ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

四条河原町の角にある京菓子「尾州屋老舗」。そば餅や蕎麦ぼうろなど親しみやすい品々が人気

2014-09-02 | グルメ

京都の町の中心地といえば、四条河原町。祇園祭の山鉾の辻まわしをする交差点です。
交差点の南西角には、「高島屋」が聳えています。デパートの大きなビルの角には、そこだけ古いビルが見えます。

「なんか不思議だよね~」と、いつも思うミモロです。

古いビルには、化粧品屋さんなど、3件の店舗が入っていて、そのひとつが和菓子の「尾州屋老舗」です。
  

「高島屋」が、四条河原町に店舗を作ったのは、昭和23年(1948)のこと。戦前より、移転計画はあったものの、なんでも、建設資材を供出しなくてはならず、実際に建設が行われたのは、戦後になってからだそう。
その当時、四条河原町の一番目立つ角の用地買収に失敗。高島屋としては、余儀なく、角が凹んだビルを建設することに。そのため、高島屋のビルは、北東の角が凹んだ形になっています。

「でも、これ、風水からするといいんじゃないの?」とミモロ。
そう、京都御所も、北東のつまり鬼門の位置の築地壁をわざとへこませて、鬼門除けをしています。
「これ、高島屋の鬼門除け?わざと…」そう、思わず考えてしまう不思議な形です。

さて、古いレトロな雰囲気のビルの1階、まさに京都で屈指の場所にある和菓子の「尾州屋老舗」。
いつも多くの観光客が、お土産を購入しています。
ここの名物は、「京風 そば餅」
 
でも、実は、餅ではなく、お饅頭。なんでも中国では、口に入れる丸いものを『餅』と呼び、それに由来して、この店が創製した品に、「そば餅」と称したのだと、お店の案内に…。
 
しっとりした皮に包まれた中身は、つぶあん、こしあん、柚子風味のしろあん、抹茶あんなどがたっぷり。

昭和36年の全国菓子博では、高松宮名誉総裁賞を授与された「そば餅」です。

お店の方に、「あのー『尾州屋老舗』というからには、昔、尾張にいたんですか?」と尋ねると、「いいえ、ずっと京都です」と…。
インターネットなどで調べると、『尾州屋老舗』は、京都にある、室町時代創業と伝えられる、そばの老舗「尾張屋」から、昭和16年に暖簾分けしたのが、始まりだとか。なので、直接、尾張地域とは、関係ありませんでした。

もうひとつ、この店で有名なのが、「蕎麦ぼうろ」
 「これ、ミモロ大好き…」と。サクサクとした歯ごたえ、でも、口に入れると、溶けてしまいそうに・・・・。「ほんのり甘くて、美味しい」といいながら、試食の品を、もうひとつパクリ。

「蕎麦ぼうろ」は、昭和30年代から、作り始めたのだとか…。梅の形をした焼き菓子は、中心部をくり貫くことで、火の回りが速くなっています。

そもそも「蕎麦ぼうろ」は、1570年代に、ポルトガル人によって伝えられた南蛮菓子のひとつです。ぼうろ(ボーロ)とは、ポルトガル語でケーキを意味するそう。
「クッキーみたいだけど、和菓子なんだよね…」とミモロ。そう、洋菓子のようでもカステラは、南蛮菓子なので、和菓子に分類されるのと同じです。

「あのー蕎麦ぼうろの中心部分ありませんか?」とミモロ。丸い小さな部分が大好きなのでした。
「ここには、ありません…」と、きっぱり…。「う~残念…」
どうもミモロは、蕎麦ぼうろの中心部だけでなくドーナツの中心部、カステラの耳、巻きずしの端っこなどがお気に入り。
「だって、なんか特別感があるんだもの…」と…。

そこで、小さな袋づめを購入。バスの中で、パクパク食べるミモロ。なんと降りるころには、もう半分しかありません。「だって、美味しかったんだもの…」バターたっぷりのクッキーと違い、脂ぽくない蕎麦ぼうろ。ついたくさん食べてしまったよう…。

*「尾州屋老舗」京都市中京区下京区四条河原町西南角 075-351-3446 不定休 9:00~19:30
 


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