常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

雨上がり

2020年07月30日 | 日記
雨が上がって、七月が終わろうとしている。ギッシングにこんな言葉がある。「時がたつのが早いと思うようになるのは、われわれが人生に慣れ親しんだ結果である。」それほどまでに長い時間を、人生に付き合うために費やしてきた。昨日、一通の封書が孫から届いた。INVITATIONと封書には金文字が、孫からの結婚式への招待状だ。これも、長い人生の時間のなかに訪れたひとこまである。

舞鶴にいる妻の弟が、留守中に訊ねてきたらしく、紙袋に自衛隊のカレーセットが入ったままドアノブに下がっていた。長く隊に務めていた弟は、お土産は決まって、兵隊さんのカレーと肉じゃがの缶詰である。事前に一言連絡を入れてくれれば、会うこともできたであろうに、帰宅して電話をかけたときはすでに新潟の近くを走っていた。

海軍とカレーライス。航海中の食事ではカレーが兵士たちに好まれたらしい。明治7年に出た『西洋料理指南』に、カレーの作り方が紹介されている。読むと今日とそれほど違ってはいないが、食材には苦労している。入手が困難なタマネギに代わって長ネギニラを、肉類の代わりに鶏、エビ、タイ、カキ、赤ガエルなどを使うように書いてある。船上で簡単にできるため、海軍で採用され、その伝統が海上自衛隊に受け継がれているのであろうか。

昨日までの大雨では、洪水に越水という言葉が使われた。決壊となれば、被害は大きな範囲に及ぶ。床上浸水や畑や水田も水を被っているようだが、詳しい調査がでるまで、被害の実情はまだ全貌がつかめていない。雨が降り続いた時は、恐怖さえ覚えたが、上がってしまうと、もうその恐怖も記憶から少しづつ離れていく。
コメント
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