想い続けることができれば、その想いはいつか成就する

その日その日感じたことを詩、エッセイ、短歌、日記でつづります。野菜も育ててます。

愚か者の多数が衆愚政治を生む危険性

2017年01月23日 | エッセイ

震災7年1月23日

 先日の新聞の中にこんな記事が載っていました。

トランプ氏は米国第一主義を連呼し、米国の富を取り戻すと宣言した。富は分かち合うからこそ力になり、独り占めすると争いを招く。』

 それで、
私がまだ、勤労学生の頃、政治学の本の中に民主主義は衆愚政治に陥りやすいというような事が載っていたことを思い出しました。

 国民一人一人に権利がある民主主義は、いいことだけれど、その国民の多数の意見は必ずしも正しいと限らない。ややもすると、好き勝手なことを無責任に言う衆愚政治を生むのだとそこでは述べていた。

 民主主義も好き勝手な無責任なことを言うようになると、その数で政権が決まって行くために、大変な事になります。今回の米国の大統領選挙のような、自己のみの利益を考える政治家を選んでしまいがちです。トランプさんはそんな愚かではないとは思うのですが、どうも、自国の利益第一主義で動こうとしている発言が多く目立ち、気にかかってしまいます。

 多数決という民意が判断力の乏しい民が意思決定に参加することで、議論が停滞したり、扇動者の詭弁に誘導されて誤った意思決定をおこない、誤った政策執行に至る場合が出てくるのです。気をつけて今後の行動を見続けていく必要があります。

 今回の選挙では、各地に大きなデモが生まれました。残念なことに、総得票数では民主が上回っていたにも関わらず、選挙制度上、共和党に政権がいってしまったことです。数からいっても正しい民意を反映してない今回の選挙と言わざるをえません。

 時として、こういう事が起こってしますのです。日本の選挙制度でも同じようなことがしょっちゅう起こっています。小選挙区制が故のことです。

 ところで、今回の選挙から、誰もが、心配するのが、自己中が進んで、一人歩きしてしまい、過去のナチスのようにならないかという心配です。そんな愚かな事にはならないと、誰もが今は考えていないと思いますが、民主主義がいつのまにか、全体主義にすり替わっていかないように、国民は注視していないといけません。

 アメリカと言えば、衰えたとはいえ、まだまだ、世界№1の国力を持った国であり、自国のみならず世界の平穏の為に尽くす力もあるはずです。それを放棄して自国のみの利益を追究していったら、各国は保護主義に陥りその後の世界はおかしくなってしまいす。

 お互いが利己主義に陥り、自国のみの利益をいいだしたら、力の強い物だけが残る世界になってしまうでしょう。それこそ、民主主義の危機になってしまいます。今回のアメリカの選挙を見ていると、民主主義が衆愚政治に変わっていく危険があるのです。

 今からでも遅くないので、軌道修正して、富は分かち合うからこそ力があるのだという度量をアメリカは見せていってほしいと思います。力のある人が自分の利益のみ追求していったら、強いもん勝ちの世界になってしまうでしょう。

 今後のトランプさんの言動を世界は注視しています。トランプさんも十分自覚して、世界の大統領ぐらいな気持ちでやって欲しいです。今、世界は大変な分岐点に立っているような気にもなります。

 どうか、世界が平和でずっと続いて言って欲しいです。そのためには、国益ばかり追究する政治をもうちょっと思いやりをもって行える政治に変わっていって欲しいと思います。これは願望でもあります。

コメント
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