まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

番外1「法起院」~西国三十三ヶ所巡り・8(天皇行幸)

2014年11月19日 | 西国三十三所
長谷寺、法起院と参詣しての帰り。近鉄の大和八木で橿原線に乗り換える。時間帯からか高校生がごった返しているのはわかるが、ホームには「警察」の腕章をした人が目立つ。また望遠レンズを装着した撮り鉄の姿も見える。どこか異様な雰囲気である。

そして橿原神宮前に到着。こちらもホームや通路に大勢の乗客や警察、近鉄関係者であふれている。一方で通路の片方を開け、人垣がそこから先に入れないようにしている。ものものしい。

そこに、日の丸の旗を配っている人がいる。ここまで来れば、この後で皇室のどなたかが来られることがわかる。話し声を聞くに、何と天皇皇后両陛下のようだ。両陛下はしまかぜで来られるとのことで、「天皇皇后見たい」という人が多い中、「橿原神宮前にしまかぜが乗り入れるのを見たい」という向きもいる。

ならば、もう昼食はいいかなと、私も改札前あたりの人垣に加わる。最前列の人は何時間くらい前に来ているのだろうか。

今回の両陛下の行幸の目的は、橿原神宮参拝や明日香村訪問もあるが、メインは大淀で開催される「全国豊かな海づくり大会」ご出席のため。海なし県の奈良で豊かな海づくりとは妙な気もするが、最近、豊かな海づくりに森林の果たす役割が大きいことも注目されている。豊かな森林を育てる豊かな土壌の成分が川水に含まれ、それが海にまで流れてプランクトンの餌になる。豊かなプランクトンのいるところには魚が集まってくるというやつである。もっとも、実際の式典の様子のニュースでは、湖や川が舞台で、両陛下が川魚の稚魚を放流される映像が流れており、私が思っていたのとは違う主旨でのイベントだったかもしれない。

さて待つうち、橿原線の発車案内を見る。先発、次発、次々発と出るが、普段なら次々に列車表示が入れ替わるところ、14時07分発の急行を最後に表示が消える。おそらくその後で一旦列車を間引き、しまかぜが着くのだろう。

そして、右手の橿原線ホーム側からざわめきが起きた。どうやらご到着のようだ。ゆっくりと、人々に向けて笑顔を向けながら歩かれる両陛下。そこにカメラだけでなく、スマホ、携帯、タブレットが向けられる。私もカメラを上にかざして、何とか。

最後は手を振られ、お二人仲良く改札を出られた。いや、ほんの短い時間のことだったが、やはり実際に目の当たりにすると、オーラが違うわ。

おっと、両陛下の次はこちら。橿原神宮前にてのしまかぜである。ちょうど隣のホームにはビスタカーも停まっていて、新旧のエースが並ぶ形になった。さすがは、近鉄特急である。

そのしまかぜが引き込み線に回送されたところで群衆も解散となる。通路ではスマホや携帯の画面をのぞきこむ人が目立つ。恐らくSNSで先ほどのことを発信しているのだろう。「天皇なう」とかね。

まあ、行幸の予定は前から決まっていたことで、交通規制もあるから地元の人たちは早くから情報を得ていてこの日を楽しみにしていたはず。そこに、たまたま電車乗り継ぎで通りかかってお目にかかったのはどういうことか。超プラスに考えれば、西国三十三所巡りの功徳かなと思ってしまう。そう捉えることで、これからの札所巡りの励みにもなる。まだまだ先は長いが・・・・。


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