アサガオ
2020年07月17日 | 花

ベランダの花の管理は妻の担当である。外をあまり歩かないので、如雨露で水道と何往復もするのが、妻流の運動らしい。腰にスマホを下げて、今日は1000歩を越えた、と励みにしている。蔓が伸びたアサガオにいつの間にか花をつけた。植え込み用のプランターには昨年の種が落ちて、種植えをしなくても毎年花を咲かせる。2、3日前から花の数を数えていたので、今朝見ると、斑入りの小さな花がたくさん咲いていた。
川端康成は庭にアサガオを植えて、薬の用途に使っていた。「蚊やぶよは素よりムカデでも蜂でも非常によく利く。葉を三、四枚、両の掌で暫く揉んでいると、ねっとりした汁が出てくる。それを葉と一緒に刺された個所に擦りつけると、痛みでも痒みでも直ぐ直る」と、もっぱら虫刺されの薬に使うために植えていた。
作家であった川端は、朝の起床が遅いため、朝早くアサガオ見なかったらしい。ある年の夏、早朝に咲いたアサガオを見て、驚いている。その時の川端は、アサガオを水々しい、と表現した。ベランダで咲くアサガオを見なれている者のとっては、清々しいという表現の方が勝っているような気がするがどうであろうか。
朝顔の葉陰に猫の目玉かな 漱石