今朝の新聞朝刊で、ハリー・ディーン・スタントン氏の訃報が報道されていました。『パリ・テキサス』の彼の演技は忘れらません。心より追悼の意を表します。
さて、また昨日の続きです。
会食。母「芸術を愛する仲間とコロニーを作ってるの。ジュリアンは抽象画家」ケイト「写真があるのに具象を描く必要はないでしょ?」母「政治的な立場は?」ハワード「何と?」母「私たちは社会主義よ」ケイト「違うわ」母「ルーズベルトをどう思う?」ラドロー「笑ってる」ハワード「何が? 犬が足にジャレついて」父「犬が嫌いか?」母「ルーズベルトを笑うのは許せないわ」「違います」父「犬は? 悪い経験が?(ケイトに)彼の方が有名でムカツかないか? 犬で悪い経験が?」「いえ」父「シャイだな」母「大型犬だったのね」ケイト「記者は卑劣よ」父「ドーベルマンかダックスフンドに吠えられたな」「違います」母「ダックスは小型犬よ」ラドロー「兵士が壁に並んで殺されるの、スペインの絵だっけ?」。肉に目がいくハワード。ジュリアン「ゴヤよ」ラドロー「そう、ゴヤの絵だ。メキシコ人だ。絵の題名は?」ケイト「記者は俗悪よ」母「読書は?」「情報を得る(スナッフ)するために業界誌を」ラドロー「嗅ぐ(スナッフ)?」母「飛行機関係の雑誌?」「何ですって?」ケイト「耳が遠いの」母「飛行機関係?」「エンジニアリングや航空機の雑誌です」母「読書は大好き」ケイト「彼は業界誌を読んで飛行機を設計するの」母「設計の話を」「ワクワクしますよ。たとえば陸軍航空隊の偵察中、これは双発でユニークなデザインです。後部には2本のブームが……」母「ラドローが巣箱を作ったの。そうよね」ラドロー「駄作さ」ジュリアン「確か絵の題名は『19XX年 5月』。ゴヤは過大評価されてるわ」ケイト「ピカソは偉大よ」父「私は泌尿器科医だ」母「いい巣箱よ」ケイト「ピカソは怪物よ」母「コウモリは巣にこだわるわ」ハワード「確かに」母「大きな声で」ハワード「何でもありません」母「言いかけて止めるのは耐えきれないわ」ラドロー「技術学校で飛行機遊びかい?」「そうじゃない」ケイト「3日間で世界一周したのよ」父「聞き飽きた。犬の話も。資金作りは?」ケイト「お金に興味はないわ」ハワード「カネがあるからだ」母「もう一度」「カネに興味がないのは十分あるからだ。(ラドロー、話始めようとする)僕が今話してる。生活のために働く者もいるが、僕は違う。飛行機遊びで結構だ。失礼」とハワードは席を立つ。ハワードがいなくなると、父「気難しい男だな」ケイト「寄ってたかってイジメないで」母「メイヤー氏に『ジェーン・エア』の話を」ケイト「あの俗物ジジイには高尚すぎるわ。新聞、マンガより長いものは読まないんだから」。
ケイト「戦場を逃げ出したら誰にも尊敬されないわ」ハワード「君が分からない。家族といると別人だ」「あれが家族の望む私の姿。でもケイトは一人。あなたのケイトよ」。
「航空会社のタイクーン、ヒューズが大事業を計画。映画を編集する一方で、陸軍航空部と密会。彼の愛国心に喝采。新型機が楽しみです。(『ならず者』のジェーン・ラッセルの唇のアップ)」。ハワード「Uボートに沈められた連合軍の船は? 今年だけで681隻。アメリカに必要なのは軍隊を欧州に運ぶ新型機。船はUボートの標的になりやすい。輸送機の設計を? 兵士だけでなく何でも運べる大型機。ジープも戦車も。こいつを見ろ。(女優のピンナップ写真)裏だ。全長61メートル、翼の幅91メートル、2万4000馬力。これこそ軍が求めていたものだ」「本気ですか?」「巨大な飛行機、名付けて“ハーキュリーズ”だ。いい名前だろ?」「総重量は?」「200トン」「楽な仕事じゃない」「このイメージで設計しろ。フロントを持ち上げて、下にかかる力を支える。ジェーン・ラッセルのおっぱいを手本に、滑らかな曲線を作り出せ。技術があればできる」「おっぱいを露出する映画に? 上映許可が下りると?」「当然だ。オッパイは好きだろ?」。(また明日へ続きます……)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
さて、また昨日の続きです。
会食。母「芸術を愛する仲間とコロニーを作ってるの。ジュリアンは抽象画家」ケイト「写真があるのに具象を描く必要はないでしょ?」母「政治的な立場は?」ハワード「何と?」母「私たちは社会主義よ」ケイト「違うわ」母「ルーズベルトをどう思う?」ラドロー「笑ってる」ハワード「何が? 犬が足にジャレついて」父「犬が嫌いか?」母「ルーズベルトを笑うのは許せないわ」「違います」父「犬は? 悪い経験が?(ケイトに)彼の方が有名でムカツかないか? 犬で悪い経験が?」「いえ」父「シャイだな」母「大型犬だったのね」ケイト「記者は卑劣よ」父「ドーベルマンかダックスフンドに吠えられたな」「違います」母「ダックスは小型犬よ」ラドロー「兵士が壁に並んで殺されるの、スペインの絵だっけ?」。肉に目がいくハワード。ジュリアン「ゴヤよ」ラドロー「そう、ゴヤの絵だ。メキシコ人だ。絵の題名は?」ケイト「記者は俗悪よ」母「読書は?」「情報を得る(スナッフ)するために業界誌を」ラドロー「嗅ぐ(スナッフ)?」母「飛行機関係の雑誌?」「何ですって?」ケイト「耳が遠いの」母「飛行機関係?」「エンジニアリングや航空機の雑誌です」母「読書は大好き」ケイト「彼は業界誌を読んで飛行機を設計するの」母「設計の話を」「ワクワクしますよ。たとえば陸軍航空隊の偵察中、これは双発でユニークなデザインです。後部には2本のブームが……」母「ラドローが巣箱を作ったの。そうよね」ラドロー「駄作さ」ジュリアン「確か絵の題名は『19XX年 5月』。ゴヤは過大評価されてるわ」ケイト「ピカソは偉大よ」父「私は泌尿器科医だ」母「いい巣箱よ」ケイト「ピカソは怪物よ」母「コウモリは巣にこだわるわ」ハワード「確かに」母「大きな声で」ハワード「何でもありません」母「言いかけて止めるのは耐えきれないわ」ラドロー「技術学校で飛行機遊びかい?」「そうじゃない」ケイト「3日間で世界一周したのよ」父「聞き飽きた。犬の話も。資金作りは?」ケイト「お金に興味はないわ」ハワード「カネがあるからだ」母「もう一度」「カネに興味がないのは十分あるからだ。(ラドロー、話始めようとする)僕が今話してる。生活のために働く者もいるが、僕は違う。飛行機遊びで結構だ。失礼」とハワードは席を立つ。ハワードがいなくなると、父「気難しい男だな」ケイト「寄ってたかってイジメないで」母「メイヤー氏に『ジェーン・エア』の話を」ケイト「あの俗物ジジイには高尚すぎるわ。新聞、マンガより長いものは読まないんだから」。
ケイト「戦場を逃げ出したら誰にも尊敬されないわ」ハワード「君が分からない。家族といると別人だ」「あれが家族の望む私の姿。でもケイトは一人。あなたのケイトよ」。
「航空会社のタイクーン、ヒューズが大事業を計画。映画を編集する一方で、陸軍航空部と密会。彼の愛国心に喝采。新型機が楽しみです。(『ならず者』のジェーン・ラッセルの唇のアップ)」。ハワード「Uボートに沈められた連合軍の船は? 今年だけで681隻。アメリカに必要なのは軍隊を欧州に運ぶ新型機。船はUボートの標的になりやすい。輸送機の設計を? 兵士だけでなく何でも運べる大型機。ジープも戦車も。こいつを見ろ。(女優のピンナップ写真)裏だ。全長61メートル、翼の幅91メートル、2万4000馬力。これこそ軍が求めていたものだ」「本気ですか?」「巨大な飛行機、名付けて“ハーキュリーズ”だ。いい名前だろ?」「総重量は?」「200トン」「楽な仕事じゃない」「このイメージで設計しろ。フロントを持ち上げて、下にかかる力を支える。ジェーン・ラッセルのおっぱいを手本に、滑らかな曲線を作り出せ。技術があればできる」「おっぱいを露出する映画に? 上映許可が下りると?」「当然だ。オッパイは好きだろ?」。(また明日へ続きます……)
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)