大橋みつるの平和ト-ク・・世直しご一緒に!

世界の変化を見ながら世直し提言
朝鮮・韓国・中国・ロシアとの友好促進
日本語版新聞紹介

馬のような頭、皿ほどの大きさの目、長く細い胴体を持つ魚だ。

2024-09-23 | アジア各国から
 

11メートルの「終末魚」、

オーストラリアで捕獲…馬の頭にタチウオの胴

登録:2024-09-28 09:32 修正:2024-09-28 12:20
 
   
                       フィッシング・オーストラリアTVのFacebookよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 オーストラリア沖で馬の頭をした非常に長い奇妙な深海魚が釣られた。

 釣り専門番組「フィッシング・オーストラリアTV」は20日(現地時間)フェイスブックで、釣り船の船長のカーティス・ピーターソンさんがこの日釣った魚の写真を公開した。ピーターソンさんはオーストラリアで2番目に大きい島であるメルビル島の沖合でこの魚を釣った。馬のような頭、皿ほどの大きさの目、長く細い胴体を持つ魚だ。

 フィッシング・オーストラリアTVは「リュウグウノツカイ」(oarfish)だと明らかにした。リュウグウノツカイは水深1000メートルの深海に住む深海希少魚種で、水深200~1000メートルの深さに棲息し垂直で泳ぐ。最大11メートル以上育つことがある。骨格がある魚のなかでは世界で最も長い魚として知られている。世界各地の温帯と熱帯海域で発見される。地震などの災難の前兆だという俗説のため、「終末魚」(Doomsday Fish)と呼ばれたりもする。主に死んだ状態で浜辺に流れ着いて発見される。

 釣り評論家のアレックス・ジュリアースさんは、オーストラリア・デイリーメールに「この魚を生きたまま捕らえるのは非常に珍しい。ほとんどの場合は死んで浜辺に打ち上げられた状態で発見される」とし、「味はあまり良くないと聞いている。食感はゼリーのようだという」と述べた。

キム・ウォンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ロシアのプーチン大統領は12日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで、BRICSの加盟国である中国の王毅外相をはじめインドやイランの高官と相次いで会談しました。

2024-09-16 | アジア各国から

 

 

プーチン大統領

BRICS首脳会議に中国 インド イラン首脳招待へ

ロシアのプーチン大統領は来月にロシアで開かれるBRICSの首脳会議に中国やインド、それにイランの首脳を招待し、新興国との連携を深めて欧米主導の国際秩序に対抗していきたい考えです。

新興国で作るBRICSの首脳会議は、来月22日から24日までロシア中部の都市カザンで行われます。

ロシアのプーチン大統領は12日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで、BRICSの加盟国である中国の王毅外相をはじめインドやイランの高官と相次いで会談しました。

ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領が「首脳会議で習近平国家主席と会うのを楽しみにしている」と述べたのに対し、王外相は「習主席は喜んで招待を受け入れる」と応じました。

またプーチン大統領は、インドやイランの高官に対しても、モディ首相やペゼシュキアン大統領を首脳会議に招待する考えを示しました。

これに先立って行われた会議でプーチン大統領は「現在、34か国が何らかの形でBRICSに加わりたいと表明している」と述べ、存在感を強調しました。

ウクライナへの軍事侵攻を巡って欧米諸国との対立が深まる中、ロシアとしては、新興国との連携を深め、欧米主導の国際秩序に対抗していきたい考えです。

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靖国神社は、歴史に目をつむり、日本の侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放」の“正しい戦争”だったと主張する施設です。閣僚の参拝は、靖国神社と同様の侵略戦争肯定の立場を示します。

2024-08-17 | アジア各国から

2024年8月17日(土)

主張

防衛相の靖国参拝

“新たな戦死”を想定する行為

 「戦争する国」となるには戦場で戦う兵士が必要です。誤った国策の犠牲となり、他国への侵略に駆り出され、無残な死を遂げた兵士を「国のために尊い犠牲となった」と美化し、無駄死にだったと思わせない―。米国に付き従い「専守防衛」を踏み越えた戦争を想定する者にとっては、それがいま必須なのでしょう。

 「終戦の日」の15日、自民党の木原稔防衛相ら3閣僚が靖国神社を参拝し、岸田文雄首相は自民党総裁として玉串料を納めました。軍隊である自衛隊を指揮監督する現職防衛相の参拝は重大です。海外での戦争に備え、戦死を栄誉と思わせ、再び「防衛」の名で「国に命をささげる」ことを求める動きを座視できません。

■侵略戦争に無反省

 靖国神社は、歴史に目をつむり、日本の侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放」の“正しい戦争”だったと主張する施設です。閣僚の参拝は、靖国神社と同様の侵略戦争肯定の立場を示します。二度と侵略戦争を起こさないというアジア諸国への誓いを踏みにじり、侵略戦争を認めないという戦後国際政治の到達を否定するものです。

 戦前、靖国神社は、「お国のために」命を捨てることを国民がいとわないようにさせる精神的支柱でした。その反省から、戦後の憲法は「個人の尊重」を規定し、「信教の自由」を定め、国およびその機関は「いかなる宗教的活動もしてはならない」としています。参拝や玉串料奉納は宗教行為であり憲法に反します。

 靖国神社に祭られているのが「国のために命をささげた英霊」というのも事実ではありません。祭られているのは明治維新以降「天皇のために」死んだ軍人・軍属だけです。

 不正義の戦争で自国民やアジア諸国民に多大な犠牲を強いた責任者であるA級戦犯も「英霊」として祭られています。ここにも、靖国神社が日本の戦争に無反省なことが示されています。

■平和構築への逆行

 過去の誤りに無反省な者は同じ過ちを繰り返す多大な危険があります。

 木原防衛相は、自衛隊員が靖国神社に集団参拝していたことが問題になっても「私的参拝」だとごまかしてきました。そのさなかにあえて大臣として参拝したことは、政教分離の原則に立ち宗教施設への部隊参拝や宗教的行事への関与を禁じた防衛省自身の通達を公然と否定し、旧日本軍との連続性を示すもので、許されません。

 自公政権の「戦争する国づくり」のなかで、複数の元陸上幕僚長が昨年相次いで、安保3文書を念頭に自衛官が戦死した場合の処遇検討を求める文書を公表しています。一人は「近い将来…戦死する自衛官が生起する可能性は否定できない」とのべ国家施設としての靖国神社に祭ることを求めており、見過ごせません。

 戦争に備えるのではなく外交によって北東アジアの友好と平和を図るべきです。そのためには、日本が過去の植民地支配と侵略を反省し根本的な清算にすすむことが不可欠です。閣僚の靖国参拝はこれに逆行し、平和構築を妨げます。

 新たな戦死者を生み出す「戦争する国づくり」の動きを止めることが緊急、切実に求められています。

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日中戦争期の1937年に60万平方メートルの規模へと拡張し、中国爆撃のための前進基地として使用した。そして、太平洋戦争末期にさらに拡大した。

2024-08-16 | アジア各国から
 

【現場】済州アルトゥル飛行場に行けば、

日帝強制動員の実体が一目でわかる(1)

登録:2024-08-16 00:43 修正:2024-08-16 10:22
 
 
              格納庫に設置された、日本軍のゼロ戦をモデルにした作品=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

 光復節を翌日に控えた14日午前。済州南西部の西帰浦市大静邑(ソグィポシ・テジョンウプ)のアルトゥル飛行場一帯は静かだった。済州市(チェジュシ)にはこの日の明け方に久しぶりに豪雨がひとしきり降ったが、大静地域は青空に雲が立ち込めていた。大静から松岳山(ソンアクサン)へと向かう道路の右にある「予備検束ソダルオルム遺跡1.9キロ、百祖一孫墓域2.1キロ」という赤褐色の地に白い文字が記された表示の横に入ると、トラックが通れるほどの農路が現れた。干ばつのせいか、農路は土ぼこりで覆われていた。

 農道をはさんで石垣が続く。チュンチュンというスズメとセミの声がハーモニーを奏で、ムクドリが拍子を取って周囲の静けさを破っていた。畑の真ん中にある格納庫(正確には「有蓋掩体(ゆうがいえんたい)」という)が妙な風景を演出していた。靴がずぼずぼと取られる畑を通って格納庫の上に登ると、遠くでトラクターが土ぼこりを立てながら格納庫の間で畑を耕しているのが目に入った。今月下旬から始まるニンニクの作付けを前に畑を耕しているのだ、と通りがかりの農民が言った。

 
 
西帰浦市大静邑伊橋洞の日本軍の軍事施設跡が整備されず、風化しつつある。2017年と現在の様子=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

 この一帯は「アルトゥル飛行場」と呼ばれる。済州島の戦跡を研究した日本人研究者の塚崎昌之さんによると、日帝は1932年から33年にかけて「済州島飛行機不時着陸場」という名で20万平方メートル規模のアルトゥル飛行場を建設した。その後、日中戦争期の1937年に60万平方メートルの規模へと拡張し、中国爆撃のための前進基地として使用した。そして、太平洋戦争末期にさらに拡大した。

 日本は1945年初め、戦況が不利になると済州島を日本本土死守のための舞台と想定し、満州の関東軍など6万5千人あまり(朝鮮人徴兵者1万5千人あまりを含む)を済州に集結させるとともに、各種の重火器を配備するなど、済州島全体を要塞化した。アルトゥル飛行場を拡張し、高射砲陣地と坑道陣地を構築する一方、松岳山海岸の絶壁には米国の軍艦を撃破するための魚雷艇を配備する洞窟を掘った。

 この一帯は朝鮮半島で日帝の侵略戦争の痕跡が最もよく見られる場所の一つであり、強制動員の象徴性を帯びた場所でもある。日帝は米軍の上陸予想地点を済州西南部地域と想定したため、済州道民は同地域に集中配置され、強制労働に苦しめられた。

 
 
アルトゥル飛行場一帯にある各種の案内板。飛行場内の案内板(左)と駐車場に設置された案内板=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

 格納庫の建設に動員された中文面(チュンムンミョン、当時)のキム・ヨンチュンさんは、かつての記者とのインタビューで、「17歳だった1944年から5回労務に動員され、1カ月ずつ飯場(寮)に住み込みで働かされた。当時、面から村ごとに数人ずつ選抜しろと言われたら、班ごとに数人ずつ動員されなければならなかった」と話した。キムさんは「飛行機の格納庫のコングリ(コンクリート)を打つために砂利やセメントを背負子で運び上げた。上は草で覆い、上空から見えないように偽装した」、「背負子を背負って格納庫の上に登る途中で滑って転んで膝の骨がとび出した」と話した。

 
 
日帝強占期に建設された済州西帰浦市のアルトゥル飛行場一帯の格納庫は、日帝の侵略戦争だけでなく、済州島民の強制動員の実像を示している=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

 格納庫の一つには、2010年に作家のパク・キョンフンさんとカン・ムンソクさんが制作した、日本軍のゼロ戦を模した作品「愛国機売国機」が設置され、訪れる者の目を引く。植民地朝鮮の親日地主と資本家たちが日本に献納した戦闘機に着目した作品だ。しかし作品が設置されて14年がたっているため作品の一部が壊れており、横には整理されていない古いゴミの山があった。

 
 
アルトゥル飛行場一帯にある日本軍の地下バンカーの様子。2017年にバンカーの上の樹木が伐採されて整備されたが、今は再び樹木に覆われている=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

 国民学校(小学校)を卒業してから2カ月あまり後の1945年5月、16歳だった安徳面(アンドンミョン)のカン・ヒギョンさんは強制動員された。

 「父が病気の時だったので、代わりに働きに行った。あの時は各家から一人ずつは義務的に行って練兵場(モスルポの日本軍部隊)の仕事をした。幼かったしどこなのか知らなかったので母に連れて行かれた」

 坑道陣地と高射浦陣地へと向かう道路沿いには案内板がない。坑道陣地は、約20年前までは日帝の戦跡をフィールドワークする人々の必須コースだったが、今はフィールドワークする人もあまり行かない。狭い道に沿って200~300メートル入って行くと現れる坑道陣地入口は、「崩壊危険地域」という立て札が掲げられるとともに、内部を見ることができないように塞いであった。案内板は坑道陣地の入り口にあった。

 「穴から土をつるはしで掘り出したら、トロッコで外に運んだ。押して行って土を捨てて、また入った。昼夜交代しながら働いていたのだが、要領がつかめない。ああ、そもそもぐずぐずしているわけにもいかない」(2に続く)

ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

 

【現場】済州アルトゥル飛行場に行けば、日帝強制動員の実体が一目でわかる(2)

登録:2024-08-16 00:41 修正:2024-08-16 10:23
 
 
2010年には坑道陣地内部への立ち入りが可能だったが、崩壊の危険性があることを理由に今は内部がのぞけないよう閉鎖してある=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

(1の続き)

 坑道陣地の上の高射砲陣地は、済州オルレ(散策路)10コースが通る。以前は南に松岳山(ソンアクサン)と海、北西にモスル峰が見えたが、今は森が成長したため眺めることができない。散策路を歩いていたキム・ジュニルさん(45)は、「済州道民の強制動員の実情を詳しく知ることができるとよいのだが、昔の高射砲の痕跡がわかる程度。もう少し親切な案内板が必要だし、周りの木を整理すれば見渡せるはずなのに残念だ」と話した。

 南元面(ナムウォンミョン)のキム・ウプムさんも15歳だった1943年に「勤労報国隊」という名で強制動員された。同氏は「あの時は幼い人であろうが年配者であろうが、みな労務者として送られた。ある日、面事務所に集結しろと言われて行くと、私がいちばん若かった。大静の上モ里(サンモリ)の兵舎新築工事の現場で1カ月ほど働き、家に帰ったら1カ月ほど後にまた行って働かなければならなかった。石を置いてセメントを打って高射砲陣地を作るのにも動員された」と話した。

 
 
セダルオルムの上に設置された高射砲陣地の変遷。1945年10月に米軍による武装解除で破壊され(左)、木を伐採した2006年10月と木が育った今の様子。背後の松岳山の中腹には済州道民が構築した連合軍の戦車の阻止線が見えるが、今は松林となった=ホ・ホジュン記者//ハンギョレ新聞社

 トラクターが畑を耕して立てている土ぼこりの間を、ツバメが低く飛びながら餌を探している。やがて青い空へと昇っていく。8月15日が近づいているが、2時間あまりの間にアルトゥル飛行場一帯で出会った観光客は2人のみだった。済州道はこの場所での平和大公園造成事業を推進している。コンテンツの貧弱さを懸念する人もいる。格納庫の前で5年間にわたって300坪規模の豆もやし用の豆畑を耕作しているKさん(62)は、「学生や外国人がたくさんやって来るが、最近は暑いせいか来ていないようだ」と話した。豆畑で草取りをしていたKさんは、「平和大公園を作るというが、私たちは農地を差し出すだけということになる。誰が喜ぶか」と話した。この一帯の駐車場には案内文が複数散らばっている。整備が必要に思える。格納庫の見学に訪れた観光客のシン・スンウさん(24、全羅北道)は、「こんな遺跡が残っているのは驚くべきこと。せめて案内文がきちんと整備されていたらいいのに、何か物足りない感じ。遺跡の立派さに比べてコンテンツが不足していると思う」と話した。

 
 
今月10日に開館した西帰浦市大静邑の「百祖一孫歴史館」。朝鮮戦争期のソダルオルム予備検束の犠牲者を追悼し、歴史教育の場として活用するために設けられた//ハンギョレ新聞社

 格納庫のすぐそばには、朝鮮戦争勃発直後に予備検束を大義名分として拘禁された252人の住民(41人は行方不明)が虐殺された「ソダルオルム予備検束犠牲者追悼碑」が立っている。今月10日にオープンした「百祖一孫歴史館」には、「予備検束と集団虐殺の加害者」と題して、軍と警察の指揮・命令系統の最高責任者として「大統領李承晩(イ・スンマン)」を掲示している。済州4・3事件の頃に「過酷な方法」を動員して済州島事態を鎮圧せよと指示した大統領李承晩は、2003年に政府が発表した「済州4・3事件報告書」でも大量人命被害の最終責任者とされている。

 済州現代史の研究者は、「アルトゥル飛行場一帯は日帝の強制動員と李承晩の実体が分かる場所」だとして、「平和大公園建設に先立って歴史教育の場として利用できるよう、案内板と遺跡周辺の整備作業が必要だ」と語る。

 国内外で推進される李承晩元大統領の記念事業に反対してきた済州4・3諸団体は、最近の声明で「KBSが準備中だといわれる李承晩のドキュメンタリーは、済州4・3事件などの現代史の主要事件に対する一方的な視点を含んでいる」として、放送の中止を求めている。

ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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第2に、北東アジア地域の固有の諸懸案の外交的解決――対話による解決に日本が積極的に取り組むことが必要だとして三つの点を述べました。

2023-12-26 | アジア各国から

2023年12月26日(火)

東アジアの平和構築をめざして

志位委員長、ベトナム外交学院で講演

写真

(写真)外交学院で学生たちを前に講演する志位委員長(奥右から2人目)=25日、ハノイ(面川誠撮影)

 【ハノイ=面川誠】日本共産党の志位和夫委員長は25日、ハノイのベトナム外交学院で「東アジアの平和構築をめざして」と題して講演し、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にしていくための党の立場について縦横に語りました。同学院は外交官や対外分野での活動を担う人々などを養成する大学・研究機関。熱心に聞きいった学生から質問が相次ぎ、活発な交流の場となりました。

 志位氏は講演で、半世紀以上に及ぶ日本共産党とベトナム共産党の友好と連帯の歴史、東南アジアでの「平和の激動」と「ASEANインド太平洋構想(AOIP)」、AOIP成功のための日本共産党の取り組み、世界の構造変化が生きた力を発揮していることなどを柱に語りました。

 講演後、学生からは日本語で、「AOIP実現のため、日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)の諸国と協力して何ができるか」、「摩擦を解消し、航行の安全の確保のためにできることは」、「5年前の訪問時と比べ、日越関係の進展ぶりをどうみているか」などの質問が寄せられました。

 志位氏は、「日本としてAOIP推進のためにできることは、大きくいって二つあります」と回答。第1に、日本、中国、米国などがともに参加している東アジアサミット(EAS)の枠組みを、このサミットに参加する諸国が同じテーブルにつく対話の場として活用し、強化・発展させるための努力が必要だと述べました。

 第2に、北東アジア地域の固有の諸懸案の外交的解決――対話による解決に日本が積極的に取り組むことが必要だとして三つの点を述べました。

 (1)日中関係を巡っては、日中両国関係の前向きの打開のための日本共産党の「提言」(2023年3月)にそくした対話の努力が重要となっていること。

 (2)朝鮮半島問題では、弾道ミサイル発射への批判とともに、日朝平壌宣言(02年)に基づく北朝鮮問題の包括的解決にむけた対話ルートの確立が重要であること。

 (3)日本の過去の侵略戦争や植民地支配の歴史に正面から向き合うことが、この地域の心が通う友好のうえで不可欠であること。

 志位氏は、「東南アジアでは長い時間をかけて“対話の習慣”が確立しています。北東アジアには“対話の習慣”が足りません。ASEANと協力しながら、北東アジアに対話による平和を広げるために力を尽くしたい」と語りました。

 同学院のファム・ラン・ズン院長代理によると、同学院では日本学科が開設されており、180人が日本語を学んでいます。この会合も、学生による通訳や日本語による質問、歌の披露などが行われました。会場に、ベトナム戦争当時の映像とともに「自由ベトナム行進曲」が流れると、志位氏と学生たちがともに歌いました。

 会場からは、「今日のASEANを歴史的に、また広い視野で語ってくれ、ユニークな講演だった」などの感想が聞かれました。

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幼くして日本の戦争犯罪企業へと連れていかれ、死の恐怖をあじわったチョン・シニョンさん(93)の損害賠償請求訴訟の一審判決が、提訴から4年を経て言い渡される予定だ。

2023-11-09 | アジア各国から

「お腹がすいて残飯あさった」93歳の強制動員被害女性、

14歳の体験を語る

登録:2023-11-10 00:01 修正:2023-11-10 07:05
 
14歳の時にだまされて三菱重工に動員 
損害賠償訴訟、提訴から4年で来年1月に判決
 
 
日帝強制動員被害者のチョン・シニョンさん(右から2人目)が9日、光州地裁で開かれる損害賠償請求訴訟の口頭弁論に証人として出廷するため、法廷へと向かっている=キム・ヨンヒ記者//ハンギョレ新聞社

 幼くして日本の戦争犯罪企業へと連れていかれ、死の恐怖をあじわったチョン・シニョンさん(93)の損害賠償請求訴訟の一審判決が、提訴から4年を経て言い渡される予定だ。

 光州(クァンジュ)地方裁判所民事13部(イム・テヒョク裁判長)は9日、チョンさんが三菱重工を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の弁論を終結し、来年1月18日午前9時50分に判決を下すと発表した。

 チョンさんは9日、(社)日帝強制動員市民の会の会員たちの助けを借りて、法廷に証人として出席した。杖をついて裁判所に入ったチョンさんは、「杖は私の脚だよ」と冗談を言うなど、余裕のある様子だった。

 1944年春に羅州初等学校を卒業したチョンさんは同年5月、「日本に行けば学校にも通わせてくれるし、金も稼げる」という言葉にだまされ、三菱重工名古屋航空機製作所に強制動員された。その時、羅州(ナジュ)から共に動員された人の数は、ヤン・クムドクさん(94)をはじめ25人だという。

 チョンさんは「どんな仕事をしたのか」と原告側弁護士に問われ「アルミの板を飛行機の下に置く仕事をした。食堂の掃除もした」、「名古屋に着いた時に名古屋城を見学させてくれたりもしたが、後にはそのようなことはなかった」と話した。

 チョンさんは「たまにお金をもらったが、氷を買って食べたらひとつも残らなかった」、「ご飯を食べ切らずに捨てる人がいたので、とてもお腹がすいていた時は友達と残飯をあさったりもした」と被害を説明した。

 
 
2021年7月にチョン・シニョンさんが公開した、1944年9月ごろに名古屋で撮影された全羅南道羅州市出身の強制動員被害者の団体写真。左の赤円はチョンさん、右の赤円はヤン・クムドクさん=キム・ヨンヒ記者//ハンギョレ新聞社

 1944年12月7日に発生した東南海地震では7人の友人が死亡したとも述べた。チョンさんは、「爆撃だと思って防空壕に逃げた。外にいた7人の友達が死んだ」、「私は学校で歴史の勉強をしていて先生と運動場に逃げたが、地面が割れており、辺りが水であふれていた」と語った。

 チョンさんは「米国の空襲の時は布団を持って犬小屋ほどの大きさの防空壕に逃げ込んだ」、「寮が焼夷弾にやられたので、はしごで火を消しに上ったこともある」と話した。

 三菱重工側の弁護人は尋問を行わなかった。イム部長判事は、「出てきてくださり感謝もうしあげる。これで審理手続きは終了した。弁論を終結して判断することにする」と述べてこの日の裁判を終えた。

 チョンさんは口頭弁論の終了後、報道機関のインタビューに応じ、「(裁判で)言いたいことは多いが、全部は言えなかった」、「安倍元首相は韓国の人々を無視したが、岸田首相はそうでなければよいと思う」と訴えた。

 日帝強制動員市民の会は、2012~2014年に起こされた3件の勤労挺身隊訴訟のうち1件は最高裁で勝訴判決を勝ち取り、2件は最高裁で塩漬けになっていると述べた。日本の戦犯企業11社を相手取って起こされた集団訴訟は、2019年の9件は原告が54人、2020年の6件は原告が33人おり、現在、光州地裁で進められている。

キム・ヨンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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スタルコビッチ博士は「ネアンデルタール人は捕らえたゾウの肉を乾燥させたり凍らせたりして保管する文化的知識を持っており、一カ所に数カ月とどまったり、一時的に多くの人が集まって社会的、文化的、・・・

2023-02-03 | アジア各国から

13トンのゾウ狩ったネアンデルタール人、

その大量の肉をどうしたのか

登録:2023-02-03 03:36 修正:2023-02-03 09:26
 
[アニマルピープル] 
太古の人類のゾウ狩りの初の明白な証拠…半定住生活も 
骨格に残された石器の傷痕と成体のオスが多いことも狩りを立証 
非定住の小規模狩猟集団ではなく、大きな集団を形成し文化交流
 
 
Palaeoloxodon antiquusは80万~10万年前にヨーロッパと西アジアに生息していた体重13トンの当時最大の陸上動物だ。欧州中部でネアンデルタール人が2000年以上にわたって彼らを狩っていた証拠が発見された=ルーツ・キンドラー提供//ハンギョレ新聞社

 更新世(洪積世)のユーラシア大陸で最も大きな動物はマンモスではなく、体高が4メートル、オスは体重が13トンにのぼるPalaeoloxodon antiquus(パレオロクソドンの一種)だった。間氷期だった12万5000年前、ネアンデルタール人がこの絶滅した太古の象を周期的に狩り、集団で居住していたということが、ドイツで発掘されたこのゾウの70頭あまりの骨格の分析から明らかになった。

 ドイツのヨハネス・グーテンベルク大学マインツのサビン・ガウジンスキー=ビントホイザー教授らは2日に科学ジャーナル「サイエンス・アドバンシス」に掲載された論文で、ネアンデルタール人は狩猟をし少数で非定住生活を送ったという通念とは異なり、現生のゾウの3倍の大きさのある太古のゾウを狩り、得た肉を処理して保存する半定住文化を形成していたことが分かったと発表した。

 これまでもこのゾウの骨格とネアンデルタール人の石器がたびたび共に出土しており、彼らがゾウを狩ったのか、それとも自然死した個体を食べていたのかが議論になっていた。しかし今回の研究では、骨格に残されている石器で切られた多くの傷痕、発掘されたゾウの年齢や性別などを分析し、狩られた動物であることが明らかになった。

 
 
サビン・ガウジンスキー=ビントホイザー博士がPalaeoloxodon antiquusの大腿骨に残された石器による打撃痕を調べている=ルーツ・キンドラー/AFP・聯合ニュース

 研究に参加したオランダのライデン大学のビル・フブルクス教授はAFP通信に「人類の進化においてゾウを狩った明白な証拠が発見されたのは今回が初めて」とし、「ネアンデルタール人にとっては、この巨大な動物を狩って殺すというのが生計活動の一部だった」と語った。

 ドイツ中部ハレ近くの、現在は人工湖となっている採石場からは、1980年代にこのゾウの骨格が多数発掘された。研究者らは、骨に残っていた石器で切られたり叩かれたりしてできた痕を詳細に分析し、脂肪が豊富な足の裏や頭蓋骨などの部位に集中的に打撃痕ができていたことなど、殺したばかりのゾウから素早く肉を切り出していた証拠を発見した。

 
 
  Palaeoloxodon antiquusのかかとの骨に残されている石器の痕=ビル・フブルクス/AFP・聯合ニュース

 切られた痕が残されているゾウのほとんどが成体のオスであるということも、狩られたものであることを裏付けた。フブルクス教授は「幼いか老いた個体はしばしば病気や飢えによって死ぬが、健康なオスの成体は最も大きな獲物であるため、狩猟者の標的になる」とし、「群れで生活をするメスや子ゾウとは異なり、オスの成体は単体で生活するため、泥だまりや落とし穴へと追い込んで狩るのも相対的に容易だ」と語った。

 研究者たちは、巨大なゾウを狩って得た莫大な量の肉をどのように処理していたのかに注目した。アフリカゾウの解体例などに照らすと、体重10トンのゾウを処理するためには25人からなる集団が3~5日間にわたって作業しなければならなかっただろうと研究者たちは推定した。

 そのようにして得られた肉は、カロリーを考えると100人が1カ月食べられる量だと論文は明らかにした。骨格が発掘された様相から考えると、ネアンデルタール人は5~6年に一度、巨大なゾウを狩り、その合間にはシカ、イノシシ、野生のウマなどの他の哺乳動物を捕らえていたはずだ。発掘地域においてネアンデルタール人は2000~4000年間にわたって狩りの痕跡を残している。

 
 
     Palaeoloxodon antiquusの骨格の化石=ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社

 ドイツのチュービンゲン大学の古生物学者ブリト・スタルコビッチ氏は、この論文に対する論評で「ネアンデルタール人が病気の人の世話をしたり死者を埋葬したり、象徴的な表象物を作ったりするということは知っていたが、今や食品を処理して保存し、私たちが予想していたよりはるかに大きな集団を形成して、しばしば半定住生活をしていたことが分かった」と述べた。

 研究者たちは、ゾウの骨格の発見地点で検出された炭が、狩りで得た肉を乾燥させて保管するために使用された可能性を提起した。スタルコビッチ博士は「ネアンデルタール人は捕らえたゾウの肉を乾燥させたり凍らせたりして保管する文化的知識を持っており、一カ所に数カ月とどまったり、一時的に多くの人が集まって社会的、文化的、遺伝的交流をしたりしたと考えられる」と述べた。

引用論文: Science Advances, DOI: 10.1126/sciadv.adg6072

チョ・ホンソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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今回の皆既月食では、「赤い月」を観測することができただけでなく、天王星が月の後ろに入り込む「天王星食」も観測することができた。皆既月食中に天王星食も観測することができるのは極めて珍しい

2022-11-14 | アジア各国から

赤く染まった月と故宮の美しいコラボ 北京

人民網日本語版 2022年11月09日13:45
 
赤く染まった月と故宮の美しいコラボ 北京
北京で撮影された赤く染まった月と故宮の美しいコラボ。
 
 

11月8日夜、夜空では皆既月食の天体ショーが繰り広げられ、北京の故宮では、赤く染まった月と故宮という情緒あふれる風景が見られた。

今回の皆既月食では、「赤い月」を観測することができただけでなく、天王星が月の後ろに入り込む「天王星食」も観測することができた。皆既月食中に天王星食も観測することができるのは極めて珍しいことで、天文学者によると、次に今回のような現象を同時に観測できるのは4344年8月8日としている。(編集TG)

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センターは「オオソリハシシギがオーストラリアとアラスカの間を毎年移動して生涯飛ぶ距離は、月まで往復する距離に匹敵する」とし「少なくとも1羽がそのような隊列に加わった」と明らかにした。

2022-10-30 | アジア各国から

生後5カ月のシギ、飛行距離「世界新記録」…

初挑戦で1万3560キロ

登録:2022-10-28 14:02
 
[アニマルピープル] 
アラスカから飛んで11日でオーストラリア南部に到着 
大海原の上を、時速51キロメートルで休まず羽ばたき 
雄の成鳥が昨年立てた記録を500キロ超える
 
 
西海側の干潟はオオソリハシシギが繁殖をするために必ず必要な生息地だが、韓国、中国、北朝鮮いずれも急速に失われている=ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社

 孵化してたった5カ月の幼いシギ、アラスカからオーストラリア南部まで最長距離を休まず飛び、渡り鳥の長距離飛行記録を更新した。

 ニュージーランドのシギ保護団体のプコロコロ・ミランダ水鳥センターは25日、ツイッターを通じて「オオソリハシシギの新しい飛行記録が立てられた」と明らかにした。センターは「初飛行に出たこのシギは、アラスカからオーストラリアのタスマニアまでの1万3560キロメートルを11日と1時間かけて休まず飛び、同じ種のシギが昨年立てた1万3050キロメートルの記録を更新した」と明らかにした。オオソリハシシギは太平洋を横断してオーストラリアとニュージーランドで越冬し、翌春には朝鮮半島の西海(ソヘ)岸を経てアラスカで繁殖する中型のシギだ。

 
 
オオソリハシシギは大洋を毎年往復する超長距離旅行者だ=ポール・ヴァン・デ・ヴェルデ、ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社
 
 
初の越冬飛行に出た幼いオオソリハシシギ234684の飛行軌跡。鳥の背に付着した小型の衛星追跡装置によりリアルタイムで得た記録だ=プコロコロ・ミランダ水鳥センター提供//ハンギョレ新聞社

 234684という足環の番号をつけたこの幼いシギは、10月13日にアラスカ海岸を発った。アリューシャン列島を遠回りに迂回したため経路が長くなったが、ハワイ西側を経て大海原を平均時速51キロの速度で飛んだ。

 飛行の終盤で南太平洋に入り、キリバス、バヌアツ、ニューカレドニアなど通り過ぎたが着陸せずにニュージーランドとオーストラリアの間へと南下し、23日、右に急旋回してタスマニア北東のアンソンズ湾に着陸した。

 
 
群れをなして飛ぶオオソリハシシギ。上昇気流に乗ったり滑空する形でエネルギーを節約する他の海鳥とは異なり、休まず羽ばたきをする=イアン・カーク、ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社

 これまでの最長距離飛行記録は、同じオオソリハシシギの成鳥の4BBREWが2021年に立てた1万3050キロで、アラスカからニュージーランドまでノンストップで飛んだ。このシギは、2020年に自分が立てた1万2000キロの記録を更新した鳥だった。センターは「幼い鳥が、成鳥の雄の記録を軽々と越えてしまった」と書いた。

 他のオオソリハシシギたちは6週間ほど前に越冬の旅に出たが、この幼いシギはさらに長く極地に留まり、脂肪を蓄積したものとセンターは推定した。オオソリハシシギは長距離の旅の前に、必要な臓器以外の内臓の大きさを減らし、空いた部分に脂肪を蓄えて休まず羽ばたきをするのに必要な栄養分と水分を供給する。

 
 
2020年に最長距離飛行の記録を立てたオオソリハシシギ4BBRWの飛行経路。西海側の干潟を経由した=プコロコロ・ミランダ水鳥センター提供//ハンギョレ新聞社

 センターは「オオソリハシシギがオーストラリアとアラスカの間を毎年移動して生涯飛ぶ距離は、月まで往復する距離に匹敵する」とし「少なくとも1羽がそのような隊列に加わった」と明らかにした。

 しかし、オオソリハシシギが繁殖地へと向かう際に栄養分を補充する重要な寄着地である韓国西海岸のセマングム干潟をはじめ、中国や北朝鮮の干潟が失われてきており、個体数が急激に減っている。

チョ・ホンソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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現在の韓国の感染症危機警報は、関心→注意→警戒→深刻の4段階からなり、「関心」は海外における新たな感染症の発生と流行の際に発令される。

2022-06-01 | アジア各国から

韓国疾病庁、「サル痘」危機警報発令

登録:2022-06-01 02:36 修正:2022-06-01 08:28
 
 
「関心」段階…2級感染症への指定推進も
 
 
                             サル痘ウイルス=CDC/シンシア・S・ゴールドスミス//ハンギョレ新聞社

 ウイルス性疾患「サル痘(monkeypox)」が全世界に拡散しつつある中、韓国政府は危機警報を発令した。感染者の隔離および通報の義務化が伴う「2級法定感染症」への指定も推進される。

 31日、疾病管理庁は危機管理専門委員会への諮問、および危機評価会議を経て、サル痘の感染症危機警報レベルを「関心」とすると発表した。現在の韓国の感染症危機警報は、関心→注意→警戒→深刻の4段階からなり、「関心」は海外における新たな感染症の発生と流行の際に発令される。

 現在は新型コロナウイルス感染症が「深刻」、中東呼吸器症候群(MERS)と鳥インフルエンザ(AI)が「関心」に指定されている。

 
 
27日午前、仁川国際空港第1ターミナルの入国審査場で、ドイツのフランクフルトとウズベキスタンからの乗客が検疫を受けるため待機している。乗客の前にはサル痘に関する案内がある/聯合ニュース

 疾病庁は「欧州で特定集団を中心とする事例が報告されており、今後さらなる事例の発生が続くと予想されるため、国内への流入の可能性がある」と述べている。世界保健機関(WHO)は29日(現地時間)、サル痘を第2段階の「普通の危険」水準であると評価した。31日現在、英国、スペイン、オランダ、カナダなどの31カ国で473人の患者が発生しており、感染の疑われる患者は136人。

 防疫当局は31日から対策班を稼動させ、海外での発生状況をモニタリングするとともに、自治体、医療界、民間の専門家と協力して地域社会での患者の監視および疑い事例への対応を強化する予定だ。防疫当局は「現在までのところ国内で確認された発生事例はないが、今後国内でサル痘の感染者が確認された場合は、警報レベルを『関心』から『注意』へと引き上げる場合もある」と述べた。

 防疫当局は、6月8日にサル痘を法定感染症に指定する告示改正を推進するとともに、改正までは新型感染症症候群として先制的に管理し、疑い患者の通報、疫学調査、治療機関の指定、隔離対応などの感染症対処に乗り出す予定だ。

チャン・ヒョヌン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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米国または中国のどちらか一つの国家によって支配されることを望む東南アジアの国はないとしたうえで、これらの国々は自国の経済の発展のために外交の多極化を試みていると分析した。

2022-05-18 | アジア各国から

バイデン大統領「ASEANとの新時代」宣言したが…

ASEANは冷ややか

登録:2022-05-15 23:37 修正:2022-05-16 10:50
 
12~13日、米国・ASEAN特別首脳会議 
連帯強化と経済支援を宣言したが 
東南アジア諸国、米中の間で様子見
 
 
米国・ASEAN特別首脳会議に参加した米国のジョー・バイデン大統領とウェンディ・シャーマン国務副長官=ワシントン/UPI・聯合ニュース

 20~24日の韓日歴訪を控え、ジョー・バイデン大統領が12~13日、史上初となる米国・ASEAN特別首脳会議を開き、東南アジア諸国との連帯強化を試みた。米中の間で「戦略的バランス」を合わせようとするASEAN諸国は、中途半端な反応を示した。

 バイデン大統領は、13日午後の首脳会議での演説で、「ワシントンで史上初の米国・ASEAN首脳会談を開催することができ、素晴らしいことだ。私たちは、米国とASEAN間の45年にわたるパートナーシップと友情を祝うだけでなく、両者の『新時代』(new era)を開いている」と述べた。ホワイトハウスはこの日、「2022年ASEAN特別首脳会議・共同ビジョン声明」を出し、米国とASEANの新時代の幕開けを宣言した。この日の会談には、まもなく任期が終わるフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領と昨年1月のクーデターで政権を取ったミャンマーのミン・アウン・フライン最高指導者を除く他の8カ国すべての首脳が参加した。

 共同声明で両者は、経済的な絆の強化▽海洋協力の増進▽平和維持▽気候変動への対処など、協力可能な合計8つの項目に言及し、連帯を強化することにした。米国は、ASEAN諸国の平和維持と経済的な絆の強化のために、1億5000万ドル(約190億円)を支援するという計画も明らかにした。

 バイデン大統領は今回の会談で、中国を牽制する新たな経済構想である「インド太平洋経済枠組み」(IPEF)の加盟を勧めたことがわかった。これを示すかのように、米国は声明で、「私たちはこの地域(ASEAN)において、より力強く包括的な経済成長を推進し続けることに専念している」と明らかにした。

 バイデン大統領は、20~22日に韓国を経て訪問する日本で、IPEFを正式に発足させる見込みだ。アジア太平洋地域の二つの主要な同盟国である韓国・日本との結束を強化することに先立ち、“中立地帯”にあるASEANを積極的に取り込もうとする米国の本音を読みとれる。ロイター通信も14日、米国のそのような姿勢について、現在進行中のウクライナ戦争でもインド太平洋を主要な戦略地とみなしており、長期的にこの地域で中国を牽制することに焦点を合わせていると解説した。

 このような米国の積極的な歩みにもかかわらず、ASEAN諸国は微妙な立場を示したことがわかった。ASEANのなかでも、主要国であるインドネシアとマレーシアは、IPEF加盟に対して正式な立場を明らかにしなかった。タイも「依然として」参加の可否を検討中だ。シンガポールとフィリピンだけが加盟するものとみられる。米国の政治専門サイト「ポリティコ」は、米国または中国のどちらか一つの国家によって支配されることを望む東南アジアの国はないとしたうえで、これらの国々は自国の経済の発展のために外交の多極化を試みていると分析した。

 
 
米国・ASEAN特別首脳会議に参加した米国のジョー・バイデン大統領とウェンディ・シャーマン国務副長官=ワシントン/UPI・聯合ニュース

キム・ミヒャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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今月21日に開かれる韓米首脳会談は、新政権にとって最大の難題であり試験台だ。会談の結果によって、朝鮮半島周辺の情勢は激しく揺れ動く可能性がある。

2022-05-09 | アジア各国から
 

新政権発足初期から試験台に立たされる韓国の外交・安保ライン

登録:2022-05-09 06:40 修正:2022-05-09 08:01
 
北朝鮮の相次ぐ武力示威、7回目の核実験の兆しも 
南北の「強対強」対立で朝鮮半島情勢の不安が高まる可能性も 
就任11日目に開かれる韓米首脳会談 
北朝鮮・中国・ロシアなど周辺国への外交的波紋を考慮すべき
 
 
北朝鮮が尹錫悦次期大統領の就任を3日後に控え、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した今月7日午後、ソウル駅待合室のテレビに関連ニュースが流れている/聯合ニュース

 10日に就任する尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の前に外交安保分野の難題が山積している。ウクライナ戦争で従来の国際秩序が不安定な中、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射する武力示威を行った。21日には韓米首脳会談が予定されている。強硬姿勢を貫いている外交・安保ラインは、新政権発足初期から厳しい立場に立たされるものとみられる。

 北朝鮮は尹次期大統領の就任を3日後に控えた7日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行った。今年に入って15回目の武力示威だ。米国務省は、北朝鮮が咸鏡北道吉州郡豊渓里(キルチュグン・プンゲリ)の核実験場で7回目の核実験を準備中だと警告した。北朝鮮が推進する核弾頭小型化・軽量化・多種化により、核実験は「変数ではなく定数」になったとみられている。

 尹次期大統領側は7日、北朝鮮のSLBM発射探知直後、記者団に「発射状況をリアルタイムで把握し、新政権の安保関連の主要関係者たちと情報を共有した」として、「隙のない対応」を強調した。キム・ソンハン次期国家安保室長は「新政権発足と同時に全般的な北朝鮮核ミサイル脅威について再検討し、早期に政府の力量を結集するとともに、北朝鮮の挑発に対する根本的な対策と核ミサイル脅威に対する実質的な抑制能力を備えていく」と原則的な立場を示した。

 しかし、北朝鮮が核実験という「レッドライン」を越えた場合、朝鮮半島情勢は急速に緊張局面に陥るものとみられる。これまでは中ロの反対により、国連安全保障理事会(安保理)の北朝鮮に対する追加の制裁決議は論議が止まっていたが、核実験後には国際社会のムードも変わる可能性がある。

 北朝鮮がこれまで国連制裁の動きに武力示威で対抗してきたことから、しばらくは国際社会の対応と関係なく朝鮮半島の緊張を高める可能性が高い。北朝鮮の動きが、政権引き継ぎ委員会が国政課題として提示した、自衛権レベルの強力な軍事的対応▽高威力・超精密打撃▽韓米合同野外機動演習の再開などと並行するなら、朝鮮半島は尹錫悦大統領の就任と同時に「強対強」対峙に突き進む可能性もある。

 今月21日に開かれる韓米首脳会談は、新政権にとって最大の難題であり試験台だ。会談の結果によって、朝鮮半島周辺の情勢は激しく揺れ動く可能性がある。

 パク・チン外交部長官候補は2日、国会人事聴聞会で韓米首脳会談の議題について「インド太平洋地域の秩序の新しい変化と、産業サプライチェーンの強化策について集中的に話し合う」と述べた。対中国包囲戦略の性格を帯びている米国主導の「インド太平洋経済枠組み」(IPEF)が今回の会談の主要な議題になるという意味だ。中国が極度に嫌う内容が重要議題になるわけだ。

 新政権が国政課題に掲げた朝鮮半島における米軍戦略資産の展開および定例演習の強化も、安全保障をめぐる中国の安保の懸念を刺激する恐れがある。中国が「内政」と考える台湾問題なども同じだ。元大統領府外交・安保当局者は「昨年5月の韓米首脳会談の共同声明に『台湾海峡の平和と安定維持』という文言が盛り込まれたが、当初、米国側が求めた表現はそれよりはるかに強力なものだった」とし、「韓米同盟『復元』を主張する新政権が、台湾問題の敏感性を考慮せずに共同声明の文案に合意すれば、韓中関係には打撃になりうる」と指摘した。

 さらに、米国側が要求してきたウクライナへの殺傷兵器の提供や、韓米日安保協力の強化問題も、それぞれ対ロシア、対日関係がかかった複雑な問題だ。新政権は韓米同盟強化案の一つとして「韓米日安保協力の拡大」を公言している。日本との軍事協力問題は非常にデリケートな問題だ。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権が「国民の共感」を掲げて拒否した韓米日共同軍事演習が朝鮮半島水域で実現すれば、朝中ロなどの周辺国だけでなく、国内政治への波紋も少なくないとみられる。

チョン・インファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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第一声は、「憲法の精神と議会を尊重し、野党と協治を行い、国民に仕える」というものだった。約束はどれほど守られているだろうか。残念ながら、この1カ月間、意思疎通と統合、協治の姿は・・・

2022-04-10 | アジア各国から

「意思疎通、統合、協治」の約束はどこへ…

尹次期大統領「逆走の1カ月」

登録:2022-04-08 05:28 修正:2022-04-08 08:25
 
「執務室移転反対」世論にもかかわらず強行 
決断が必要だとして意見集約は「パス」 
女家部廃止公約を批判した人物が辞意 
入閣候補群に女性や青年はわずか 
国民の力の議員とばかり昼食会 
地方選挙を狙って党内の人心掌握に埋没
 
 
尹錫悦次期大統領が7日、ソウル鍾路区通義洞の大統領職引き継ぎ委員会の執務室に向かっている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 今月10日には尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏の「次期大統領の時間」が中間点を迎える。当選が確定してから1カ月、来月10日の就任式までの残された時間もちょうど1カ月だ。先月10日午前4時ごろ、当選を確定付けた同氏の第一声は、「憲法の精神と議会を尊重し、野党と協治を行い、国民に仕える」というものだった。約束はどれほど守られているだろうか。残念ながら、この1カ月間、意思疎通と統合、協治の姿は見られなかったという評価が相次いでいる。

「意思疎通」という最初の約束…「決断が重要」執務室移転を強行

 尹次期大統領は先月10日未明、当選を確定付けた後に訪れた国会の開票状況室で、「国民の声をどのように傾聴すべきか、多くのことを学んだ時間だった」と大統領選の過程を評価した。同日の当選あいさつ記者会見でも「議会と意思疎通する。国政の懸案をめぐって国民と率直に意思疎通する」と述べ、「意思疎通」を重ねて強調している。

 しかし当選後、最初の懸案として浮上した大統領執務室の移転に関しては、国民世論の集約や合意の手続きもなく独断的な決定を押し通す姿ばかりが目立った。先月20日には大統領執務室移転に関して自ら記者会見を開き、「決断しなければ帝王的大統領制から脱することは難しい」と述べた。大統領執務室移転に反対する世論が過半数であることについても、「世論調査の結果などに従うより、政府を担う人間の哲学と決断も重要だと思う」と一線を引いた。「脱大統領府」の理由だった「国民との意思疎通」には疑問符がついた状況だ。

「統合の政治」強調…多様性はなく、能力主義ばかりが目立つ

 尹次期大統領は自らの当選理由として「統合の政治をせよという国民の切実な訴え」(先月10日の記者会見)をあげた。同氏はこの席で「統合と繁栄の時代を切り開く」とも約束した。しかし引き継ぎ委内部でさえ「統合」できていないことが何度もあらわになったことで、このような約束は色あせてしまっている。引き継ぎ委で国民統合委員会政治分科委員長を務めていた長安大学のキム・テイル総長が、尹次期大統領の「女性家族部廃止公約」を批判した事実が伝えられた後に、内部の反発に耐えられず辞意を表明したのが代表的な例だ。

 近く発表する初代内閣に対する下馬評の中にも、女性や青年などが少なく多様性が失われており、「能力主義」ばかりが目立つという批判がある。チャン・ジェウォン次期大統領秘書室長は7日、記者団に対し、「仕事をうまくやって成果を出すことが国民統合に役立つ」とし、「世代、地域、性別(を考える)というより、成果を出せるチームワーク方策として(内閣を)構想中だ」と述べた。党内外では、0.73ポイント差で勝負が分かれただけに、大統領選挙後、尹次期大統領が自ら「国民統合」をアジェンダに掲げ、ライバル政党の支持層をまとめあげるべきだという声が少なくない。

「協治を行う」と語るも…優先される「党内の人心掌握」の動き

 政権発足後の「少数与党」局面を突破しなければならないという課題を抱えることになった尹次期大統領だが、この1カ月はこれを突破しようとの努力は見られない。「野党との協治を行う」という約束を裏付ける動きはなかったというのが大方の見方だ。尹次期大統領は、「国民の力」党内の議員と昼食を共にすることで党内の人心掌握に向けた動きを続けているが、公開された昼食会のリストにライバル政党の人物はおらず、接点を作ろうとの試みも見られなかったというのが代表的な例だ。「尹核関(尹錫悦の核心関係者)」議員らが相次いで党内・地方選挙の候補として登場し「尹カラー」を前面に押し出しているだとか、尹次期大統領が党内議員と顔を合わせるたびに地方選挙勝利に向けた積極的な行動を注文しているなどの事実が伝えられていることから、依然としてライバル政党を「協治の対象」ではなく「対決相手」と見ていると解釈されている。

 龍仁大学のチェ・チャンリョル教授(教養学部)は、「地方選挙が近づくにつれ、大統領選挙の構図が延長されているかたちとなっているため、与野党間の協治は期待しがたいのが実際のところ」とし、「新旧権力間の確執があらわになったことも、このような構図の形成に影響を及ぼした」と指摘した。朝鮮大学のチ・ビョングン教授(政治外交学)は、「選挙後、国防部移転計画を明らかにし、それが対立の軸となったことで、協治や意思疎通に関する懸念と疑念が解消できていない」とし、「新政権をどのように率いるのか、政策をどのように展開するのかの方向性も示せていないため、新政権に期待する根拠ができていない」と指摘した。

キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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これから「平凡な日常」を取り戻せるという市民の期待が高まっている。新型コロナの最大被害者とされる自営業者らは、距離措置が終われば売り上げもコロナ前の水準に回復するだろう・・・

2022-04-07 | アジア各国から

韓国、飲食店や桜並木に客足戻る…

近づいた「平凡な日常」への期待

登録:2022-04-06 10:30 修正:2022-04-06 11:07
 
営業時間午前0時まで延長、距離措置緩和の初日 
夜の街は賑わい、桜並木も花見客であふれる
 
 
社会的距離措置の調整により、私的な集まりの最大人数10人まで、大衆利用施設の営業時間が午前0時まで緩和された今月4日夜、ソウル松坡区の飲食店街を訪れた人々が行き来している/聯合ニュース

 新型コロナウイルスの拡散に伴い、韓国では2020年5月3日に始まった「社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)」が段階的に緩和され、全国が浮き立っている。今月18日から距離措置を全面解除する案まで検討され、これから「平凡な日常」を取り戻せるという市民の期待が高まっている。新型コロナの最大被害者とされる自営業者らは、距離措置が終われば売り上げもコロナ前の水準に回復するだろうという希望に胸を膨らませた。

_________
賑わう食堂街…日常回復への期待

 事実上最後の距離措置となる「集まりは10人まで、午前0時まで営業」が始まった今月4日、全国の夜の街は活気にあふれていた。

 ネイバーや斗山グループ本社など大手企業が集まっている京畿道城南市盆唐区(ソンナムシ・プンダング)の亭子(チョンジャ)駅一帯は、30~40代の会社員たちで賑わっていた。冬までは閑散としていた飲食店や居酒屋は、近くの街路まで笑い声が聞こえてくるほど活気に満ちていた。先週まで「昼酒歓迎」という看板まで掲げていた居酒屋は、この日この看板を外した。店主のJさんは「これまでは早めの夕方の時間帯に来る客が多く、このような看板もつけていたが、もう要らなくなった」と話した。ここを訪れた会社員のPさんも「もう時計を見ながらご飯を食べお酒を飲む風景は消えそうだ」と話した。

 もともと午後9時に閉店していた近隣の中華料理店や一般飲食店の店主らも、「営業時間の緩和にはあまり影響はなかったが、集まりの制限人数が緩和されたのでほっとした」と語った。近くの焼肉店の店主のOさんは、「(距離措置が緩和された初日の)今日は、雰囲気が違う。皆が望む通り距離措置が完全に解除されれば、新型コロナ前の売り上げが期待できそうだ」と言いながら忙しく動いた。

 地方でも同じような雰囲気だった。江原道春川市恩義洞(チュンチョンシ・オンウィドン)でビアホールを経営しているKさん(54)は、「普通2~3次会の来客が多かったため、営業時間制限によって苦労した。なんとか距離措置が深夜0時まで延長され、コロナ前ほどではないが、売り上げと客が少し増えたようだ」と話した。

 新型コロナによる売上急減で弁当配達業に転換した光州市東区(クァンジュシ・トング)の韓国料理店は、8日に再オープンする計画だ。店主のオ・ジョンソンさんはこの日、昔の常連客に「これからは少しは良くなるかと思いながら、もう2年がすぎます。春を迎え、これまでできなかった営業を新たに始めます」というメールを送った。オさんは「品数が多く、値段の高い定食の代わりに、単品中心にメニューを変えて営業を始める」と語った。

 早く距離措置を全面解除するよう求める声も出ている。ソウル中区(チュング)の日本料理店の店長Yさんは「10人以上の団体予約がきている。人々のあいだではコロナの恐怖心も大きく減ったようだ」とし、「もう人々が率先して防疫規則を徹底的に守っているのだから、早めに人数制限をなくしてほしい」と話した。

 釜山市釜山鎮区西面(プサンシ・プサンジング・ソミョン)の「若者通り」で海鮮料理店を経営してきたCさん(39)は、「距離措置規制が少しずつ緩和され、やっと一息つける。2週間後には制限を完全に解除してほしい」とし、「コロナ時局で生き残るために政府金融支援を含め、あちこちから金を借りた。融資の満期を延長したり、元利金の返済も延期してほしい」と語った。

 
 
今月1日、桜が満開になった慶尚南道昌原市鎮海区の余佐川付近の様子。新型コロナ事態のため国内最大の桜祭りである鎮海軍港祭は開かれなかったが、桜を見る観光客で賑わった=昌原市提供//ハンギョレ新聞社

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満開の桜並木にあふれる市民たち

 春が早めに訪れた韓国南部地域は、花見客で賑わっている。毎年3月末~4月初めには観光客300万人を集めた国内最大の桜祭りである昌原市(チャンウォンシ)の「鎮海軍港祭」は、2020年から3年連続で開催されなかったが、桜並木は市民で賑わった。市は2020年には車両と観光客の出入りを全面統制したが、昨年から観光客の出入りは止めていない。

 昌原市観光課のコン・ジョンベ主務官は、「昨年の桜の満開期の3月27日~4月2日、(代表的な桜並木の)余佐川と慶和(キョンワ)駅の訪問者数は8万人ほどだった。今年は土曜日だった今月2日には1日9万人余りが訪れ、3日にも8万人余りが訪れた」と述べた。

 全羅南道の代表的な桜の名所である霊岩郡(ヨンアムグン)の王仁博士遺跡地にも、観光客の足が続いた。霊岩郡は2020~2021年にかけて王仁博士遺跡地を閉鎖したが、今年は無料開放した。霊岩郡は桜が咲き始めた先月末から現在まで20万人が訪れたと推算している。

 ソウルの有名な桜並木も3年ぶりに全面開放される。最も多くの人が集まる汝矣島(ヨイド)の桜並木は9日から17日まで、松坡区(ソンパグ)の石村湖の桜並木は先月25日から今月10日まで開かれる。瑞草区(ソチョグ)も先月30日から良才川など主な河川の桜並木(今月15日まで)を開放した。

 政府は4日から2週間、距離措置の基準を緩和し、飲食店やカフェなどが「私的な集まり10人以内、午前0時まで」営業できるようにした。また、2週間の流行規模と医療需給状況などが安定したと判断されれば、室内マスク着用など主要な防疫規則を除いた全ての距離措置を解除する案を検討する方針だ。

キム・ギソン記者、全国総合 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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火葬場と病棟の前にも」と話し「人々は酸素を得るために並ぶが、軍や警察は彼らに銃撃を加えているので、非常に危険だ」と述べた。ミャンマー軍部は酸素不足が起きると、今月中旬に民間への酸素供給を禁止した。

2021-08-02 | アジア各国から

「ミャンマーがコロナのスーパースプレッダーになる」

国連の専門家が警告

登録:2021-07-30 02:13 修正:2021-07-30 18:39
 
ミャンマー人権特別報告者トム・アンドリュー氏、「ガーディアン」とインタビュー 
軍部「2カ月間の死者4629人」…実際は1日に1千人を超える模様
 
 
28日、ミャンマーのヤンゴンの酸素充填所で。市民たちが酸素を得るために並んでいる=ヤンゴン/AP・聯合ニュース

 国連のミャンマーの人権に関する特別報告者が、ミャンマーが新型コロナウイルスのスーパースプレッダーになり得ると警告した。

 ミャンマーの人権状況に関する国連の特別報告者を務めるトム・アンドリュー氏は28日(現地時間)、「ガーディアン」が報じたインタビューで、ミャンマーのコロナ状況は非常に深刻だとし、国連安全保障理事会(安保理)が紛争を中止させるなど、国際社会の介入が急務だと述べた。アンドリュー氏は「ミャンマーはデルタ株などのコロナウイルスのスーパースプレッダーになりつつある」とし「ミャンマー周辺には(中国、インドなど)世界人口の3分の1が住んでいる」と主張した。

 アンドリュー氏は「ミャンマーのコロナ感染者数と死者数は不明」とし、記者や医師がミャンマー軍部の標的となったことで、コロナ事態の正確な情報を得ることが難しくなったと述べた。ミャンマーは今年2月の軍部クーデター後、公共医療の機能が事実上マヒし、一部のインターネットメディアを除く民間メディアもほとんどが閉鎖されている。

 ミャンマー保健体育省によると、先月1日から現在までのコロナによる死者数は4629人にのぼる。しかし、この数値は非常に過小集計されていると見られる。最大の都市ヤンゴンの火葬場には今月中旬以降、1日に1000体以上の遺体が運び込まれていると、地元メディア「イラワディ」は報じている。

 アンドリュー氏は、ヤンゴンには3つの列があると述べた。「以前は銀行のATMの前に並んでいたが、今は(コロナの治療に必要な)酸素供給機の前に並んでいる。そして火葬場と病棟の前にも」と話し「人々は酸素を得るために並ぶが、軍や警察は彼らに銃撃を加えているので、非常に危険だ」と述べた。ミャンマー軍部は酸素不足が起きると、今月中旬に民間への酸素供給を禁止した。

 ミャンマー全域で酸素、医療機器、薬品の不足が深刻となっている。住民は、食料や薬が必要だというシグナルとして、自宅前に黄色や白の旗を掲げており、SNSには救助要請や死亡通知があふれている。

 今年2月に国連安保理は、医療関係者がコロナ予防接種を受けられるようにするため、ミャンマーのすべての州での休戦を求める決議をあげた。アンドリュー氏は、有名無実となった同決議が再確認されなければならないと語る。それによって国際機関はミャンマーに対してより大きな援助を提供できるようになるというのだ。

 ミャンマー軍部のミン・アウン・フライン司令官は28日に「国際社会の協力強化のための協力会議」に出席し、「ASEAN(東南アジア諸国連合)や『友好的な諸国』との協力に向けた努力がなされている」と述べたが、具体的な計画は公開していない。

 アンドリュー氏は、国際行動の必要性がいつにも増して切実に求められていると述べた。そして「ミャンマー国民は、国際社会がミャンマーで起きていることに関心を持っているという希望を失いつつある」と述べた。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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