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斎藤美奈子さんのコラムその118&前川喜平さんのコラムその79

2022-07-19 21:16:04 | 日記

 恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラムと、同じく日曜日に掲載されている前川喜平さんのコラム。

 まず6月19日に掲載された「河村光庸さん」と題された前川さんのコラムを全文転載させていただくと、
「反骨の映画製作者、河村光庸さんが亡くなった。彼が作った映画は、人々の心を揺さぶり、人々に警鐘を鳴らした。
 新しい映画の企画に知恵を貸してほしいという河村さんと初めて会ったのは四年半ほど前のことだ。タイトルは「新聞記者」。本紙望月衣塑子記者の本をもとに、安倍政権の腐敗を抉(えぐ)り出す映画を作るという。
 僕が出した企画は、加計学園問題を下敷きに、首相の友人の会社が運営する「国立民営大学」を内閣府が国家戦略特区を使って設置するという筋だった。この案はおおむね採用され「その大学は生物・化学兵器を開発する目的を持っていた」という話が加えられた。この映画は2019年に公開され、日本アカデミー賞を取ったが、どのテレビ局も政権を恐れてほとんど報じなかった。
 菅政権をこき下ろす映画「パンケーキを毒見する」を河村さんが作った時は、僕へのインタビュー映像を作品の中で使ってもらった。
 「あゝ、荒野」で数々の映画賞を獲得した河村さんは、「宮本から君へ」では補助金不交付問題で敢然と国の理不尽に挑む訴訟を起こした。
 最近河村さんは、児童相談所や児童養護施設に取材して、虐待の経験を持つ子どもたちを支える人間を描く映画を作りたいと言っていた。その映画はもう見ることはできない。」

 また、6月22日に掲載された「やればできる」と題されたコラム。
「19日に行われた杉並区選で、野党四党が推薦する岸本聡子氏が当選した。「どうせ変わらない」と思っていた私は大反省。そうだよ、杉並は衆院選で石原伸氏を落とし、吉田晴美氏を勝たせた区だ。
 一方、22日公示の参院選では、立憲民主党と共産党が女性候補五割の目標を達成。立民は51%、共産は55%が女性候補者という態勢で選挙戦に臨む。昨年六月に成立した改正候補者男女均等法では数値目標の義務化に至らなかったが、両党の自主的努力は大きな一歩といえる。つまり「やればできる」のだ。

女性議員が増えることの意義は五月十九日に成立した「女性支援法」でも証明されている。
 DV被害者、性的被害者、生活困窮者など困難を抱える女性を支援するこの新法は、女性を保護する法的根拠が売春防止法(1956年制定)だけしかなかった現実を根本的に見直すもので、民間の支援団体はなどが長く制定を要求していた。議員立法として法案をまとめ、成立に尽力したのは女性議員を中心とした超党派の会である。。
 過去を振り返っても、DV防止法、児童虐待防止法など、超党派の女性議員が中心となって成立した法律は少なくない。「どうせ変わらない」と思っちゃだめだ。女性議員の数合わせではなく、国会の質を、ひいては社会の質を左右するのである。」

 どちらも一読に値する文章だと思います。