monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

「羽(は)をたたく」という用語

2015年04月19日 | 日本国語大辞典-は行

 「羽(は)をたたく」という用語は「はばたきをする。はばたく。はたたく。」という語釈ですが、日本国語大辞典・第二版には立項されていません。
 以下に謡曲などの用例を、古い順に挙げます。

一声(いツせい)の山鳥(さんてう)羽(は)をたたく(「山姥」)
『日本古典文学全集34(謡曲集2)』小学館、1987年、516ページ

嘴(はし)を鳴らし羽(は)をたたき、(「善知鳥」)
『日本古典文学全集34(謡曲集2)』小学館、1987年、172ページ

寄鶏恋
別よと槇の戸ならぬはをたゝく鳥の初音にいそくさへうし
(50・正徹4・草根集、10688)
『私家集大成 5巻(中世3)』和歌史研究会編、明治書院、昭和58年、856ページ