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石井裕也監督『町田くんの世界』その1

2022-07-04 01:12:42 | 日記

 石井裕也監督・脚本の2018年作品『町田くんの世界』をWOWOWシネマで観ました。
 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」に加筆修正させていただくと、
「高校生の“町田くん”こと町田一(細田佳央太)は、生物学者で現在はアマゾンに出張中の父・あゆた(北村有起哉)、母・百香(松嶋菜々子)と、4人の弟妹がいる大所帯で暮らしています。
 更には百香のお腹の中には新たな命が宿っており、町田くんは長男として母の手伝いをしていました。町田くんは不器用な性格で勉強も運動も苦手なのですが、とにかく“人を愛する”ことが大好きで、バスで老人に席を譲るなど心優しい少年です。
 そんなある日、夕食としてハンバーグをリクエストされた町田くんは、すっかりそのことで頭が一杯になってしまい、学校の美術の時間でも集中できずにいました。町田くんは誤って彫刻で「ハンバーグ」という文字を彫ってしまいます。
 クラスメートの佐倉(前田敦子)に指摘された町田くんは、誤って彫刻刀で怪我をしてしまい、ちょうど授業をサボって保健室にいたクラスメートの猪原奈々(関水渚)に簡単な手当てをしてもらいました。感激した町田くんは猪原に感謝の気持ちを伝えますが、元々“人が嫌い”な猪原は戸惑ってしまいます。
 帰り道、猪原は風船を飛ばしてしまった子供のために一生懸命風船を取り戻そうと奮闘する町田くんの姿をみかけました。町田くんは風船こそ取り戻したものの、川に転落してしまい、その夜はしっかりハンバーグのことなど忘れてしまっていました。
 後日、町田くんは猪原に「僕は人が好きだ」と言うと、猪原は「今どき人が好きって言ってるほうがおかしい」と応えました。しかし、猪原はなぜか町田くんのことが気になるようになりました。
 猪原が「人が嫌い」になった原因は、かつて有名女優である母の不倫スキャンダルが報じられたことであり、心ないバッシングに悩まされた猪原は将来叔母の住むロンドンへの留学を希望しているのです。
 週刊誌『芸能チェイス』の記者・吉高洋平(池松壮亮)は書きたくもない芸能人のスキャンダル記事を書くことに疲れ切っていました。そんなある日、バスに乗った吉高は席を譲ろうとしている町田くんの姿を見ました。町田くんはこの街ではキリストみたいだとの評判であり、吉高は悪意と偽善に満ちた世の中で、町田くんのような根っからの善人もいるのかと感じました。
 モデルとして活動している男子生徒の氷室雄(岩田剛典)は常に格好ばかりつけており、チャラい性格から恋人の高嶋さくら(高畑充希)と別れる一方、モデルの仕事は減ってきていました。ある日、仲間たちと街に繰り出していた氷室は、たまたま遭遇した猪原をナンパし、それを見かけた町田くんは猪原をその場から連れ去りました。猪原は反発しながらも町田くんの行為はまんざらではなかったようで、一部始終を見守っていた佐倉に町田くんのことを尋ねてみました。佐倉は町田くんを「人のことばかり考える人」と評しました。
 そんな猪原に想いを寄せている男がいました。町田くんと同学年の西野亮太(仲野太賀)です。このことを知った町田くんは西野と猪原の仲を取り持とうとしましたが、猪原は西野を振り、それでも西野が引き下がらないことから仕方なく町田くん、猪原、西野の3人でデートすることにしました。町田くんは西野に“恋”というものについて尋ねてみると、西野は「好きな気持ちが爆発するみたいだ」と表現しました。
 町田くんは氷室と別れて悲しむさくらを慰めました。それは別に深い意味はなく、いつものように人に親切にしているだけのことでしたが、それを見た猪原は嫉妬心を抱いてしまいます。猪原は町田くんに、なぜ誰に対しても親切なのかと問うと、町田くんは昔体験した出来事を語り始めました。
 それは町田くんがまだ幼い頃、井戸に転落して九死に一生を得たことがありました。助けられた町田くんは、その時初めて人の温かさに触れ、自分も人に優しくしようと決意したのです。
 その話を聞いた猪原はつい「もう一回井戸に落ちろ!」と口走ってしまい、町田くんは衝撃を受けながらも、いつしか自分が猪原にほのかな感情を抱いていることに気がつきました。その後、町田くんに惚れてしまったさくらは彼に告白すると宣言、気が動転した猪原は町田くんに嫌味を言って去ってしまいます。

(明日へ続きます……)