この記事のカテゴリーをどこに入れたものかと思ったが。大正ドームでの観戦ということで一応「プロ野球」の項目に入れておく。
今年で40回目の記念大会を迎える社会人野球日本選手権。夏の都市対抗野球のほうが有名であるが(まあ、東京で行われるし)、「都市」の代表として補強制度もある都市対抗とは違い、単独チームでの年間日本一を決める大会である。都市対抗をはじめとした各大会の優勝チーム、クラブチームの優勝チーム、そこに各地域の予選を勝ち抜いたチームが出場し、今年は40回の記念大会ということもあってこれまでの32チームから2チーム増えて34チームでの優勝争いとなった。
その中で観戦したのが、今年の都市対抗野球を制した西濃運輸対、私の勤務先企業である日本通運戦。いずれも運輸業界に属するチーム同士の対戦である。そりゃ、日通としてはチーム力は相手が上といっても負けるわけにはいかない。

・・・ということで、大正ドームに足を運ぶ。普段は入らない三塁側が日通である。この時季になってもまだ野球のガチの試合を観ることができるというのは面白いところである。とはいっても、バファローズ戦では当日指定席や前売り券を発売する中央窓口はシャッターが下りており、小さな窓口が2つくらい開いているだけ。大きなイベントが行われているようには見えない。これは、観客の大半がそのチームの応援団ということで、一塁側、三塁側それぞれで「チーム券」が配られており、それを受け取って入場するのである。チーム券そのものは有料だが、これはチームが一定の枚数を購入してグッズとともに配るので、観客は実質無料で入ることができる。普通はチームの企業の従業員や取引先がそれで入るものだが、別に関係のない一般客や少年野球、高校野球の生徒たちももらえる。チームとしてはチケット代は先に納めているのだし、一人でも多く応援席に加わってくれるのはそれだけでも力になる。応援は、力なり・・・うーん、どっかで聞いたフレーズだぞ。
普通は前の試合が終わってから入れ替えの形で入場するので(チケットそのものは一日通しなので、その気になれば第1試合のチーム券を受け取って、そのまま最後の試合まで居続けることができる)、しばらくは三塁側の入場口で待つことになる。さすが土曜日ということで大勢の観客が訪れ、三塁側の入場口には人があふれてくる。会社関係なので仕事関係でいろいろと知った顔も見るが、この日の私は「一観客」に徹しようと思う。
それでも人が多くなり、混雑緩和のために前の試合途中であるがスタンドの端の席で待機となり、先に入場する。前の試合は大阪ガス対明治安田生命で、8回表まで5対4で大阪ガスがリード。接戦である。しかしその後の8回裏だけで四死球やヒットで一挙6点を奪う。その回だけで明治安田生命も4人の投手が出てきて交代の時間もあったことから、時間がどんどん過ぎていき、30分近くかかる。そのまま11対4で大阪ガスの圧勝。次の西濃運輸対日本通運は15時開始予定のところ、16時開始ということになった。

多くの客が来るということで係の案内で前から順番に詰めて座るということで、普段のバファローズ戦なら指定席になるところで、近い角度で観戦することになった。
日通の注目としては先日のドラフトで中日3位指名の友永。小柄ではあるがパンチ力もあり、初戦のバイタルネット戦では三塁打2本に内野安打2本を含む5打数5安打4打点と大暴れ。チームの10得点に大きく貢献し、この試合でも打線のカギを握りそうだ。
さて試合。日通は先攻で西濃のエース・佐伯に挑む。今年の都市対抗野球でMVPに当たる橋戸賞を獲得した選手である。初回、早速2番・小甲(こかぶ)が右中間に二塁打を放つ。そして3番・友永。当たりは悪くなかったが右飛。小甲がタッチアップで三塁を狙うが、送球がよくタッチアウト。スタンドからはため息が出る。
日通の先発はこちらもエースの井口。初戦のバイタルネット戦に続いて中3日での登板。もちもちっとしたフォームで序盤から140キロのストレートと変化球の組み立てがよく打者を打ち取る。2回には先頭の4番・伊藤にヒットを許し、さらに盗塁と内野ゴロで一死三塁のピンチを迎えるが後続を三振と内野ゴロで切り抜ける。
3回、二死二塁のチャンスを迎え、1番・浦部がレフト前へ。少し浅いところだったが二塁走者・酒井が三塁を回ってホームに突入。そこにいい送球が返ってきてあえなくタッチアウト。またしてもスタンドからはため息が出る。また続く4回にも小甲と友永の連打と犠打で一死二・三塁のチャンスを作るが、三振と内野ゴロで点が入らない。さすがはMVPの投手で、サイドスローからうまく緩急を使われたが、さすがにチャンスをつぶし続けると、スタンドから関西弁でヤジが飛ぶようになる。
中盤からは井口、佐伯両投手の好投が続く。
ラッキー7となる7回には社歌の斉唱。オリジナルのタオルを掲げる。バファローズファンとしてはタオルをこうして持つとどうしても「あのダンス」をやりたくなるのだが、日通はあくまで関東のチーム。タオルを使う応援となるとそれを回すのが流儀である。色合いから観たらセのあの球団みたいで・・・そんなことはどうでもいいか。

そんな中で7回にも二死三塁のチャンスを作るが、代打・飛ヶ谷(ひがや)が空振り三振。スタンドからは・・・(以下略)。そして8回にも一死一・二塁と攻め立てるが最後は友永が三塁ゴロ。西濃のサード・伊藤が三塁ベースにタッチしてアウト。またしてもスタンド(以下略)。
そのまま両チーム無得点で9回を迎えた。日通は8安打を放ち再三チャンスを作るも無得点。一方の西濃は井口の好投の前に8回までわずか2安打。その2本はいずれも4番・伊藤が放ったもの。このまま延長戦に行くのか。何ならタイブレークというものも見てみたいなという気がしてきた。
9回裏、一死からその伊藤に回る。ライトへの打球はちょうどライン上に落ちる。一死二塁。

ここで日通・藪監督がマウンドに行く。バッテリーとスコアボードを見ていたから続く打者の阪本は敬遠だろう。果たしてその通りにする。1点取られた時点で負けなのだからここは塁を埋めるのは当然。西濃からブーイングが起こるわけでもない。
ただ続く金丸が三遊間を抜く。一塁側からは歓声、三塁側からは悲鳴が起こるが、ここはレフトも予め前よりに守っていたこともあり二塁走者は三塁ストップ。しかし一死満塁。井口としてはここに来て大ピンチを迎えるが、そのまま続投である。
次の藤中は二塁への緩いゴロ。ここは浦部がよく追いつきホームへ送球、間に合った。これで二死満塁。


そして次の李への初球。これが何と暴投・・・・。三塁走者がホームに突入。バッテリーはどうすることもできずそのままホームイン。1対0。最後は何というあっけないことだったか。ヒットでもホームランでもなく、暴投でのサヨナラって・・・。


試合としては残念。相手を上回るチャンスを作りながらあと一歩及ばなかったが、まあ、夏の優勝チーム相手によく健闘した。ここは大きな拍手を送る。このところ都市対抗への出場を逃し、この日本選手権もギリギリのところで予選通過だったのだが、これを糧に来年以降も頑張ってほしい。また大阪に来た時には応援に来よう。
後は中日に入団する友永がどう活躍するか。中日のセンターには大島がいる。それをいきなり追い越すのは難しいだろうが期待したいところである。
さて日本選手権は9日準々決勝、10日準決勝、そして11日に決勝を迎える。今年はどのチームが優勝するか、この先も注目したいものである・・・・。

その中で観戦したのが、今年の都市対抗野球を制した西濃運輸対、私の勤務先企業である日本通運戦。いずれも運輸業界に属するチーム同士の対戦である。そりゃ、日通としてはチーム力は相手が上といっても負けるわけにはいかない。


普通は前の試合が終わってから入れ替えの形で入場するので(チケットそのものは一日通しなので、その気になれば第1試合のチーム券を受け取って、そのまま最後の試合まで居続けることができる)、しばらくは三塁側の入場口で待つことになる。さすが土曜日ということで大勢の観客が訪れ、三塁側の入場口には人があふれてくる。会社関係なので仕事関係でいろいろと知った顔も見るが、この日の私は「一観客」に徹しようと思う。







中盤からは井口、佐伯両投手の好投が続く。



そのまま両チーム無得点で9回を迎えた。日通は8安打を放ち再三チャンスを作るも無得点。一方の西濃は井口の好投の前に8回までわずか2安打。その2本はいずれも4番・伊藤が放ったもの。このまま延長戦に行くのか。何ならタイブレークというものも見てみたいなという気がしてきた。
9回裏、一死からその伊藤に回る。ライトへの打球はちょうどライン上に落ちる。一死二塁。



次の藤中は二塁への緩いゴロ。ここは浦部がよく追いつきホームへ送球、間に合った。これで二死満塁。






後は中日に入団する友永がどう活躍するか。中日のセンターには大島がいる。それをいきなり追い越すのは難しいだろうが期待したいところである。
さて日本選手権は9日準々決勝、10日準決勝、そして11日に決勝を迎える。今年はどのチームが優勝するか、この先も注目したいものである・・・・。