4月下旬、ミモロは、京都の北部に位置する京北エリアを訪れました。
周山街道を通り、北山杉の里を過ぎ、477号線を進んでいると、ミモロが突然「あ、桜~」と大きな声。
すでに京都の町中の桜は、すべて葉っぱに替わってしまっていましたが、北に位置する京北では、まだ桜が楽しめます。
町中で見る艶やかな桜・・・京北の山里に咲く桜は、どこか可憐でさりげなく周囲の山の景色に馴染むように咲いています。
川沿いに1本凛として立つ姿も素敵です。「また桜に会えてうれしい~」と春の名残りを見つめるミモロでした。
「ミモロちゃん、こっちからなんか音がするよ~」と一緒に行ったお友達。「え?なに?」とミモロは、道路を渡って、コンコンと響く音の方へ進みます。
沿道沿いに石垣がある建物が…音はそこから聞こえてきます。
「なんだろ?」
石垣の中に進んでみると、そこには、大きな石や石像がゴロゴロ。
「神社じゃないのにキツネがいる~」とミモロ。
「うわ~大きな硯~仏様の硯かな?」
「こんにちは~」とミモロは、さらに奥に進みながら、声を掛けます。
「はい、こんにちは~」と作業の手を止めてくださったのは、諫本竜一さん。
石仏彫刻のクリエーターさんです。
「ここ石の工房なんだ~」とミモロ。コンコンという音は、石を削る音だったのです。
この建物は、石仏づくりの工房。お父様と共に、京北に「石仏彫刻 イサ工房」を構えていらっしゃいsます。
「これは父の作業中のもの・・・」と。大きな観音さまでしょうか、石の中から姿を見せ始めています。
「すごい~石の中から仏様が生まれるんだ~」とミモロ。
お父様の元で技術を磨かれている諌本さん。すでに20年以上のキャリアをお持ちです。
石仏の素材は、彫刻にむく花崗岩が使われます。その素材は重く、運搬するのが大変。工房には、クレーンで下げられた石が。
「これで石を削って、形を作ってゆくんですよ~」と、
「なんかコワイ~」とちょっとビクビクのミモロ。
石仏づくりは、彫刻と同じように、石に形の下書きを施し、それを目安に石を刻んでゆきます。
石のどの方向から、どのような力を加えればいいか・・・など、長年の経験がものをいう作業です。常に石と会話しながら進める作業。
「もし予想以上に石が削れちゃったら大変だね~」と、ミモロ。
石仏づくりの素材となる大きな石は、東南アジアやアフリカなどからも切りだされ、はるばる船で日本に運ばれます。
そう、まず大変なのは、大きな石を切りだして、作業場へ運搬する作業。それだけも多くの人の力が必要なるのです。
「運搬費用だけでもそうとうかかるね~」と変なことが気になるミモロ。
「これ削りかす?」ミモロは、削りかすなどがどうも気になるよう。
さらに依頼された石仏を作るには、それからかなりの時間がかかります。
「小さなものでも、彫るの大変そう~」
顔など細かい部分の作業には、神経を使うそう。「お鼻削っちゃったら、それまでの努力無駄になっちゃう~」と思うミモロ。でもプロですから、そういうことはありませんけど…。
日本の石仏彫刻の技術は高く、日本各所の寺院などには、その姿を見ることができます。
石仏の歴史は、紀元前から・・・。ピラミッドやアテネの神殿、シルクロードの石仏群など、古代文明には欠かせない技術です。
「でも石仏って結構身近にあるよね~」とミモロが思い浮かべるのは、お地蔵さまや道祖神の姿です。
さて、ここ京北は、石仏彫刻をはじめ、木工、革工芸、陶芸などさまざまなクリエーターさんが工房を構えています。
ゴールデンウイークの5月3日から5日には、京北の中心地「ウッディー京北」エリアで、「けいほくアトリエめぐり」というクリエーターさんの工房などをめぐり、その作品や作業に触れるイベントが開催されます。
もしかしたら、まだ桜も見られるかも…
観光客でにぎわう京都とは、また違った自然豊かな京都とアートを楽しめる京北。
ちょっと足を延ばしてはいかがでしょ。
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