ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

約3600人の国内外のさまざまな分野で活躍した人の伝記が揃う、比叡平の「山の古本屋 梁山泊」

2021-10-14 | ショップ

「わ~すごい~まるで図書館みたい~」とミモロが目を輝かすのは、比叡平にある「山の古本屋 梁山泊」です。


京都出町柳から車で15分ほどで行ける標高340mから380mに位置し、比叡山の中腹にある「比叡平」。京都からは、御蔭通を進み、山へと入ります。「ここ滋賀県なんだよね~」とミモロ。そう「比叡山 延暦寺」も滋賀県の寺院です。

昭和50年代から住宅地としての開発が進み、そこには、大学関係者や画家、陶芸作家など文化に関わる人たちが多く住む「文化村」とも言われるように…。住民は3000人弱とも。山の上にあるため、場所によって、京都盆地や琵琶湖が見える住宅も…。それぞれが個性的な庭などを持つ、当時のニュータウンなのです。

ミモロもそこに何人かお友達が住んでいて、琵琶湖へ行く途中などに立ち寄ったりしています。
京都からは、三条京阪駅から京阪バスが運行しています。「公共交通はバスしかないけど、結構気軽に行ける場所…」と。

そんな住宅地のメインストリートであるバス通り沿いに、2021年5月に一軒のお店ができました。それが「山の古本屋 梁山泊」。


以前、居合などをなさっていた方が、道場に…と作った建物で、高い天井、しっかりとした板張りの床で、重い書籍の棚でもビクともしない丈夫さ。

「なんかヨーロッパの本屋さんみたいな雰囲気…」とミモロ。

靴を脱いで上がり、まずは書庫をひと回り。


そこに並ぶのは、国内外で歴史的および文化的に足跡を留めた人たちの著作をはじめ、関係する伝記や研究所がずらり。


「なんかブックオフとは、全然違う品ぞろえ…」と、よくブックオフに行くミモロ。

そこにはすでに廃刊になった書籍をはじめ、図書館にもないような貴重な本が並んでいます。

さて、この古本屋の店主、島元さんは、古本屋業界ではその名を知られた人物。1972年に古本屋「梁山泊」を創業し、京都百万遍有斐閣ビル、寺町松原などでも店を構え、ここは7番目に…。

いろいろな場所を経て、はっきり言って、一番不便そうな場所に、島元さんご自身、集大成となる店を構えることに。

ここに並ぶ本は、まさに人類が歩んできたさまざまな道程を如実に示すもの。かつて多くの人々を影響を受けた思想や生き方が棚いっぱいに詰まっていて、その書籍タイトルだけを見ても、圧巻。

激動の時代にも、人々が戦火や災害などから守り続けた本も数多くあるのです。


「あの~これらの本、みんな読んだんですか?」とミモロ。
「あのね~。いろんなお店の人が、そこにあるもの全部食べたり、飲んだりしないでしょ」と島元さん。「でも、きっと読んでる…」とひそかに思うミモロでした。

棚には、羊革を使った表紙の聖書なども…「きっと多くの人の手を経て、ここにあるんだね~」と、その擦り切れた表紙の姿に、それを愛した人々を思います。


「今は、書籍離れと言われる時代…しかも、電子書籍などペーパーレス化が進み、人々が本を手にすることが少なくなっていく時代になっています。これは人類の長い歴史の中で、大変なことなんです。でも、その自覚がない…。1冊の良質な本を手にすることで、立ち止まり、振り返り、考える…それができるのが紙の書籍なんです」と。

「そうだよね~電子書籍って、みんな一緒の感覚…。紙に文字を書いてきたから、何千年も残ったものも多いはず…。バッテリーがなくなっちゃったり、端末機器が壊れちゃったら、本読めなくなっちゃう…」とミモロ。

京都でも、次々に書店が姿を消しています。実際、出版業界のデジタル化も進み、書店に行かなくても本が読めるといわれます。
でも…スマホなどで見つける本の範囲を非常に狭く、1度、オーダーするとその関連書籍が次々に紹介される機能も…。

「こういう本屋さんで、全く触れたことがない世界に出会うのが楽しんだよね~」というミモロ。

天井まで積み上げられた書籍は、木の梯子で、手に取ることができます。


「わ~すごい~図書館じゃないから、気に入った本が買えるんだよね~」


ミモロは、もう夢中…書棚に飛びついては、本を手に…。


店の広さは、25坪。壁一面および書架に並ぶ本は、2万数千点を超えるそう。


「そろそろ他の場所に移動しない?」といっしょに来たお友達。
「え~もう行くの?」とミモロは、まだまだここで本を見ていたいよう。
「丸1日いても、飽きないね~。じゃ、また通います~」と本好きのミモロ。

町からは少し離れていますが、本好きには、見逃せない場所。「町の古本屋さんより、ゆっくり過ごせる…立ち読みしてても大丈夫…」というミモロ。

山の住宅地にある古本屋「梁山泊」


読書の秋…比叡平で1日過ごすつもりでぜひ…。

「ミモロちゃん、比叡平には、しゃれたカフェや美術館もあるんだって…そっちも行きましょう」とお友達。
「うん、そうね~そろそろお腹空いたし…」と、店の広いお庭に出たミモロ。

「また、来ま~す」とご店主に挨拶して店を後に…。

*「山の古本屋 梁山泊」滋賀県大津市比叡平3-31-2  営業時間9:00~17:00 毎月第4日曜休み
連絡先:070-5047-1936(島元)
「比叡平市民センター」の向かい側。京阪バス56系統で「比叡平三丁目東」下車徒歩3分



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