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イヴォン・シュイナードさんの言葉 Part2

2007-08-18 18:51:43 | ノンジャンル
 昨日紹介したイヴォン・シュイナードさんの取材記事の続編です。
 彼はこんなことも言っています。「10年前、京都議定書で、二酸化炭素を6%減らしましょうという合意がなされました。でもある科学者によると、今日、二酸化炭素を80%削減しても、地球環境が安定するまでに200年かかるそうです。たった6%を減らすくらいでは、今の我々が直面している問題は解決しません。」
 で、その解決の具体例として「ひとつ学べるのは、キューバの姿です。キューバでは、ロシアが撤退し、サトウキビの産業に助成金が出なくなり、さらに石油の供給も止まりました。それによって、サトウキビ栽培は衰退し、野菜の有機栽培農法に転換されています。化学肥料がないので有機栽培にせざるを得ない。燃料がないのでトラクターではなく、動物を使って農業をしています。私の観点からいうと、キューバは世界で一番サスティナブルな国なのではないかと思います。」
 日本でも農薬の代わりに田んぼでカルガモを飼って雑草を食べてもらう、とか動物の本来の能力を活かした農法が試され始めていますよね。燃料の高騰で、日本でも農耕牛や農耕馬が復活してくれるといいんですが‥‥。牛なら牛乳もとれるし、高齢で使えなくなったら肉としても売れるし、いいんじゃないでしょうか?
 そしてこんなことも言っています。「ノルウェイもいいお手本です。ノルウェイは税制が素晴らしいんです。まず、所得税が低い。ほとんどの税金は消費税として徴収されます。外食をしようとしてもとても高い税金がかかる。外国から訪れる人にとっては、とても高い消費税ですが、ノルウェイの人にとっては、自分たちの所得税が低いので、高くても我慢できる。だから、ノルウェイ人は外食を控えますし、買い物も必要以上にはしません。消費といった面で言えば、ノルウェイ人はアメリカ人の10%ほどだと思います。」
 最後の文が1人のノルウェイ人とアメリカ人を比べたものなのか、国全体を比べたものなのか、判然としませんが、おそらく前者なのでしょう。所得税をぐっと低くし、消費税をぐんと高くする(特に贅沢品の税率を高くする)のには、私も大賛成です。自分で納める税金を選択できる訳ですから。
 そして「石油製品には、もっと税金をかけてもいい。石油製品が高くなれば、今の状態での経済は崩壊してしまうかもしれない。当然、オーガニックな方向にいくしかなくなります。ある経済学の教授によると、現在の消費量の10%でも健康的な生活は営めるそうです。」という過激な意見も言っています。現在の消費量の10%で、しかも健康的な生活とは、具体的にどんな生活になるのでしょう? モデルケースがあるのであれば、ぜひ伺いたいところです。
 で、ラスト。「家には電気がなくて、窓からの採光で明るくしたり、ヒートポンプを使って家を暖めたり‥‥将来は、そうしたシンプルな生活に戻っていくべきではないでしょうか。冬にイチゴが食べたいからといって、はるばる遠いチリから、運んでこなくてもいいんです。地場の食べ物で生きていく。今の二酸化炭素排出量を8割減らすには、思い切ったライフスタイルの変革をしなければ不可能だと思います。」
 まったく同感です。でも、冬のイチゴは我慢できても、電気がない生活に我慢できるかなあ? パソコンも使えなくなっちゃうよ~。電気は消費量を減らす方向で努力することはできても、まったく無くすのは無理かも。でも「シンプル・イズ・ベスト」 なるべくシンプルに生きたいものです。そして「もったいない」という言葉を忘れないようにしましょう!