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CD『MARIAN McPARTLAND'S PIANO JAZZ WITH GUEST BILL EVANS』

2009-04-15 16:48:00 | ノンジャンル
 昨日テレビ朝日のロンブーの番組で、鳥居みゆきさんの私生活を隠しカメラで追うというネタをやっていましたが、普段の様子も芸のまんまであることに驚きました。私は鳥居さんのファンですが、彼女の仕草は子供のそれで、その無邪気さに惹かれているのかもしれません。彼女のお姉さんも出演していましたが、彼女似の美人で、これも驚きでした。

 さて、待望のCD「MARIAN McPARTLAND'S PIANO JAZZ WITH GUEST BILL EVANS」を手に入れました。Marian Mcpartland によるビルへのインタビューのCDだと思っていましたが、実際には彼女がホストのラジオ番組にビルがゲストで出た回を収録したものでした。
 ビル演奏の収録曲は「Waltz For Debby」「All Of You」「In Your Own Sweet Way」「The Touch of Your Lips」「Reflections In D」「Days Of Wine And Roses」「This Is All I Ask」「I Love You」です。このうちソロは「Waltz」「All Of You」「Reflections」だけで、その他の曲はMarian とのデュオです。録音されたのは'78年11月ですからビルの最晩年。円熟し、またMarianとの楽しくリラックスした様子は、優しく、暖かく、そして美しいビルの音色を引き出していて、珠玉の名曲オンパレードでした。ビルのピアノ・デュオというのも、このCDでしか聞けないものなのではないでしょうか。
 とにかく素晴らしいの一言です。ビルファンのみならず、音楽ファン必聴のCDです。

浜なつ子『マニラ行き 男たちの片道切符』

2009-04-14 14:07:00 | ノンジャンル
 今日、横須賀の軍港めぐりに行ってきました。海上自衛隊の様々な艦船、米軍のイージス艦や空母ジョージ・ワシントンなど、なかなか見ごたえがありました。特に、空母から搭載機が飛び立つ時、空母自体も全速力で進む必要があるということは、初めて知りました。

 さて、浜なつ子さんの'97年作品「マニラ行き 男たちの片道切符」を読みました。日本からフィリピンのマニラに渡った6人の日本人の男たちの話です。
 6人とは、「日本人とはほとんど接触せずにフィリピンでひとり自動車関連の仕事をしている人、ペドファイル(小児性愛者)の容疑でマニラの拘置所に収監されている人、死刑を言い渡されてモンテンルパの刑務所にいる死刑囚、マニラで浮浪者生活をしている元証券マン、フィリピンパブとフィリピーナそのものにはまって二億円を使った人、そしてフィリピンと関わって三十年余年日本人のトラブルを処理してきた人」です。読んでいて新たに知ったことは、どん底の生活に落ちると不思議にリラックスして大声で笑えるようになること、マニラの貧しい人々の間では困った時にお金を気軽に融通しあうこと、拘置所内では時間制限もなく移動も自由、家族の出入りも自由、屋台や雑貨屋そして中国人が営む銀行まであり、金を払えば監視付きながら外出して買い物をしたり外食したりもできること、裁判では被告人も傍聴人も弁護人も検察官も同じ長椅子に座ること、刑務所の中を仕切っているのはギャング団であることなどでした。
 ただ、著者の初期の作品のせいか、章によって語り口が異なり、1章ではなんと男性本人が自分の人生を語るという一人称で書かれていたりして、統一感のない構成になっていました。それでもマニラに生きる人々の生活は詳しく描かれていたと思います。東南アジアの生活に興味のある方にはオススメです。

誉田哲也『月光』

2009-04-13 18:24:00 | ノンジャンル
 誉田哲也さんの'06年作品「月光」を読みました。
 野々村涼子は無断で音楽室に入ってピアノを演奏していると、その場を音楽教師の羽田に見つかりますが、それがきっかけで二人は密会を繰り返すようになり、肉体を重ねるようにもなります。二人の情事を見てしまった、涼子の同級生の菅井は、仲間の瞬とその姿を写真に撮り、それをネタに脅して涼子を犯し続けます。やがて瞬は涼子に妹の結花を連れてくるように言いますが、涼子は激しく拒み、瞬を刺そうとします。危険を感じた菅井はもう涼子とのことは終わらせようとして、そのことを涼子に言いますが、涼子は瞬が妹のことを口にした瞬間からそのことの実現可能性が生まれてしまったと言い、その可能性を断つため、自分から菅井の乗るバイクに飛び込み、事故死します。その死因に疑問を持った結花は独自に調査を始め、やがて男性週刊誌の記者を名乗る吉沢から菅井や羽田のことを知らされ、姉の一部始終を知ります。そしてその後衝動的に菅井を殺した瞬の姉が、実は吉沢を名乗った初美であることを知るのでした。
 陰惨な話です。今までの作品のように殺人や死体のえげつない描写はありませんが、あまり気持ちのいい作品ではありませんでした。女子高生が凌辱される場面に興味のある方にはオススメです。

マノエル・デ・オリヴェイラ監督『クレーヴの奥方』

2009-04-12 14:43:00 | ノンジャンル
 WOWOWで、マノエル・デ・オリヴェイラ監督の'99年作品「クレーヴの奥方」を見ました。
 ステージでサックスを吹く男。楽屋から舞台に向かうロック歌手のペドロ。宝石店でカトリーヌを見初めたクレーヴは、演奏会で正式にカトリーヌと母のシャルトル夫人に紹介されます。その晩、ペドロもパリでコンサートをしていました。カトリーヌはクレーヴと結婚し、夜会のゲストとして来たペドロに賛辞を送ります。病に倒れたシャルトル夫人は、ペドロに思いを寄せるカトリーヌの心を見抜き、カトリーヌに安易な行動を取らないように言って亡くなります。ニューヨークから舞い戻り、夫人の葬式に参列したペドロは、クレーヴの家に弔問に訪れますが、カトリーヌは居留守を使います。ペドロはニューヨークへ戻り、カトリーヌは幼馴染みの修道女に悩みを打ち明けます。ニュース番組でペドロがケガを負ったことを知り驚くカトリーヌと、その様子を見つめるクレーヴ。再び修道女に相談したカトリーヌは、ペドロを見舞おうとして、昔付き合っていた男と出会い、男は車で去る彼女を追おうとして車に轢かれ死にます。カトリーヌを責めるクレーヴと、反論するカトリーヌ。自分の公演の写真展に来たカトリーヌをペドロは引き止めようとしますが、彼女は去ります。数日後、公園でペドロは、本当のことを夫に告白するカトリーヌを見かけ、その後修道女を訪れたカトリーヌは、真実を夫に語ったことを誉められます。クレーヴは心労から病死し、カトリーヌは正気を失いかけて修道女に慰められます。立ち直ったカトリーヌは公園で出会ったペドロから逃げ出し、部屋に戻ると、窓の正面に見える部屋には、こちらを見つめるペドロがいました。カトリーヌがまた修道女に会いに行くと、ペドロとの結婚を勧められますが、カトリーヌは彼を避けて生きていくと言います。ペドロのコンサートの映像。姿を消したカトリーヌを探して、ペドロは彼女の知り合いに会いますが、手がかりは得られません。そして修道女の元に、アフリカで貧しい人々の支援活動をしているカトリーヌから手紙が届き、ペドロは苦悩に満ちた歌をステージで歌うのでした。
 全ての会話が登場人物が平行に並んだ状態で行なわれるという、希有な映画です。音楽の演奏場面がフィックスカメラで延々と撮られるというのが、オリヴェイラ作品の特徴であることも分かりました。明るさの抑えられた画面も魅力的で、楽しめました。地味な映画ですが、オススメです。

浜なつ子『おおらかで、優しくて、いいかげんな 神様からの贈り物』

2009-04-11 16:18:00 | ノンジャンル
 アマゾンで買った、ロバート・サブダの「不思議の国のアリス」が届きました。究極の飛び出す絵本です。さっそく母に見せたところ、期待した通り驚いてくれました。おまけに読み聞かせをしたところ、声を出して笑ったり、微笑みながら食い入るように本を見ているので、ついおかしくなって「何、一所懸命聞いてるんだよ」と言うと、「何、一所懸命読んでんだよ」と返されてしまいました。私の通うデイケアにも持っていってみようと思います。まだ見たことのない方、是非一目見ることをお勧めします。とにかくすごい絵本です。

 さて、浜なつ子さんの'95年作品「おおらかで、優しくて、いいかげんな 神様からの贈り物―フィリピン路地裏の日比混血児―』を読みました。題名から分かるように、フィリピンで暮らす日比混血児を取材して書かれた本です。
 冒頭の部分を書き写してみましょう。「マニラ湾に赤いダリアのような太陽がゆっくりと落ちていった。橙色に染められた水面がしだいしだいに薄墨色に変わっていくと、湾内に浮かんだ外国の大型貨物船が三十三艘、黒いシルエットを描き出した。」これからも分かるように、ルポルタージュでありながら、文は限り無く散文的に流れ、必要以上の風俗描写に溢れています。フィリピンの風俗にあまり関心のない私にとっては、大部のこの本を最後まで読むのは至難の技でした。統計や家系図までが紹介されていて、学術的に日比混血児を調査しようという姿勢は理解できるのですが、それに収まり切れないエモーショナルな部分が多すぎて、どうしても最後まで読む気が起きませんでした。日比混血児に興味のある方にはオススメです。