知事「寄り添う意思感じず」 辺野古本体着工
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐり、沖縄防衛局が29日に本体工事に着手したことを受け、翁長雄志知事は同日、県庁で会見を開き、「承認取り消しについて、法律的に最終的な判断が示されないまま工事が強行されたことに激しい憤りを禁じ得ない」と述べ た。さらに「政府はキャンプ・シュワブに機動隊を配備し、辺野古新基地建設に反対する県民への強権的な態度をあらわにしている。『沖縄の人々の気持ちに寄 り添う』と言っているが、一連の行動からそのような意思はみじんも感じられない」と強く批判した。
代執行手続きの一環として、国から是正勧告書が届いたことについては「審査請求で承認取り消しの効力を止めておきながら、今度は所管の大臣として 『承認取り消しを取り消せ』と勧告することは自らの都合に応じて立場を使い分けていると言わざるを得ない。法治国家だと世界に向けて胸を張って言えるか。 勧告は甚だ不本意だ」と述べた。
政府が米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイの訓練を佐賀空港に移転する計画を見送ったことについて「去年の選挙時期に佐賀空港に持っていくという ことが大々的に報道された。いざ沖縄県と対峙(たいじ)するとなったら(計画見送りを)発表する。大きな壁を乗り越えるためのハナシクヮッチー(話のごち そう)だ」と指摘した。