花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

映画「オーストラリア」を観て・・・

2009年03月12日 | 映画、観劇

屋根より高く茂ったご近所のお宅の「ミモザ」です。
今年は早くて3月初めには満開となり、そろそろ盛りが過ぎました。

ミモザはマメ科、アカシア属の木で、学名は房アカシア、葉が銀灰色のものを銀葉アカシアと言うようです。
開花時期は3月上旬から中旬で、原産地はオーストラリア・・・

パースの隣人のレスさんご夫妻にこの木と花の写真を見せたら「ワトル!」と言って喜びました。
ミモザと同じ仲間の「ゴールデン・ワトル」がオーストラリアの国花で、国の紋章にもワニやカンガルーと一緒に描かれています

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アップの写真をマウスオンでご覧下さい

特にパースのある西オーストラリア州に多く見られ、春になると郊外の道路は黄色のトンネルの中を走る感じがします
私も3年前の9月(春)に行った時は感激しました。

ミモザを見てオーストラリアを思い出し、映画「オーストラリア」を観て、あの広大な大地を懐かしみました。

                                  

映画「オーストラリア」

私たちは1時間半の昼食時間をとり、次の映画「オーストラリア」を観ました。
お正月、ノンちゃんのお宅のマンションに招待を受け、ご近所仲間4夫婦で新年会をやって以来の久しぶりの顔合わせで、和食のランチを戴きながらお喋りも弾みました。

さて、映画「オーストラリア」のあらすじですが・・・
「第二次世界大戦前夜のオーストラリア。イギリス人貴族のレディ、サラ・アシュレイは、夫を捜しに北部の町・ダーウィンにやって来た。彼女を迎えたのは無骨なカウボーイ、ドローヴァー。夫の領地に着いたサラは、夫が何者かに殺されたことを知る。そして雇い人フレッチャーの裏切りで牧場は破産寸前。牧場を立て直すためダーウィンの港に停泊中の軍に残された1500頭牛を売ることを決心したサラは、ドローヴァーの力を借り、牛を引き連れ砂漠横断の旅に出る…」

いやぁ~、雄大なオーストラリアの風景、アクション、美男美女のラブロマンス、豪華な衣装・・・
ドラマチックなストーリーの大河アドベンチャーは、私の大好きな一昔前のハリウッド映画を思い出しました。
それもそのはず、オーストラリア人監督「バズ・ラーマン」監督は現代版「風とともに去りぬ」を意識したらしい・・・

オーストラリアと言えば「壮大な大自然」「先住民族のアポリジニ」「オージービーフ」「ガンガルー」
出演者も主演の2人をはじめ、ほとんどがオーストラリア人で固められ、監督の祖国愛に満ちた映画となりました。
広大な荒野が広がる風景が美しく描かれていましたね。



最初は西部劇風で、イギリスからやって来た貴婦人サラ(ニコール・キッドマン)のカルチャーショックが、ややコメディータッチに描かれます。
9頭身もありそうな美女「ニコール・キッドマン」が結構はまっていました。

無骨なカーボーイのドローバー(ヒュー・ジャックマン)とは反目しあいながらも、互いに心ひかれていき・・・
二人はライバルの妨害に遭いながらも仲間たちと協力し合い、ダーウィンの町を目指して、牛の大群を追います。


広大な大地に1500頭の牛が駆け抜ける様は、CGを駆使した画像とはいえ凄い迫力でした。
ここまでが前半の山場です。

無骨なカーボーイ役のヒュー・ジャックマンも、顔良し、筋肉質な長身のスタイル良しで、とぉ~ってもステキでした
彼は今年のアカデミー賞授賞式の司会をやっていて、ハンサムな上に踊れて唄える芸達者だそうです。
もっとも私は、往年の名優「ゲーリー・クーパー」のような少々陰のある渋い男性が好みですがね(古すぎる!)

この映画は、前半の「メデタシ!、メデタシ!」だけでは終わりません。
カーボーイは束縛を嫌い、馬おいの旅に出て・・・
その後もサラの前には、裏切り者のフレッチャーが立ちはだかり、戦争が激化して日本軍も襲来します。

サラはスカーレットのごとく雄雄しく困難に立ち向かいます。
ただこれだけでは単なる平凡な大河ドラマですが・・・



「エエッ~!日本軍はオーストラリアも攻撃したの?」と、観客は少なからず驚きますが、上のオーストラリアの地図をご覧下さい

オーストラリアの一番北、ノーザンテリトリーの州都「ダーウィン」はアジアに向けての玄関口でもあります。
南方に戦火を広めた日本軍は、真珠湾攻撃よりも多くの爆弾を「ダーウィン」に降下し、その回数は63回にも及ぶとか

「この映画は日本を敵視していて許せない!」という意見もサイト上にたくさん寄せられていますが、この空襲は真実なので私は特にそのような感情は持ちませんでした。
「風と共に去りぬ」を意識すれば、このような設定も当然ありなんでしょう・・・


この映画が人間ドラマとして多少奥行きが出たとすれば、白人と先住民を両親に持つ混血の少年「ナラ」に物語を語らせ、その祖父の呪術師を登場させた所だと思います(この子がとても可愛い!)

サラは使用人だったナラの母親が事故で亡くなり、孤独になった少年の母親代わりになります。
母性に目覚めるサラ・・・
この物語は家族愛までも謳っていて、涙を誘う要素がいっぱいでした。
テンコ盛り過ぎで、3時間近い上映時間は少々疲れましたが・・・

私たちが中学時代「地理」の時間で習ったオーストラリアは「白豪主義」と必ず教科書に書いてありました。
それは1970年代まで続いたそうで・・・
アポリジニの子供を親から切り離し「白人化」という名の下での、ひどい人権を否定するような「人種差別」があったようです。

今回の映画を反日映画ととる人が現れるということは、オーストラリアに入植した西欧人たちが、アポリジニに対して犯した罪を少々オブラートで包だ感があり、敵は日本軍と思うようにしたとも考えられるからでしょうか・・・
逆に言えば、それが現在のヨーロッパ系のオージーが抱えている痛みでもあるのだと見えてきました。
とにかく、オーストラリアの歴史についても考えさせられる映画でしたね。


余談ですが、私は西オーストラリア州のパースに4年間通い、7回行って滞在し、そこで暮らして周辺を旅をしましたが・・・
まだ未練があるとすれば北部のブルームとダーウィンです。

シドニーやメルボルンは一般的な観光地なので、いつでも行けそうですが、この二つの町は日本と関わる歴史とロマンがあり、そして遥か北の地の果てという点で心惹かれていました。


叉、大自然の中にある世界遺産「バングル・バングル」や、アポリジニの故郷「カカドゥ国立公園」などは、個人では中々行けない場所と聞いています。

パースから一日一便のブルーム経由ダーウィン行きの長距離バスが出ているようでしたが、片道丸二日と8時間を要するらしい・・・
とにかくオーストラリアは日本人の感覚では図れない広さがあり、驚かされることばかりでした。

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20 コメント

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バリ (ごん魔女)
2009-03-13 13:37:32
オーストラリアはお好きな国なんですね。
私は一度も行ったことがありません。ゆっくりと行ってみたいです。ところで5月のバリ行きが決まりました。ウブドとヌサドゥアに半分ずつ泊まろうと考えています。赤ちゃん連れなのであまり出かけることは考えずのんびりゆっくり過ごしたいと計画中です。又何かありましたら教えてくださいね。
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素晴しい! (marri)
2009-03-13 21:02:14
紹介の仕方が素晴しい。
そうそう・・・って相槌打ちながら、初めて聞くような心境です。
主人公の少年可愛かったね。力演してましたよ。
お爺ちゃんの呪術師の使い方がチョッピリ曖昧だった様な!

広大な大地が忘れられません。
描かれてない、砂漠を渡りきった一行の様子が見てみたい。
それと
数百機?トンボが群れを成して飛ぶような爆撃機、凄かったね!
2時間45分だったかな。あっという間に終わりました。
ストーリーが二つに分かれていたからかな^^♪
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素晴らしい解説です。 (モカ)
2009-03-14 00:58:11
naoママさま、こんばんは~♪

屋根より高いミモザの木ですね。
ビタミンカラーに元気をいただけます。

そういえば、白豪主義=オーストラリアでした。
歴史なども今、思いだしております。

naoママさまの映画「オーストライア」の解説に酔いました。
素晴らしいです。
臨場感あふれていてまるで、映画を見たような気持ちになりました。
はい、ニコールキッドマン大好きです。
挙止端正な姿に憧れていました。女性なら皆同じでしょうね~。
広大な美しい自然のなかで繰り広げられる西武劇あり、
ラブロマンスあり、戦争あり・・・と、全部が凝縮された映画のようですね。
あぁ~、是非、劇場に行きたくなりました。
いつもありがとうございます。
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新規アップしました (風の旅人)
2009-03-14 03:27:21
本日新たに新規アップしました。

心の旅・遠くへ行きたい2

ブログへのお越しを心から待ちしています。
今後ともよろしくお願いします。
返信する
映画っていいですね♪ (だんだん)
2009-03-14 10:51:59
ミモザの色はウキウキする印象を与えますね。
鎌倉山を歩いて、お寺に寄った時(名前忘れました!)
境内に見事なミモザが
鎌倉ガイドブックの表紙にも載ってるほど大きくて見応えがありました。
naoママさんはご存知でしょうね。

来週、映画観る予定なんです。
「ロルナの祈り」も気になるんですわー困った困った!
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☆ごん魔女さんへ (naoママ)
2009-03-14 12:20:50
オーストラリアが特に好きで始まった「パース」滞在ではなかったのですよ。
これも主人の仕事から広がった一つのご縁なのです。

街が綺麗で治安も良く、フランクなオージー気質もスティを楽しいものにしてくれました。
真っ青な空と海と、日本にはない広大な大地は圧倒される思いでしたが・・・
古い歴史や名所旧跡があるわけでもなく、私の大好きな山もない!
それから見ると「バリ島」の方が魅力的です。

ウブドとヌサドゥアに半分づつの滞在は理想的ですね。
ご家族で楽しんできてください。

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☆marriさんへ (naoママ)
2009-03-14 12:47:34
おかえりなさ~い。
私もこのところ忙しくて、皆様の所にお邪魔する余裕がありませんでしたが、marriさんがお留守と知って少々淋しかったですよ。

この映画は第一部と二部に分かれているような感じで・・・
私的には、砂漠での苦難をもっと取り入れて物語を膨らませ、一部で完結でも良かったのではと思いました。
アポリジニとの混血の少年は本当に妖精のようで可愛かったですね。
公式サイトを読むと、「ブルーム」の町でのオーディションで採用された子だそうです。

少年を守るおじいさんの存在は幻のようで、呪文を唱えれば不思議なパワーが現れるというアポリジニの伝説を取り入れたのでしょうね。

この映画の全体的な評価は、この日の午前中に観た「チェンジリング」ほどの高さはないようですが・・・
昔のハリウッド映画にも通じる面白さがあり、私好みです。
marriさんは如何でしたか?
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☆モカさんへ (naoママ)
2009-03-14 13:23:33
さほど深みはありませんが、それなりに楽しめた映画でした。
先に見た「チェンジリング」が重い内容でしたので、最後はメデタシ!メデタシ!となる映画「オーストラリア」で気持ちが晴れました。

国家としてはまだまだ新しい国ですが、先住民族の悲しい歴史がつい最近までありました。
この映画も、「差別」というその点を突いていますが・・・
イマイチ深刻さに欠けましたね。

オーストラリア政府は過去の反省から、今ではアポリジニの保護政策をとっていますが・・・
これはこれで問題があり、働かなくても食べていける現状は、たくさんのアポリジニをアルコール中毒者にしています。
北部のケアンズを訪ねた時、フラフラと街中を歩くアポリジニの姿を特にたくさん見ました。

この映画はそんな現状も思い出させる映画となりましたね。

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☆風の旅人さんへ (naoママ)
2009-03-14 13:45:26
いよいよ第二弾がスタートですね。
「旅ブログ」の管理人さんが、なかなか思うように旅が出来なくなり悩んだ結果なのでしょうか・・・?

私も一時期、違う形態のブログを考えずいぶん悩みました。
でも、日記としてスタートしたので「何でもありでいいや」と割り切り、「花と緑を追いかけて」という題名にはこだわらず、色々カテゴリーを増やしてやっていく事にしました。

人間、月日が経てば状況も変わりますので・・・
長く続けていくには無理をしない程度に楽しんでいくのが大事です。
今後ともよろしくお願い致します。
返信する
☆だんだんさんへ (naoママ)
2009-03-14 13:56:21
昨夜から嵐のような風雨が強まり、日本列島を襲いましたね。
これでこのミモザも美しさが終りでしょうか・・・
鎌倉では「来迎寺」のミモザが有名です。
だんだんさんのお陰で思い出しました。
その他にも春のお花が咲き始めたことでしょう。
近々出かけてみたくなりました。

映画「ロルナの祈り」・・・
公式サイトで予告編を見てみました。
心に響く映画のようですね。私も気になりました。

映画「オーストラリア」は心に響くというよりは目で楽しめる映画でしたね。
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