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マキノ雅弘監督『いれずみ半太郎』その1

2013-07-09 09:02:00 | ノンジャンル
 マキノ雅弘監督の'63年作品『いれずみ半太郎』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
 借りた金も賭場で負けた半太郎(大川橋蔵)は、10両の借金ができ、簀巻きにされるか、指を詰めるかというところまで追い込まれ、母に訴えると、母は逃げるように言います。
 “それから3年”の字幕。高台の木のたもとに佇む半太郎。“相州 小田原”の字幕。吉茄親分(進藤英太郎)の許で堅気になり、10両貯めた半太郎は、吉茄に身内にしたいと言われますが、母の待つ江戸へ帰ると答えます。そこへ頬に傷がある男が半太郎を探しているという知らせが入り、半太郎はそれは土地のごろつきと揉めて殴った熊助だと言います。
 熊助は、金八が連れてきた女郎のお仲(丘さとみ)に酌をさせようとしますが、半太郎が見つかったとの報が入り、お仲に席を外すように言います。お仲が生まれぞこないだ、と悪口を言う金八。それを隠れて聞いていたお仲は、川辺をとぼとぼと歩き、後ろから付けてきた半太郎に、身投げするところを止められ、金を与えられます。お仲と別れた後、待ち伏せしていて半太郎を襲う熊助らに対し、戻ってきて半太郎の加勢をするお仲。熊助らは一旦逃げます。「なぜここへ戻ってきた?」と言う半太郎。「確かめたかった」とお仲。「何を?」と半太郎。「金をくれたのは貸しを作りたいからだろ?」とお仲は言って、たそがれます。「悪かったな。おとっつぁんやおかっつぁんは?」首を振るお仲。「兄弟は?」首を振るお仲。お仲は「一緒に連れてって!」と言いますが、半太郎は「逃げられっこない」と答えます。「甘やかされたんで、つい」とお仲。「また死ぬ気だな?」と半太郎。そこへ金八が来ます。
 吉茄親分と金八の前に半太郎とお仲。「女の借金は15両だ」と言う金八に、「証文は3両のはず」と反論するお仲。半太郎は、自分が今持っている10両で親分と1勝負させてほしいと言い、認められます。サイの勝負に負けた半太郎は、女に「勘弁してくれ」と言います。
 お仲はまた逃げ出し、半太郎に追いつきます。10両を返すお仲。「これ以上の世話はできねえ」と言う半太郎に、お仲は「今度、東海道を下ることがあったら、寄ってね。その時はもっとうまく笑えるようにする」と言い、それを聞いた半太郎はお仲と逃げる決心をします。
 宿の2階の窓に腰掛ける2人。自分のこれまでの人生をお仲に語る半太郎は、「おふくろに詫びを入れて、堅気になりたい」と言い、「おっかあは、2人で夫婦になれって言ってくれるかも」と付け加えます。彼らの下を追っ手が通り、彼らに気付かずに「お仲は味も素っ気もない女だ」とまたお仲の悪口を言います。泣くお仲。半太郎が1人で外出すると、お仲は昔の客の喜平(田中春男)に宿の中で出会い、金はたっぷりはずむから、今晩来てくれ、と誘われます。「お連れの方は遅くなるかもしれないとおっしゃっていました」と宿の女中に言われたお仲は「自分なんかダメ」と一人ごちて、喜平の許へ向かいます。一方、半太郎は賭場に乗り込み、弟分だった新兵衛に会うと、「足を洗え!」と言って殴ります。半太郎が部屋に戻ると、かんざしが布団の横に置いてあり、お仲はいません。喜平の許を去ったお仲は、追っ手に自首し、「もう一度死んだ気で戻ってきた。一生の男に手も触れずに。お前らに私の悲しさが分かるもんか!」と言います。そこへ半太郎が現れ、お仲に「もう離れないぞ!」と言って、追っ手の者たちと乱闘となります。竹林にお仲を逃がす半太郎。竹林を走って逃げるお仲の姿が短いショットの積み重ねで描かれます。2人は竹林に身を隠すことに成功し、半太郎は泣声でお仲がいる場所が分かります。「勘弁して!」と稼いだ金を渡すお仲。「お前、やったな?」「もうしません」「バカヤロー!」お仲を平手打ちする半太郎は泣きながら「俺の気持ち、気紛れだと思ったのか?」と言います。(明日へ続きます‥‥)

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