常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ニラの初摘み

2018年04月16日 | 農作業


畑では伸びてきた雑草の除去を終わり、大家さんから耕耘を明日やってもらうことになった。この春は気温が高く、例年ならやっと伸び始めるニラが、もう食べられるほどに成長した。今朝、ニラの初収穫を行った。春一番に食べるニラは、その柔らかさと甘さに感動する。辰巳浜子が『料理歳時記』で、ニラの食べ方を書いている。一番は、豆腐の味噌汁に、刻んだニラをほうり込む。いかにも野趣に富んだ表現である。その煮立ちばなに七味をふって食べる。ニラの成長力をそのまま体内に取り入れるので、身体が急に元気になると言う。

それから、ニラの卵とじ汁。これは妻の定番で、ニラが収穫できる時期を通して食べている。辰巳浜子は、ニラのお浸しの食べ方を書いているので紹介して見る。茹で方はさっと茹でて、すぐに笊に取る。あとは食べよい長さに切るだけ。かける調味料が、辰巳浜子ならではのもだ。
 
「おろし生姜に醤油をさして少量の酒を加え、砂糖を加えます。砂糖の甘味が加わるのがニラのお浸しに必要なことで、ただそれだけです。よく混ぜ合わせてください。」

辰巳浜子がこの本で語る料理の材料は、日本人が日常に食するものばかりだ。その材料の一番おいしい旬の味に、ちょっとひと手間を加えたものがそのレシピの特徴である。辰巳は戦後の厳しい食糧難の時代に、料理の指導を行ってきた。今日、日本食が世界中に認められているのは、辰巳をはじめとする料理家の食糧難の時代の努力がその基礎にある。
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