まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

美魔男ですね

2015-04-01 | フランス、ベルギー映画
 ああ、大変なことになってしまいました…どうしよう、どうしよう…
 My sister M子が、離婚することになったのです…それも、私のせいで。
 M子の旦那と私がデキた、なんて昼ドラみたいな陳腐な話ではありません。何があったのかというと…ずいぶん前、このブログでも書いたのですが、夜の歓楽街でM子の旦那そっくりなデブの女装男を目撃した、という話。まさかとは思いつつ、やっぱ気になって、M子に恐る恐る報告してしまったのです。それが…ああ、どうしよう、あの女装デブ男は、ほんとにM子の旦那だったのです!M子は騙された!と激怒し、実家に戻ってきました。旦那は女装をやめる気はサラサラないようで、むしろバレて安心したのか、今では堂々とアフターファイブは女装を楽しんでいます。私は責任を感じて、お願いだからM子と話し合って!と、夜の街でセーラームーン姿の彼を捕まえて、泣く泣く説得を試みましたが、月に代わってお仕置きされそうになっただけでした…
 すみません、大嘘です…今日はエイプリルフールですね♪毎年くだらないウソばかりで、スンマセンちなみに、M子の旦那クリソツな女装デブを目撃したというのはホントの話です。怖くていまだにM子には黙ったままです。
 ああ~カープ2連敗ウソだと言って~夢だと言って~幻だよと~♪

 「太陽がいっぱい」
 貧乏なアメリカ人青年トム・リプリーは、富豪の友人フィリップを彼の父親のもとへ連れ帰るためにイタリアのナポリへ来るが、ヨットの上でフィリップを殺してしまう。リプリーはフィリップに成りすまし始めるが…
 アラン・ドロンって、むかし日本ですごい人気だったらしいですね。明るくて優しそうでイモいチョイブサ男が好きな私からすると、アラン・ドロンは美男すぎるというか怪しすぎるというか、あまり心惹かれない俳優ではあります。でも、この有名な名作を初めて観て、アラン・ドロンが本国フランスよりも日本で絶大な人気を誇っていた理由が、あらためて理解できました。
 カッコいい男、セクシーな男はあまたいますが、美しい男はそんなにたくさんいませんよね。若かりし頃のアラン・ドロンは、まさに現在では絶滅種とも言える美男。まずフツーには生きれない美貌です。その禍々しくダークな美しさは、関わる人々を不幸にしてしまう魔性が。彼を見てると、真夜中の誘蛾灯を思い出してしまいます。明るいヒーローよりも、憂いある耽美的な美男のほうが好きな日本の映画ファンにアラン・ドロンが愛されたのも、なるほど納得。
 いい人とか悲しい男の役より、悪い男、非情な男の役のほうが似合うアラン・ドロン。美しさゆえに、他人に社会に災い、不幸をもたらしてしまう男。本当に美しい男って、生きてるだけで罪なのです。罪な美しさ、という形容ができる俳優って、現在の映画界にはいませんよね。毒にも薬にもならないイケメンを見慣れてる目には、かなり禍々しいアラン・ドロンです。

 冷酷で計算高いトム・リプリーって、アラン・ドロンが地でやってるんじゃないかと思ってしまうほどハマってます。殺人や成りすましも、狂気にかられてとか、やむにやまれずとかじゃなく、何か楽しそうにやってるところが怖い、かつ痛快でもあります。フィリップへの屈折した愛とか、格差に対する怨嗟とか、うがった深読みもできるかもしれませんが、私には破滅覚悟で危険なゲームに興じている風にしか見えませんでした。
 アラン・ドロンが、さすがに若い!ので、まだどことなく可愛くも見えたり。フィリップにヘコヘコ卑屈に接する姿とか、フィリップにいぢめられてアタフタする姿とか、かなりコミカルな感じさえしました。同じパトリシア・ハイスミスの原作を映画化した「リプリー」では、トム・リプリーをマット・デーモンが演じてましたが。アラン・ドロンとマットって…牡蠣とジャガイモぐらいの違いがあるけど、食べたら腹こわすかもしれない牡蠣よりも、どんな風に食べても安全で美味しいジャガイモのほうが、私は好きです。リプリーのキャラも、ガチホモ&マジキチなマットのほうがキモくて面白かった。
 でもヒロイン対決なら、アラン・ドロン版が圧勝です。フィリップの恋人マルジュ役のマリー・ラフォレの、憂いあるエキゾティックな美しさ!マット版では、貧相な似非お嬢様グイネス・パルトローだもんね。勝負になんないよ。
 ニーノ・ロータの有名なテーマ曲や、南欧の海の碧いきらめき、風情ある街並みなども、危険な夏を美しく彩っています。リプリーみたいな役を、お気にの若手男優にやってほしいな~。池松壮亮とか似合いそうだし、イメチェンで松坂桃李とか福士蒼汰とかがやっても面白そうじゃないですか。向井理とか意外とハマりそう。ムカイリー、地は冷酷そうだもんね。
コメント (9)
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