monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

「はしたかの-すず〔枕詞〕」用例

2016年06月12日 | 日本国語大辞典-は行

 「鷂(はしたか)の」という用語の枕詞の語釈に「鷹狩りの鷹に鈴をつけるところから、「すず」と同音を含む地名「珠洲」や副詞の「すずろ」にかかる。」という語釈があり、日本国語大辞典・第二版では、『山家集』(12C後)からの例が早いのですが、100年以上さかのぼる用例が複数あります。

はしたかのすずろあるきにあらばこそかりともひとのおもひなされめ
(21・清正集、21)
『新編国歌大観 第三巻 私家集編1 歌集』角川書店、1985年、75ページ

かりにてもすゑじとぞおもふはしたかのすずろなるなをたちもこそすれ
(4・古今和歌六帖、第二、こたか、1180)
『新編国歌大観 第二巻 私撰集編 歌集』角川書店、1984年、210ページ


「手(た)馴らし」用例

2016年06月11日 | 日本国語大辞典-た行

 「手馴らし(たならし)」という単語は「手に使いならすこと。ならすこと。」という意味で、日本国語大辞典では1362年頃の用例を早い例としてあげていますが、100年以上さかのぼる用例があります。

我かせこがその手ならしの梓弓ひきわかれてもあられけるかな
(35・宝治百首、寄弓恋、3191)
『新編国歌大観 4』角川書店1986年、432ページ


「舌」用例

2016年06月10日 | 日本国語大辞典-さ行

 「舌」という単語の「②舌状をしているものの総称。」という語釈の用例は、日本国語大辞典では、「応永本論語抄」(1420年)の例を早い用例として載せていますが、100年以上さかのぼる用例があります。

二日△乙酉。天晴△工等ヲ召シ、宮寺ニ於テ、御戸ヲ開カルルノ処ニ、鎖ノ舌折ルルト〈云云〉。
(吾妻鏡【建長四年(2)五月二日】条~国文学研究資料館のデータベースより)


槌車と橋

2016年06月09日 | 着物/和服

 和服関連の文様に、槌車と橋(と青海波や観世水などの流水文)の組み合わせが定番としてあるようですが、何かの物語とかを象徴する意匠なのでしょうか。あるいは、江戸のどこかの地名を特定する文様だとか? 着物や羽織の柄のほか、帯の柄にもあります。風景柄として使用される時は、葦が一緒に描かれることが多いようです。橋にしだれ柳がかかっている柄も。
 着物文様本にあたれば、何か分かるかもしれませんので、調べてみたいと思います。