「鳴き尽くす」という単語の語釈は「虫などがあらん限りに鳴く。」とのことで、日本国語大辞典では1312年の玉葉和歌集からの例を早い例としてあげていますが、300年ほどさかのぼる用例があります。
なにせんになきつくしけむほととぎすきみがためにとこゑををしまで
(14・能宣集、95)
『新編国歌大観 七巻 私家集編3 歌集』角川書店、1989年、46ページ
けふさらば鳴きつくしてよ鶯の春ののちには誰かしのばん
(27・永久百首、春、残鶯、115、俊頼)
『新編国歌大観 四巻 私家集編2、定数歌編 歌集』角川書店、1986年、251ページ