井戸川前双葉町長を支援されているYoshinari Nishijimaさんに、前町長から送られてきた手紙
先週、井戸川克隆前双葉町長から、一通の茶封筒が届きました。
中には、井戸川さんからの手紙と、岩波新書「福島原発事故 県民健康管理調査の闇(日野行介)」が、一冊同封されていました。
以下に、井戸川さんからの手紙を、転載させていただきます。
今、3.11後を生きる日本人が、真摯に耳を傾けるべき言葉だと思います。
【ご支援を頂いている皆様ヘ】
2013.9.吉日.井戸川克隆
秋が、一段と濃くなりました。
皆様には、お健やかな日々を過ごされておられますこと、お喜び申し上げます。
3・11以降、皆様には、大変なお世話を頃きました。
ここに、謹んで御礼申し上げます。
特に、参議院議員選挙には、多くのご支援を頂きながら、結果が出せずに、力不足をお詫び申し上げます。
さて、近況ですが、双葉町長を辞して半年以上になりますが、何も整理がつかない毎日を過ごしております。
この問、ピースボートと木村教授のお誘いで、ヨーロッパ、ウクライナなどを訪問してきました。
何れも、楽しい旅ではなく、核がもたらしている悲劇を見てきました。
ラトビアでは、事故収束に出動させられた、5000人の軍人の会長さんが、私を訪ねてくれました。
今までに1000人が死んでしまい、残りの4000人は、何らかの病気を発症している、と話してくれました。
この話を聞いて、東電事故の後、発性の病気が心配になりました。
また、5月27日は、ジュネーブの国連人権理事会総会に、出席しました。
国連人権理事会特別調査官・アナンド・グローバーさんが、日本に来て調査したことを、克明に正確に報告しました。
これに対し、日本政府が、ウソの反論をしていました。
私が、経験者として会場にいるのに、嘘がつける日本に、恐ろしさを感じました。
今まで、このような会場には参加していませんでしたので、分からなかったのです。
更に恐ろしさを感じたのは、日本のマスコミが会場にいたのに、これについて何も報道がなされない、ということが分かったことです。
国費を使った宣伝のあり方に、国民は注目しなければなりません。
検証ですね。
今は、諦めていられない時です。
ウクライナでは、27年後の日本を見てきました。
避難しないで暮らしている、町の様子を見てきました。
ドクターの話では、子供たちの90%以上に、放射能の被害があるそうです。
一方、国内では、各地の講演会に出席させていただいて、事故の有り様、経過、考察、対策など、現実を話しています。
チッソ水俣病の国際会議にも参加して、住民の方が辿った苦しみを、体感してきました。
私たちも、このようにされていることを、恐ろしいほど感じました。
営利企業に公務員が利しているのは、背任行為だと強く感じました。
この後、田中正造さんの人生を、読んでいます。
足尾銅山鉱毒事件、チッソ水俣水銀事件、新潟昭和電工・水銀事件、四日市複合汚染事件、東電放射能被害事件と、
いずれも、経営者の管理不行き届きが、引き起こしたものです。
そして共通することは、営利企業に、公務員たる国会議員・政府が、味方をしている事です。
税金を、国民には使わずに、宣伝媒体や企業に使われています。
危機に乗じて利権を貪るものに、悦金が回る仕組みが見えてきます。
頭隠しても尻までは隠せないのを、報道が手伝う構造に、騙されないような感覚、気づきを、国民は持たなければなりません。
前置きが長くなりましたが、送付させていただいたこの本は、
私が、福島県と対立してきた事が証明してくれること、県庁と被曝問題を、本事件の鍛大の問題だと言い続けて来た事を、代弁して書かれています。
ヨウ素反応が出る時から、私は県、国、東電に、調べる様に申し入れをしてきました。
しかし、誰も聞こうとしなかったのです。
県には3度、質問書を出しています。
返ってきた答は、話にならないものでした。
この中に登場する人物、小谷氏とも、話はしています。
文中にあるような態度でした。
誰が、ここまで彼にさせているのかの、解明が待たれます。
是非読んでください。
私の口惜しさ、そしてこの政策で、福島の子ども達が、今のウクライナの子供たちのようになることが、確実に近づいているということを感じてください。
改めて、この記事を書いてくれた日野氏と、彼を支えている多くの善良な国民に、感謝します。
・videonews.com
著者の日野行介・毎日新聞記者を迎えて鼎談
(前半) → http://www.youtube.com/watch?v=GtVaI3rsFVE
(後半) → http://www.youtube.com/watch?v=6h5p6D0CXM8
・映画「フタバから遠くはなれて」予告編 → http://www.youtube.com/watch?v=xgBEAJ_Flu0 ― with Katsutaka Idogawa.
↑以上、転載おわり
井戸川前町長の手紙の、文字の強調は、わたしの考えで行いました。
この手紙の中に書かれている、国連人権理事会総会での、井戸川氏が目の当たりにした、日本政府の虚偽発言。
特別調査官のグローバー氏が、ご自身で精査された現状結果報告に対し、会場には井戸川氏がおられることも承知の上で、あからさまなウソでもって反論する日本政府。
井戸川氏は、福島で、過酷な経験をされた当事者であり、その後も延々と、棄民扱いを受け続けている自治の市民のために、必死で抗議をされている方です。
その井戸川氏を前にして、堂々とウソの反論ができる政府。
その恥知らずで人でなしな態度に、恐怖を感じたとおっしゃる井戸川氏。
さらに、そのことについて、その会場に居たマスコミが、全く報道をしなかったことの恐ろしさ……。
狂気に至った政府と、それに加担するマスコミ。
大手の銀行に大手の広告会社。
みんなみんな、人の皮かぶったバケモノです。
我々は、とんでもなく大きなものと闘っています。
この大きさ、周到さは、とても普通のやり方で抵抗していたら、敵いっこなどありません。
けれども、なにか手はあるはずです。
なにか、市民による、市民らしい、市民だからこそできる、そんな方法があるはずです。
福島だけに限らず、放射性物質が環境中に異常に存在している地域で、恐い思いをして生きている子どもたちを、
わたしたち大人が、子どもたちの家族も含めて、一緒に助け出してあげないと、
そういうことができない大人の国はきっと、この先、ろくな残り方をせんと思います。
先週、井戸川克隆前双葉町長から、一通の茶封筒が届きました。
中には、井戸川さんからの手紙と、岩波新書「福島原発事故 県民健康管理調査の闇(日野行介)」が、一冊同封されていました。
以下に、井戸川さんからの手紙を、転載させていただきます。
今、3.11後を生きる日本人が、真摯に耳を傾けるべき言葉だと思います。
【ご支援を頂いている皆様ヘ】
2013.9.吉日.井戸川克隆
秋が、一段と濃くなりました。
皆様には、お健やかな日々を過ごされておられますこと、お喜び申し上げます。
3・11以降、皆様には、大変なお世話を頃きました。
ここに、謹んで御礼申し上げます。
特に、参議院議員選挙には、多くのご支援を頂きながら、結果が出せずに、力不足をお詫び申し上げます。
さて、近況ですが、双葉町長を辞して半年以上になりますが、何も整理がつかない毎日を過ごしております。
この問、ピースボートと木村教授のお誘いで、ヨーロッパ、ウクライナなどを訪問してきました。
何れも、楽しい旅ではなく、核がもたらしている悲劇を見てきました。
ラトビアでは、事故収束に出動させられた、5000人の軍人の会長さんが、私を訪ねてくれました。
今までに1000人が死んでしまい、残りの4000人は、何らかの病気を発症している、と話してくれました。
この話を聞いて、東電事故の後、発性の病気が心配になりました。
また、5月27日は、ジュネーブの国連人権理事会総会に、出席しました。
国連人権理事会特別調査官・アナンド・グローバーさんが、日本に来て調査したことを、克明に正確に報告しました。
これに対し、日本政府が、ウソの反論をしていました。
私が、経験者として会場にいるのに、嘘がつける日本に、恐ろしさを感じました。
今まで、このような会場には参加していませんでしたので、分からなかったのです。
更に恐ろしさを感じたのは、日本のマスコミが会場にいたのに、これについて何も報道がなされない、ということが分かったことです。
国費を使った宣伝のあり方に、国民は注目しなければなりません。
検証ですね。
今は、諦めていられない時です。
ウクライナでは、27年後の日本を見てきました。
避難しないで暮らしている、町の様子を見てきました。
ドクターの話では、子供たちの90%以上に、放射能の被害があるそうです。
一方、国内では、各地の講演会に出席させていただいて、事故の有り様、経過、考察、対策など、現実を話しています。
チッソ水俣病の国際会議にも参加して、住民の方が辿った苦しみを、体感してきました。
私たちも、このようにされていることを、恐ろしいほど感じました。
営利企業に公務員が利しているのは、背任行為だと強く感じました。
この後、田中正造さんの人生を、読んでいます。
足尾銅山鉱毒事件、チッソ水俣水銀事件、新潟昭和電工・水銀事件、四日市複合汚染事件、東電放射能被害事件と、
いずれも、経営者の管理不行き届きが、引き起こしたものです。
そして共通することは、営利企業に、公務員たる国会議員・政府が、味方をしている事です。
税金を、国民には使わずに、宣伝媒体や企業に使われています。
危機に乗じて利権を貪るものに、悦金が回る仕組みが見えてきます。
頭隠しても尻までは隠せないのを、報道が手伝う構造に、騙されないような感覚、気づきを、国民は持たなければなりません。
前置きが長くなりましたが、送付させていただいたこの本は、
私が、福島県と対立してきた事が証明してくれること、県庁と被曝問題を、本事件の鍛大の問題だと言い続けて来た事を、代弁して書かれています。
ヨウ素反応が出る時から、私は県、国、東電に、調べる様に申し入れをしてきました。
しかし、誰も聞こうとしなかったのです。
県には3度、質問書を出しています。
返ってきた答は、話にならないものでした。
この中に登場する人物、小谷氏とも、話はしています。
文中にあるような態度でした。
誰が、ここまで彼にさせているのかの、解明が待たれます。
是非読んでください。
私の口惜しさ、そしてこの政策で、福島の子ども達が、今のウクライナの子供たちのようになることが、確実に近づいているということを感じてください。
改めて、この記事を書いてくれた日野氏と、彼を支えている多くの善良な国民に、感謝します。
・videonews.com
著者の日野行介・毎日新聞記者を迎えて鼎談
(前半) → http://www.youtube.com/watch?v=GtVaI3rsFVE
(後半) → http://www.youtube.com/watch?v=6h5p6D0CXM8
・映画「フタバから遠くはなれて」予告編 → http://www.youtube.com/watch?v=xgBEAJ_Flu0 ― with Katsutaka Idogawa.
↑以上、転載おわり
井戸川前町長の手紙の、文字の強調は、わたしの考えで行いました。
この手紙の中に書かれている、国連人権理事会総会での、井戸川氏が目の当たりにした、日本政府の虚偽発言。
特別調査官のグローバー氏が、ご自身で精査された現状結果報告に対し、会場には井戸川氏がおられることも承知の上で、あからさまなウソでもって反論する日本政府。
井戸川氏は、福島で、過酷な経験をされた当事者であり、その後も延々と、棄民扱いを受け続けている自治の市民のために、必死で抗議をされている方です。
その井戸川氏を前にして、堂々とウソの反論ができる政府。
その恥知らずで人でなしな態度に、恐怖を感じたとおっしゃる井戸川氏。
さらに、そのことについて、その会場に居たマスコミが、全く報道をしなかったことの恐ろしさ……。
狂気に至った政府と、それに加担するマスコミ。
大手の銀行に大手の広告会社。
みんなみんな、人の皮かぶったバケモノです。
我々は、とんでもなく大きなものと闘っています。
この大きさ、周到さは、とても普通のやり方で抵抗していたら、敵いっこなどありません。
けれども、なにか手はあるはずです。
なにか、市民による、市民らしい、市民だからこそできる、そんな方法があるはずです。
福島だけに限らず、放射性物質が環境中に異常に存在している地域で、恐い思いをして生きている子どもたちを、
わたしたち大人が、子どもたちの家族も含めて、一緒に助け出してあげないと、
そういうことができない大人の国はきっと、この先、ろくな残り方をせんと思います。