暑い日が続くと、どうしても睡眠に悪影響を及ぼす。仰向けに寝ていると、敷布団にあたっている背中から汗が出て眼が覚める。日中は水を飲むし、夕食では冷たいビールが欠かせない。尿意で必ず一度は目が覚める。エアコンも熱中症を恐れてつけるが、夜は冷えすぎて、こちらも快眠というわけにはいかない。スマートウォッチの睡眠管理を見ると、この数日の指数は60点台を記録するなど惨憺たるものだ。
三橋美穂『睡眠メソッド100』を開いてみる。「夏の睡眠」という項目がある。この背中の汗対策に、敷布の下にダンボール、水草で編んだマットや夏用敷きパッドなどの使用を勧めている。背中と蒲団の間に空気層ができて、背中の蒸れを防いでくれるらしい。寝方を仰向けから横向きに。抱き枕を使って、横向き寝ることで、背中は涼しく汗もかきにくい。エアコンは最初に低く設定して、部屋の温度を下げてから、28℃設定で眠ると、室温は1時間ほどしてでゆっくりと上昇するので、快眠が得られるらしい。
さらに三橋が推奨するのは、就寝2時間前のスロージョギング。体温を上げ、睡眠のための適度な疲れをためることができる。歩くよりも遅いスピードでウォーキングの2倍もカロリーを消費するジョギング。歩幅は10㌢のこのジョギングを行うと前頭葉が活発になることも知られている。手浴、足浴という珍しい入浴法も紹介されている。足を温めるのは知っていたが、洗面所に43℃ほどのお湯を張り、10分ほど手首の上までつける。手に力を入れてストレッチをするとさらに効果が上がる。手は心臓に近いため、素早く全身が温まる。就寝前に入浴をする代わりに、この手軽な方法で寝る準備ができる。