暑い夏にもうれしいことがある。桃にスイカなどの果物は、糖度が増して美味しくなる。先日、山の仲間からいただいたスイカは、長年食べたきたなかでも一番の甘さであった。それと、市場で買う安いトマトもおいしい。特に中玉の完熟トマトはびっくりするようなおいしさだ。キャベツの千切りに上に、塩こうじを塗った鶏の胸肉を焼いたものに、トマトとバジルをあしらった。いつもは、小食の妻が、「ここからのトマトは私の分」と主張するほど、取り合いになるほどのおいしさだ。
トマトに含まれるリコピンは、カロテノイドの仲間で、癌のリスクを減らす。ひと月にトマトを14回以上食べている人は、肺がんや肝臓がんにかかる率が、全く食べない人と比べて30%も低かったいう調査報告がある。おいしいのに加えて、がんのリスクを減らすとなれば、この夏を乗り切るためにもトマトを食べない法はない。
丸元淑生のスープブックに、トマト・スープがある。今年、挑戦したいスープづくりだ。材料はトマト5個、ジャガイモ4個、タマネギ1個とシンプルだ。トマトから出る水分で少量の水しか使わない。加えるハーブはローズマリー。炒めたタマネギに湯剥きしたトマトを加熱していく。刻んだローズマリーに、粗く切ったジャガイモ加えて煮込む。ジャガイモが煮えたところで、ブレンダーにかけてスープ状にする。鍋にもどして適量の塩で味付けしてできあがり。明日、娘が里帰りするが、子から孫へ、そしてひ孫へと伝えていきたい、トマトのスープではある。