小学一年生の孫が10までの足し算を勉強している。
私の子供は、私が幼稚園時代から丁寧に見ていたので、10までの計算は就学前に身につけていた。小学館の月刊誌の付録で自然にできていたように思う。
しかし、孫は、積極的な早期教育をせず、一年生になった。算数は、全てゼロからのスタートである。
興味深いのは、我々が子供の時には全く問題にならなかったことで悩んでることだ。私にはとても新鮮に映る。
昨日の悩みは0のこと。例えば5という数字。
5は、1と4、2と3で構成される。なので
1+4=5 2+3=5
ということになる。
子供は自然数には慣れ親しんでいるので、ここまではおはじきや飴玉ですぐに理解できる。
ところが、昨日は
5を構成するのは、0と5であるということを学んで来たようだ。すなわち
0+5=5
これが理解できなかったようだ。娘はこの式を孫に理解させるのに、相当な時間をかけていた。それでも、違う数字、0+6や0+3になると、もうダメなのだ。
機械的に覚えてしまうのも大事なことではあるけれど、根本が理解できていないようだった。何もないものに何かを加えると、加えたものだけになるということが頭でわかっているけれど、数式になると混乱するのだ。
自分の時はどうだったのか? それはあまり深く考えず、機械的に覚えた気がした。
0とは一体何?
突き詰めて考えるととても難しい。孫は機械的に覚えるのがどうも好きではないらしい。
そこで、難しとは思ったけれど、ゼロのことを丁寧に説明することにした。
物の数を数えるって大事だからね。数える時のために、1、2、3、4、、、、、と数字を決めたんよ。1から始まるのよ。
それじゃあ、何もない時はどうするの?ということになった。何もないから、何も書かないでいいじゃないってみんな思ったんだよね。
でもね、ある時、何もないということも、何かの記号で書いたら便利じゃないかって思う人がいたんよ。その人はインド人だったの。
インド人は、何もない時は0に決めて、何もない時も、きちんと書いて説明しようと提案したんよ。それが0。
だから 0+5 は、何もないのに、5を加えたらどうなるの? という説明です。
で、答えは 5なのです。
インド人の人がゼロを決めてくれて、みんなはとても便利になったんだって。これから算数を勉強するのに、もっともっとゼロが大事ってわかるかもね。
一年生がゼロの概念を身につけるのは意外に難しいことわかった。なぜわざわざゼロの足し算をするのかと娘は疑問に思ったようだが、おそらく後に筆算をする時に必要だからなのだと思う。
一年生の頭は空のお弁当箱。勉強はおかずを詰めていくようなもの。闇雲にどんどん詰めるのではなくて、ある程度分類しながら上手に詰めるのも必要である。孫は、詰める前に、どこの場所にどんな形で詰めるべきか悩むタイプなのかもしれない。彼女引っかかりを評価している。