ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「もっと苦しませてやった方がいい。どこかきちっとした線引きをして覚悟を決めるために」井戸川前町長

2013年10月23日 | 日本とわたし
よしあき はるきさんが、ユーチューブに載せてくださったビデオ、「井戸川さんを囲んで『フタバから遠く離れて』上映会@北杜市」の文字起こしをしました。
この『フタバから遠く離れて』は、舩橋淳監督の作品です。
ここでも紹介させていただいたことがあります。

昨日、井戸川氏がある方に送られた手紙を紹介させていただきました。
その中にも、とても厳しい内容が書かれていましたけれども、この、今から半年ほど前に語られていたこのビデオの中の言葉も、とても厳しく、
けれども、我々が知るべきことがたくさんあると思い、文字起こしをすることにしました。




よしあき はるき:Published on Mar 18, 2013
2013年4月17日。
突然の、井戸川元双葉町長の訪問で、活気づいた上映会でした。
帰り­の電車の時間まで、楽屋でスタッフが集まって、お話を聞いた。
「安易に、ボランティアで福島に入る事の危険性」「放射能のことを軽く見てはいけない」­などの、貴重な助言をもらった。

↓以下、文字起こしはじめ

上映会のあった会場のロビーの、汚染状況を示す地図が貼られたパネルの前で、参加された方々の会話から。

「南相馬に行ってきたんですよ。ボランティア作業で」
「ああ、そうなんだ」
「誰も住んでいないんですね」
「場所によっては住んでる人がいるんでしょ?」
「30キロ離れると、もう住んでますね」
「北の方はね」
「で、仮設住宅があって、子どもは遊んでて、マスクもしないで普通に……大丈夫なんだろうかと……」


↓以下、井戸川氏の話。

ーこれからできることは?

声を出していくこと、声。
人の住める環境じゃないんです。
1ミリシーベルトでさえ、矢ケ崎先生の文献はね、ゼロから1ミリのところで、発症のカーブが急カーブなんですよ。
だから、1ミリ以下であっても危険だと。
ICRPでさえ、放射能が無い方がいいと言ってるぐらいなんですから。
だから、私たちは、福島県内の(放射線量が)高い所には行けませんから、
みなさんがおいでになったらば、受け入れますよ、こういう受け入れ方を準備していますよ、ということで、
来てもらうことだと思うんですよ。
どんどんどんどん、次から次へとね、間を置かずに、ボランティアの方が中に入っちゃってるもんだから、
みなさん、居心地が良くなってる部分もあるんですよ。
注文もせずに、どんどん入っちゃってる。
埼玉のコープの方たちも、最初、除染のボランティアまでやってたんですよ。
私、やめさせたの
おいおい、やめてくれ、とんでもないことをやってんだよって。
ああそう、そんな危険だとは思わなかったって言うんですよ。
あの、こういう、平坦な所はいいですよ。
平均的な線量です。
(それらを)集めた途端に、高線量になっちゃうんですよ、ガーッと
それをこう、集めてこう持ってくんじゃないですか。
そして袋に入れるなりなんなりして、今、こういう作業をさせてるんですよ。
末端の除染作業の、下請けの下請けの下請けの人夫さんたちに。
こう集めた途端に、高線量になったものを、手で持って袋に入れてるあの段階で、ものすごい高線量被ばくをしてるんですよ。
だから、それを言わないんですよ、敵は。しゃべらないんですよ、放置。
知っているはずなんですよ、彼らは。放射能のプロもいるわけだから。
で、放射線管理技師の、彼らの家族は福島県内に住ませておかないんですよ。
放射線のプロは、放射能の測定をするプロの家族は、危険だから住ませられないっつって。
そこに、わからないみなさんが行かれること自体が、私は危険極まりないと思うんですよ。

いわゆるあの、東北新幹線で行くとすれば、あるいは東北道路で行くにしても、
那須の辺りから年中刺されているわけですから、放射線でもって。
放射能物質から発する線でもって、ズタズタに刺されて帰ってくるわけですから。
三重県から岩手県ぐらいまでに、ずうっと被ばく……宇都宮から先ずっと、岩手県ぐらいまでの間は、
新幹線に乗ってようが、高速道路に乗ってようが、被ばくされ続けているわけですから。
それで、なんでもなければいいんですけど、今一番大事なのは、DNAの検査ってのは、到達してないんですよ。
まだほとんど始まっていないって言っていいぐらいなんですよ。
私の(知ってる)しょっちゅうDNAを(検査している)町民は、女性ですね、
まあ、関さんぐらいの方(部屋の中におられる、多分若い女性)ですかね、年令はね、もうDNA、傷ついちゃってるんですよ、彼女はね。
私はもう、産まないからいいけど、調べたらば、傷ついてます、ということです。
あとは、広島に避難している我が町民の、名前ちょっと忘れましたけれども、人は、もう甲状腺の手術してるんですよ。
発症は、これからどんどんどんどんしてきますのでね。
で、運良く傷つかない、発症もしないという人もいます、これ、確率からいうと、相当数いると思いますけど、
だけど、(傷ついたり発症したりする)割合は、だんだん高くなってきていることは事実ですから、
おいでって言うのはいいですよ。
で、来たらば、汚染物質を持ってきて、汚染物質を垂れ流していくんじゃないか、というようなご心配があったようだけど、
それほど体内に汚染物質が入ってれば、もうとっくに、なんらかの形の異常が出てますから、
私みたいに、白内障になってても、この辺が要観察になってるんですけども(口の辺り)、
喉も悪いですよこれ、ヨウ素被ばくで、今測っても出ないんですよもう、ホールボディで出ないんですよ、だけど、傷ついていることは確かなんですよ。

そういうことで、みなさんが、不用意な被ばくをされないことと、自己防衛をまず図っていただくべきだなというふうに思いますし、
もう一回言いますけども、松本市長の菅谷さんにお会いしたらば、
私は福島県には入りません、用事のある方には来てもらってます」と言われて、
「市長さん、それは正解ですね」、と私はお答えしたんです。
そうすることによって、その声が出てき始まったら、だんだんと、県内に居て、
ボランティアのみなさんがしょっちゅう、いかがですか、いかがですか、がんばってくださいって、あの手この手でやってたのが、
だんだんだんだん行かなくなったら、これは心配になりますよね。
いよいよほんとだなってなってしまいますよね。
そしたら考えると思うんですよ。

今は、覚悟を決めたって、さっきも言ったように、覚悟を決めたってったって、自分だけならいいんだけれども、
子どもを道連れにして、覚悟を決めただなんて、そんなバカなこと、ね、親がバカですよそりゃ。
私はなんとしても、その家系の継承をしていかないと、町の継承ができないと思ってるんで、
とにかく、その原点は、家系の継承だと思ってますから……。

ー他の地域の人間にできることは?

行くことはできませんけど、おいでください、っていう言葉でいいんじゃないでしょうか。
私たちはもう、被ばくできませんから、行けませんから来てくださいと(いうふうに声をかけてほしい)。
ハワイの方から、この前女性の方が見えられて、南相馬辺りに行ってきたんですかね。
もうこう、ヒリヒリでだめなんですって……もう口の中が、さっき言ったその、金属の匂いがしてだめなんですってのは、ハワイの方ですよ。
米国人ですけどね。まあちょっと、年も相当いってる方ですけど。
ほんで、埼玉の騎西高校に来て、「やっぱり違いますねって、取れましたって、その刺されるようなアレが」……そう言われました。
だから、敏感な方は、必ずなんらかの感じで、感じて帰ってきます、行くと。
IWJのあの、岩上さんは、「俺、具合悪いんだよ」」って言うから、どうしてって言ったら、
「いやあ、福島に行ってからおかしいんだよ」って言ってるんですよね。
「じゃ、放射能なの?」って言ったら、「う~ん、なんとも言えないんだけど」って言っていたから、
多分あの方、体力落としちゃって、何日か休んで寝たはずですよ。

だから結構ね、知らない中でも痛めつけられて、特に南相馬に入っちゃうと、飯館通っちゃうでしょ、
相馬に入るにしても、伊達市通っちゃうよね、伊達市の小栗小学校なんて濃いですよね。
だから、ちょっと、甘く見てるんじゃないんですか、みなさんは。
みなさんの方が甘く見てると思うんですけどね、私は。
だって、入れ替わりにどんどん入っちゃってるでしょ。
で、それをいいことに、福島県も悪ノリしてるよね、おいでおいでって言ってね、がんばろう、復興だ復興だなんて言って
私は、今はまさに避難だって言い続けてるんですよ。
まだまだ避難だって、避難が足りないって、避難させろって言ってるんですよ。
そんな、復興のお金を使う時期じゃないって。


ーでも、福島に留まっている友達とかがいるんだけど、やっぱりさっきおっしゃったみたいに、
わかってるんだけど、もう出られない、出たいけど出られないって言って、すごく苦しんでいるのを見ていると……、

もっと苦しませてやった方がいいと思いますよ。
いわゆる思いやりが、思いやりとして相手に伝えたいっていうのは、
どこかこう、きちっとした線引きをしてあげるっていうことも、
覚悟を決めるためのきっかけ作りにさせてあげるっていうのも、優しい言葉じゃないでしょうか。
なぐさめよりも……辛いけれどもがんばってねって言ってくれるよりも。
だって、物理学的にも生理学的にも、放射能って、人体と合うことは決して無いわけだから。
放射能を消化するだけの能力も無いし、絶対に浴びちゃいけないって言っているわけですから。
まして、セシウムなんか、人工放射能でしょ、自然界に無い放射能が……、
それをまあ、将来の、福島医大の病人を作るために、今みんな、1千億円かけて病棟を造るんだって、県知事はがんばってましたよ。
なんでそんなの、私は素朴にね、なんでそんなことが必要なの?みんな逃がしちゃそんなの要らないじゃないの、って思っちゃうんです、私は。
逃がすことの方が、為政者としての仕事じゃないのって思っちゃうんです。
だって、将来の病人作って、嬉しくないじゃない。
いや、広島があれだけ復活したっていうのは事実ですから、全部否定するわけにはいきませんけど、
ただ広島はね、台風でもって相当ね、救われたんですよね。
払われて。一気に洗われてね。
で、絶対量が違うじゃないですか、福島と広島の量。
これぐらい(両手で示す)の原子爆弾とね、なんぼ飛んだんだか分からないぐらい、ワケ分かんない、今でも放射能が出続けているわけですから。
あのタンクの水、なんだと思いますアレ。
昔はアレ、垂れ流してたんですよ、海へ
で、我々もあそこの、地元で獲った魚を、美味しいねって食べてたんですよ。
あれ、みんなあの、最終的には、水に変わるんですよ。
どうしようもない物質っていうのは、トリチウムです。
トリチウムの毒性ってのは、みんな、語られてないんですよ。
得たいの知れない物が、あのタンクいっぱい並んでいるほとんどね、高レベルの部分を濾し取って、残ってる水ってのはトリチウムですね。
あれ、今さら海に捨てられなくて、東電で困ってるんですよ。
今までは、事故が起こる前までは、捨てていました
そのことは町も知っていました
そんなに毒だとは思わなかった。
ただ、捨ててないっていうふうになってたけどね。
今の(2013年4月17日現在)稼働している原発、全部そうですよ。
特にあの、PWR(加圧水型原子炉)は、濃いんじゃなかったっけな、それ……量が多かったような気がするけどね。
今になって初めて、こりゃだめだわいと。

ー映画の中で、双葉町が地図の上から消えるっていうようなことは、私は絶対に許さないっておっしゃってましたけど。

そのために仮の町ってことで、まあ、仮設の仮と借用書の借とね、ふたつあるんですけど、
どっかで、家系の継承が図れるような所に、とりあえず置いといて、
で、あと何代目かには、帰れる状況になったら、帰ればいいなと。
とりあえずはあれですよ、私の考え方は、20世紀に今さら向かうんじゃなくて
せっかく事故起こされて、もうなっちゃったんだから、21世紀に向かう方に、時間とエネルギーを使うべきだろうと、いうふうに、私は思ってるんですね。
というのは、今、私以外の双葉郡の首長さんたちは、帰る、戻る、
戻るというのは、限りなくマイナスにあるわけですよ、我々の環境ってのは。
で、それを、みんなで汗流して、プラスにもっていこう、あ、ゼロにもっていこう、プラスマイナスゼロにもっていこうって言ってるうちに、
寿命がきちゃうんですよ。
到達できないと思いますよ、除染なんか
しかも、除染させられるってことも、想定されているんですよ、今。
人がいないわけですから、もうあの現場では。
原発作業員って、いないんですよ、今、少なくなってきてるんです。
定年迎えてますよね、定年で出ちゃうと後、若い者が今入りませんから。
だから、完全収束なんてほんとに、できるかどうかわかんない。
そういう所で、20世紀のゼロに向かう時間とエネルギーがもったいないから、
私はどっかの借りのね、所でもう、ゼロからプラスに行けばいいんじゃない、という発想ですよ。
だって、子どもたちを食わせていって育てていって、家系の継承を図っていく(こっち)側にエネルギーを使う。
除染に自分の子ども、使いますか?
こういうことの議論ができなかったんですよ、双葉郡の首長さんたちとは
しゃべんなくなっちゃうんです、こうやって。
オープンな議論をすると、みんなもう、しゃべらなくなる。
で、国や県と個別にやっちゃってですね、なんにも進展しなかったんですよ、みんな一本釣りされちゃって
そういう状況なんですよ。
だから、同じレベルで、双葉郡民も望むように、首長同士が結束して、事に当たればいい
それがなぜできないんだって言われますけど、巧妙にそれができないようになってるんですね。
だから私は、浮いた形であっても、とにかく浮き続けようと、発信し続けようと思って。
で、町長でいると、言えないこともあるじゃないですか。
でも、幸いにして今回辞めて、しゃべれなかったことを、今まで以上にしゃべっていこうかなと思うんですよね。
だって、首長やってると、絶対に上下って切れないんですよ、国と県という縦の線てのは。
必ず、どちらかで握手していなければならないんですよ。
で、片方で喧嘩してんですよ、してきたんですよ私は。
今度無いから、両方で喧嘩できますよ、抹殺されるかもしれないけど……。

ーこれからの双葉町は、どんなふうになっていくと思われますか?

今度の町長さんがねえ……なかなかやる気なんじゃないですかねえ……。
まあ、一気になんかをやろうとすれば、反対勢力が誕生しちゃうし、思ったようにいかない苦しい局面で、◯◯かと思いますね。
あの、関東圏に居る町民のグループを作りたいな、って思ってるんですよ。
出てる人は覚悟を決めてますから。帰らないって覚悟を決めてますから
ある意味、じゃあこういう方針でどうだ?って言えば、じゃあそれでいこうっていう、そのまとまりになると思うんですけど、
県内に居る町民はちょっとね……。
だから、成功事例を作って、まあこう、吸い寄せるしかないかなって思ってますけどね。

ー今、福島県内に居る町民の数は、どのぐらいなんですか?

県外が3200、県内の方は3500~3600人ぐらいです。
で、双葉町の場合は、郡内でも、今回県内でも、比例としては若干こうなってる(ドングリの背比べのような仕草)けど、
これだけ県外の割合ってのが高いのは、双葉なんですね。
で、こちらに連れてきた、子どもを持つ親からは、よかった、連れてきてもらってって言われてますよ。
だからどの職員も、いわきに行きたくないんですよ。
アンケート取ったら、行きたくないってのが多いんですよ。戻りたくないってのが。
ただ、ね、行かざるを得ないから行くんでしょうけど……。
退職後どうするかっていうと、彼はおそらく、こっち、関東圏に戻るんじゃないんですかね。


ー埼玉県に一番多いということで、一応、かたまっているといえば……。

そうですね、加須周辺に。

ーあの高校(旧騎西高校)の所に、まだ子どもさんは?

いません。
ひとりから、いてもそれぐらいでしょう。あとはみんな近隣に。
学習環境が悪いんですよ。
消灯が統一されたり、いろんなその、専用の勉強する場所って無かったですよ。
だから、ものすごく学力的には落ちてますよ、我々の子どもたちは。
避難のさせ方が悪いんですよ。
避難して、それで酷い目に遭って死んでくよりも、放射能があっても避難しないで、何にも無い方がいいって言ってるけど、
それは、避難のさせ方が悪いんですよ。

いつか、東京電力が手を引いちゃってね、国がどんどん前に出てきて、東京電力との、いろんな意味でのディスカッションも交渉も、何も無いんですよ、今。
賠償だけですから。
後はもう、東電はみんな手を引いちゃって
手を引かせたのかどうか、国が……。
まことに不思議なことでね、ほんとは国と東電が一緒に行動して、我々と話し合いをすればいいんだけど、
全部国がこっちきちゃって(前)、東電を隠しちゃってるんですよ、ある時点から。

ーそれは、国が東電を守ってるってことですよね。

守らせてるのかもしれません。
その辺は、どっちが先だか分かりませんけど、完全に隠れちゃいましたね。


ーある時期から、福島の方から、市民を出さなくなったと。それは、税収が少なくなるから、ということなんでしょうか。

はっきりとは公言してませんね。
だけど、減ることについては、今の知事は、確かに抵抗しています
減ることが、県外に出ることが、嫌がってますね。
まあ、マンツーマンで話した時もですね、「思い」って言ってましたね、彼は。思い。
俺の思いはな」、っていうような話で。
住民を被ばくさせてはならない、ということとは全く違う価値観ですよね。
被ばくさせ続けておくことの方が、もう大変な二次被害、三次被害を及ぼす、加害者側になっちゃうんですよ彼はね。
わたしはそう見てますよ。
放置し続けることは、いわゆる、被ばく環境ってのは知ってるわけだから。
知っていないと言える立場じゃないわけだ、たとえ知らなくても。
知らないで済まされる立場じゃないわけですよ、彼は。
県民のボスですから。
ボスは、面倒みなくちゃならないわけですよね。
それが、自分の思いのために、県民を囲っておくっていうのは、これは憲法からいうと、もうおかしいんですけど、
福島県民もおかしいんですよね、憲法判断ができないくらい、なんかちょっとこう、県を愛するなって最近言われてね、
私は怒られたんですよ、いわき市の仮設に行った時に、まああの時は、選挙運動やってましたけどね、
私たちは、なんて言われてね、福島県を愛してますからって。
井戸川町長の言うようにはいきませんから、なんてね、言われたんですよ、若い親3人に立ち上がられて。
わあ、これ重症だなって思って
外部の方の人間が多いんですよね。
福島県200万ですから、全国はもっともっといるわけだから、その人たちはみんな、哀れんで見てるわけですよ。
だけど、彼らは違うんですよ。
愛してますからって、そういうふうにすることに決めたんですからって、がんばられました

ーやっぱりあれですか、放射能に対して、一通りは知ってるかもわかんないけども、やっぱり本当の不安が分かってない、ということですか。

多少はありますね。
昨日、わたしの(聞き取れず)、松井英介先生に、ずっと回って歩いてもらったんですよ。
そしたらやっぱり、わかったって言ってましたよ。
だからその、安心教育をされてるんですよ。
安心教育されてんのは、テレビでもそうだし、ラジオでもそうだし、いろんな媒体使って、安心教育やってますよ。
福島県内に入ってラジオを聞くと、まさにその、安心教育やってますから。
100ミリでいいとか、20ミリでいいとかやってますから。
その効果ですね、マインドコントロールされてますよ。
で、騎西高校に居る住民は、私にマインドコントロールされているって言ってるんですよ、県内の町民は。
バカにされてると。してないんですけどね。
一番先にやったのは、マインドコントロールです。
学者が一斉に入りました、福島県に。
で、山下のあの、安心教育を、バーってやっちゃったんですよ。
だから首長さんたちもそこで、どっと安心教育されちゃってる
いずれだけど、白黒つくでしょう。
ね、あれだけコケれば、チェルノブイリの二の舞ですよね。
無いってこと無いですよ。

チェルノブイリより酷いかもしれない。その恐れはありますね。
だって、検査させないんだからだめだわ、福島県が……検査妨害して

まあ、多くの住民に聞くと、福島医大のお医者さんに検査してもらいたくないって、どうせちゃんと出ないから。

だけど、ねえ、これは非常に、私自身もこう、ドクターと接してみて分かりますけど、
これは国レベルの問題ですよ、うん。

要するに、今、ベトナムに原発、ね、ヨルダンにも、あとはどっかですか、ヨーロッパにもアフリカにも、輸出する計画がありますよね。
東南アジアもあるし、だから、矮小化されてるのはね、推測ですけどね、それもあるんじゃないですかね。

↑以上、文字起こしおわり


不用意な被ばくをしないこと、
自己防衛をまず図ること、
そしてそのために、福島県には入らないこと。

この言葉の厳しさに、わたしは何度も聞き直しをしました。
意味を聞き間違えてなかったかと。

ボランティアも来なくなる。
人がだんだん少なくなる。
そうすると、いよいよほんとだな、となっていく。
そしたら、いくらなんでも考える。

自分だけならまだしも、子どもを道連れにして、居座る覚悟を決めたバカな親が、考えを改める。
 

福島の安全教育の凄まじさ。
そしてそのマインドコントロール下にいる人たちから、逆にマインドコントロールしていると言われる井戸川前町長。

なんでこんなことになってしまってるのやろうと思います。
でも、これが現実であることを、この2年7ヵ月の間に、毎日毎日見せつけられてきました。

国や県という、人をただの金ヅルとしか思っていない相手に闘う時は、
とにかくその場から去る。去って、自分からのお金がびた一文入らないようにする。
それが一番の武器になるし、それしか戦い様がないと思っています。

自分だけならまだしも、子どもを道連れにして。

この言葉が頭から離れません。