近所のヨーカドーに行って驚いた。ダイソーの占有面積が倍以上、フロアをほぼ覆い尽くすまでに拡大していたのだ。
セブン&アイHDがイトーヨーカ堂を含むスーパー事業の株式を一部売却する検討を始めると報じられていた。GMSの苦境が伝えられて久しいが、ダイエー、マイカル、西友に続き、流石のヨーカドーもたち行かなくなったようだ。確かに、地下の食料品売場はいつ行っても混んでいるが、アパレルや日用雑貨売場は閑散としていて、ひとりダイソーだけが気を吐いている。
スーパーや百貨店に限らず、総合と名のつく商社や電機は、かつては日本経済を牽引した。人材の流動性が低い日本では、社内に様々な事業領域を抱えることで、社内で人材移動しつつ、最適配置していたのだろう。風向きが変わったのは世紀が変わる頃だったろうか。カテゴリーキラーと呼ばれる専業メーカーや小売業が台頭し、総合を侵食し始めた。
スーツや靴と違ってワイシャツにはこだわりがない私は、ヨーカドーのバーゲンを利用して来たが、最近はそんなPB商品の質の劣化が目に余る。もはや普段着を買うならユニクロに、電化製品ならヤマダやヨドバシに、小洒落た文房具ならロフトに行く。いつしかヨーカドーに行っても、ダイソーやユニクロやドトールなどの専門店にばかり足を運ぶようになった。スーパー事業の株式売却云々が生活実感に遅れをとったのは、ひとえにセブン−イレブンという稼ぎ頭があるからだろう。日本のコンビニの進化は素晴らしい。これも時代の流れであり、ヨーカドーは駅前の好立地を活かしてフロア貸しの専門店街として生きて行くしかないのかもしれない。
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