝の時点では青空も見られる。富山平野の向こう側にそびえる立山の山々も望むことができる。

Dscn8578 海岸に近い越中宮崎にはオートキャンプ場があり、テントやコテージ、キャンピングカーが見える。ああいうのもいいかなと思ったりする。

新潟県に入り、市振に到着する。かつては松尾芭蕉も通った小ぶりな町だが、あいの風とやま鉄道とえちごトキめき鉄道の境界駅でもある。ここを境に会社が分かれるわけだが、駅そのものは無人であるし、境界と言われてもピンと来ない。実際、第三セクター化されても列車は各社相互に乗り入れるのだろう。ただ、「富山発直江津」のような長距離列車が運転されるのかは微妙らしい。

Dscn8580Dscn8598 この辺りは日本海に近いところ。天候がもう一つすっきりしないが、第三セクター化後は「日本海ひすいライン」という路線名が与えられるが、この海を観光資源として活用できないかと思う。第三セクター4社の中で経営環境が最も厳しくなると思われるのがえちごトキめき鉄道となりそうなので。

Dscn8599 直江津に到着する。この日は北越急行方面をぐるりと回り、直江津に戻って宿泊する。ここで大きなバッグはロッカーに預ける。直江津も北陸線、信越線が接続するジャンクションだが、こちらも新幹線開業で様相が変わってきそうだ。特急「はくたか」も廃止が確実視されている(「北越」は残るのかな?)。

Dscn8602 ここからは北越急行の列車に乗り換え、越後湯沢に向かう。ほぼ全線高架で、特急「はくたか」は最高速度160キロ、普通列車でも110キロとぶっ飛ばす区間。鉄道設備としては申し分ないところだが、新幹線開業後の経営が心配される。どうせならえちごトキめき鉄道の区間も合わせて「北越急行」とすればよいのではとも思うが、なかなかそうはいかない事情があるのだろう。

Dscn8608 「青春18きっぷをお持ちの方は、犀潟から六日町は別会社の線ですのでご利用できません。車内で精算願います」と、ワンマンの運転士からしきりに案内がある。乗車前にも待ち時間があったので精算をしておく。

途中駅での列車行き違いの間に「精算をお願いします」ということで運転士が車内を回るが、手間取っているようで私の乗った後ろの車両まで来ることができない。トンネルの中で2回目の行き違い停車があり、再び精算のために車内にやって来るが、そこでも手間取った形で後ろの車両まで来なかった。そのうち途中駅からの乗客で混雑し、そのまま六日町から上越線に入った。

おそらく、直江津側、六日町側双方で青春18利用者からの「取りこぼし」は結構あるのではないか。「後で精算できるわ」とそのまま乗っていて結局精算できなかった人もいるだろうが、中には確信犯的にキセルをやる人もいるだろう。かと言って車掌を乗務させるだけの人的余裕もなさそうで、結局は「利用客の良心」ということになるだろう。一つ言わせていただくなら、直江津、越後湯沢くらいでは北越急行「だけ」の乗車券を券売機でも買えるようにするのも手ではないかと思う。

これも第三セクターとしてのややこしさが出るのだろうが、例えば越後湯沢から上越市の中心である高田に途中下車せずに行く人がいるとして、新幹線開業後はJR~北越急行~JR~えちごトキめき鉄道という料金となる。北越急行は運賃計算が通算できるがトキめき鉄道は別に買わなければならないとか、何だか考えるだけでもややこしいことになりそうだ。果たして3社はどのような手を打つだろうか。

北陸新幹線が開業すればJR乗りつぶしの経験者としては当然乗りに来るところではあるが、ぜひ片道はこうした第三セクターが入り乱れる様子を経験したいものである・・・・。

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