ミモロは、お茶のお稽古仲間の方々が開催する「侘茶陶芸研究所展」の会場である河原町通沿いの「京都府立文化芸術会館」に出かけました。


この会は、大徳寺瑞峯院でお茶のお稽古に励む方々が7年前に発足し、陶芸を通じ、「侘びの世界」を日常化することをテーマにしています。
「う~なんかむずかしいけど、いろいろなお茶碗や花瓶など、お茶に通じるものを作ってるんだって~」とミモロ。
会場には、会のメンバーの皆さんの作品が展示されています。


はっきり言って、陶芸作品の良し悪しは、理解できないミモロ。「お茶碗って、どうやって見たらいいか、よくわかんない~」と思いながら、作品を見ています。
週1回、「立命館小学校」の図工室で陶芸教室が行われ、そこで腕を磨いた方々。その作品は、年々深みをもっていると評判です。
この会の顧問をなさっているのは、現在、益子町に窯をもつ作陶家である 秋風庵泥舟先生(横澤茂夫先生)。東京出身の先生は、京都に10年ほど暮らしていた時期があるそう。

それは、「立命館小学校」の生徒たちに美術・工芸などの指導をなさるため。子供たちが、陶芸を通じ、心豊かな、そして思いやりのある人に成長することへと導きます。
なんでも「立命館小学校」では、横澤先生が指導して、子供たちは、毎年、陶芸作品を完成させるのだそう。
「小学3年生から、毎年、茶碗を1つ作ります。卒業するときは、自分が作った茶碗でお茶を親御さんたちに点ててもてなすんですよ」と。
「わ~すごく京都らしい~」と思うミモロ。でも実は、先生が東京の小学校にいらしたときも、子供たちに陶芸の指導をなさっていたのだとか。
「お茶碗しか作らないんですか?」とミモロ。
「そう、お茶碗ね。それは、使うものだから…作るときに、どういう人にそれを使って欲しいか、思いながら作ります。使う人の手の大きさは?口当たりはどうしたら、心地よくなるか…いろいろね~」と先生。
子供たちは、陶土をこね、作品を作りながら、自分の世界に没頭してゆくそう。
自分の心と向き合う時間です。毎年、作る作品は、その子の成長を物語り、また思い出深い宝物として、ずっと大切にされるそう。
その茶碗で自らお茶を点て、親御さんたちをもてなす・・・親にとっても、感激する時でしょう。
「え~お茶碗って単純なものじゃないんだ~」と驚くミモロ。
「使う人が心地よい、心にしみる・・・そんな茶碗を作らないと・・・それがお茶のおもてなしです」と。


展示台に並ぶさまざまな作品は、作る人が、使う人を思い、また使われる状況を想像して、それを形にするのだと…。
もともと大学では、美術を専攻し、かつてインスタレーション作品などを手掛ける前衛的なアーティスだった横澤先生。海外に渡り、そこで「日本の美」を知らないことを実感。帰国後、茶道や禅などに傾倒し、モノを作ることが好きという天性の欲求から作陶を始めたそう。特に利休などの侘びの美に心惹かれるようになり、茶碗という小さなものに、果てしない世界を見ることに・・・。
「う~まだ、どんなお茶碗がいいのか・・・わかんない~」とミモロ。
「誰の作とか、値段が高いとか・・・そんなことに囚われないで、自分の心が動くような作品に出会えばいいんです~」と横澤先生。
ミモロは改めて会場の作品を見てゆきます。

「あ、これ…」とミモロが立ち止まったのは、カメラマンの西村さんの作品の前。
「え、なあに~」と耳を近づけたのは、今年の干支のネズミの置物。茶室の床の間に飾るもの。


やはりネコのミモロ・・・ネズミが一番気になったよう。わかりやすい・・・
「わ~お茶碗がいっぱい…」とミモロ。「今年もいろいろ作りました~」と西村さん。


「ぜひお茶のお稽古で使って~」とお願いします。茶碗を作る人は、茶道を習わないと、実際、どういう茶碗が使いやすいかわからないもの。
ご自分でお点前をなさるからこそ、できる作品です。

こちらも、お稽古仲間のデザイナーの竹内さんの蓋置。「あ、ここにもネズミがいる~」とやはり気になるミモロ。


「ネズミさんたちが、釜の蓋支えるんだ~お鼻、ちょっと熱いかもね~」と。え~お茶碗じゃないの~いろいろお話伺ったのに…。
「だって、気になるもの…」と、どうしてもネコであることを抑えきれないミモロでした。
さすが迫力を感じる茶碗は、この会の会長、陶芸家 室田さんの作品。 力作ぞろいの見ごたえのある作品展です。

興味のある方は、ぜひ、会場へ。

作品展は、16日まで、10時から18時(最終日~16時)「京都府立文化芸術会館」です。
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