ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

刃物ならなんでも揃う「菊一文字」。料理人、職人さんなどプロ仕様から一般まで、豊富な種類にビックリ

2014-09-09 | 老舗

京都、寺町三条のアーケードに、古い佇まいのお店があります。「菊一文字」と書かれた風格ある看板…店の歴史を静かに物語るよう。
 
後鳥羽上皇の御番鍛冶で、刀匠の元祖とも伝えられる則宗は、作刀に菊の御紋をいただき、その下に横1文字を入れたことから「菊一文字」といわれるようになったそう。その名工の名に由来して、屋号として登録商標したのが、このお店「菊一文字」です。

さて、明治になり、帯刀禁止令が発布され、京都の名工たちも、その技術を刀に活かすことができなくなりました。そこで、その優れた技術を、料理人の包丁や職人の刃物を作ることで、新たな道を拓きます。

「うわ~いろんなものが並んでる…」と、すでに店先からミモロは、ビックリ。
 
刃物と聞くと、包丁をまず思い浮かべますが、ここに来ると、刃物といわれるものが、こんなにいろいろな種類があるのだと、改めて驚いてしまいます。

「うちは、あらゆる刃物を扱ってるんですよ。どうぞゆっくりご覧になってくださいね」と、お店の方に…。

「ハサミって、こんなに種類があったんだ~」と、まずミモロが驚いたのは、ハサミ。
  
布を切る裁ちバサミだけでも、サイズ違いがいろいろ。サウスポー仕様もあります。

髪、眉毛、爪、そして鼻毛など、伸びたものを切るのに、ハサミは欠かせないもの。
 
「爪切りだけでも、いろんなのがあるんだ~」と、目を丸くしています。

「これなんだろ?」
  
小さな毛抜き…「え~毛抜きも刃物なの?」そう、薄い歯をもった毛抜きも、仲間なんです。

「ガーデニングに欲しいなぁ…」と、憧れのまなざし。
庭の木を剪定するハサミは、大きな木から、盆栽まで、あらゆるサイズの対応できるよう揃い、数の多さに圧倒されます。
 

もちろん包丁も種類豊富。
「持ち手が素敵…」

「のこぎり…鉈(なた)…もある…」
 
大工道具もいろいろ。鉋(かんな)に、鑿(のみ)
 
つまり、金属の歯があるものは、すべて揃っていると言えるよう。
「漢字に、『金』がある道具ね…」とミモロ。

彫刻刀も、子供が使うものから、仏師など凄腕の人たちが使うものまで…。


「うちは、職人さんの道具をいろいろ作っているんです」とお店の方。
 
職人さんと言っても、その作るものは、さまざま…そのニーズと信頼に、応えてきたお店です。
職人さんにとって、刃物は、仕事の生命線。伝統の技を継承している職人さんの数の減少とともに、道具を作る人も減り、必要な道具の調達がむずかしいとの声を多く聞きます。
「ここ職人さんにとっては、なくてはならないお店だね~」とミモロ。

刃物の種類の豊富さは、外国人観光客をうならせています。これほど刃物の種類が多い国は、ほかにはないかも…。細かい部分にも妥協を許さぬ日本の職人気質が、生み出したものかもしれません。


「職人さんじゃなくても、もし刃物がなかったら…なんにもできない…」とミモロ。普段、何気なく使っている生活用具の中で、刃物は、一度は手にするもの。「それに切れ味がよくないと、ストレス感じちゃう…」と。

普段使っているハサミなどの刃物、よく切れますか?

京都に来たら、ぜひ一度、足を運んでみてください…

「あ、京都じゃなくて、東京の「京都館」にも爪切りや和バサミなんか置いてあるよ…」とミモロ。

ミモロの写真展にいらしたら、実際に品をご覧いただけます。種類は、少な目ですが、一般の人が使いやすい品が並んでいます。

「アチ…」
「生け花の剣山もあるんだ…」
ミモロの興味は、尽きることがありません。


*「菊一文字」詳しい情報は、ホームページで



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コメント (1)
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