初夏の陽射しが眩しい6月3日、町田に住む高校時代の友人Mさんに案内されて
白洲次郎・正子夫妻が終の棲家として過ごした「旧白洲邸・武相荘」に行ってきました。
小田急線鶴川駅から歩いて15分(バス便あり)、鶴川街道から少し入ったところにあります。
白洲次郎さんは、GHQ支配下の日本で吉田茂首相の側近として活躍し、
貿易庁(通商産業省)長官や東北電力会長等を歴任。
マッカーサーにも「ノー」と言った男としてNHKのTVでも紹介されていました。
政界が混迷する今こそ、こういうブレーンが居て欲しいものですが、
彼のような気骨ある人間が日本からほとんどいなくなりましたね
正子さんも随筆家、そして骨董収集家として知られています。
白州次郎・正子夫妻の物語は昨年NHKドラマスペシャルで放送され、観た方も多いかと思いますが
入り口の看板に「武相荘」についての説明が書かれていました
更に詳しいことはホームページをご覧下さい。
現在は記念館・資料館として一般公開され、私たちは1000円を払って中に入りました。
武相荘の名の由来は「武蔵の国と相模の国の境に位置する」事と「無愛想」を掛けたものだそうです。
門を入ると、正面奥に萱葺き屋根が印象的な母屋が見えてきます。
靴を脱ぎ中に入るとそこには、ソファなどが置かれた居間があり、
2人が使っていた身の回りの品々が、生活していた時と同じ様に並べられていました。
ここは元々は土間で、その上にタイルを張って洋間に仕立てたそうで、
ナント、床暖房完備
前日から展示内容が夏模様に変ったとかで、置かれているソファーも籐椅子・・・
並べられているガラスの食器なども涼しげでした。
中はすべて撮影禁止で画像はありませんが、太い梁と大黒柱が印象的な昔の農家の家に
それぞれに学生時代を欧米で過ごしている白州夫妻のモダンな感覚が取り入れられ、
渋い和の美の中に、当時としては斬新な生活模様がそのまま再現されていました。
一番印象に残ったのは北側にある本に囲まれた正子さんの「書斎」
暗い部屋なのに、机の前の窓からはあふれんばかりの緑が煌いて見えました。
「これなら落ち着いて原稿が書けそう・・・」と思わず呟いた私です。
そして自然そのままの庭には四季折々の野の花々が楽しめるようでした。
ホタルブクロ | ナデシコ |
他にもドクダミの白いお花の中に黄アヤメが数本見られました。
竹林や広葉樹の林もある広い庭には散策路も整備されていて、都会の喧騒を忘れるような空間です。
たくさんの「ヤマユリ」の蕾が見られましたので、これから楽しめそうですよ。
裏の林の中には「武相荘」の館長を勤める白州夫妻の長女・牧山桂子さん一家の山小屋風の住居もあり
さながら軽井沢の林の中を歩いているような風情でした
見上げれば萌黄色だった緑が更に濃くなり、初夏の太陽の光を受けて眩いばかりに輝いていました。
梅雨の前のこの時期は、空気も乾燥していて、緑の中を吹きぬける風も爽やか・・・
気持ちの良い時間が過ごせました
戦況の悪化による空襲や食糧難を予測して農地の付いた鶴川の農家を買い取った白州夫妻は
1943年5月に正式に転居し、ここで自給自足の農民生活を始めます。
次郎41歳、正子33歳・・・
以後次郎は終戦まで専ら農作業に勤しんだそうで、当時使った農機具も保管されていました。
これらはみなヨーロッパ製、BBQセットも置かれています。
当時から次郎は「カントリージェントルマン」を自称。
これは地方に在住しつつ中央の情勢に目を光らせるという英国貴族の考え方で、
ケンブリッジ大学時代から終生の親友となったロバートの影響が大きいようです。
元馬小屋だったという休憩所には次郎さんの大きな写真が飾られていました
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見惚れるほどの男前で、私はそばに寄って見上げてみました
マウスオンでご覧下さい
寝言も英語で言うほどの語学堪能、日本で最初にジーパンを履いた伊達男
「風の男」と言われる次郎を、ドラマでは伊勢谷友介。
伯爵家の生まれながら「韋駄天お正」と呼ばれた正子を中谷美紀が演じていました。
私は時々チラリと見ただけでしたが、あまりにもピッタリの配役で、改めて感心している次第です。
この「武相荘」には数量限定の「洋風弁当」(要予約)が食べられる食事処がありますが、
長居が出来る雰囲気ではありません。
私たちはお食事はせずにお菓子とお抹茶を戴きました。
美味しかったですよ
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売店で新潮社から出ている白州正子さんの、野の花語りの本を一冊記念に買いました。
マウスオン・クリックでご覧下さい
普段の私のお遊びは、山仲間とアウトドァーを楽しみ、
ご近所仲間と映画や美術館巡りなどを楽しんでいますが・・・
その他に年に1~2回、学生時代やOL時代の友人達との近況報告を兼ねた「お食事会」などを催し
お互いの友情を繋いでいます。
今回会ったMさんは、私が父の転勤で山口県に移り住みそこで2年間通った高校の同級生です。
去年の今頃は横浜港の氷川丸を見学し、山下公園前のホテルでランチをしながらおしゃべりに興じました。
1年ぶりに会った今回は、武相荘を見てから町田の駅のすぐそばでお食事
ユックリと語り合いました。
昼食はチャンコダイニング「若」で | ランチのコース料理をいただきました |
歩いた後のビールが美味しい♪ | チャンコも付いてボリューム満点のメニューです |
デザートもタップリ・・・ | でも残念ながら6月末で店じまいです |
週刊誌に「チャンコダイニング・若」の倒産話が出ていたような・・・?
あの話は本当だったのでしょうか
今月いっぱい閉店サービスが行われているようでした。
実はMさんとは4月に会うことになっていましたが、母の突然の救急車騒ぎで延期となりました。
そう・・・
彼女はあのアイスランドの火山噴火で「中欧旅行」に行きそびれた友人です。
その後、ご主人と2泊3日の京都旅行をして気分を落ち着かせたとか・・・
食後は町田の駅から歩いて10分のところにあるMさんのマンションで、
お茶と果物をご馳走になり、お喋りは更に続きます。
1年分のお話しが積もっていますものね。
6階のリビングから「丹沢の山々」が近くに見えました。
一番左側の尖った山は「大山」、右に連なる稜線は「塔の岳」「丹沢山」「蛭ヶ岳」ですね。
Mさん、昨日は色々ご馳走になりありがとうございました
お陰様で楽しい1日でしたよ。
誘われていたのですが、急な用事ができて参加でき
ませんでした。
立派な萱葺き屋根があったそうです。
白州次郎・・・テレビのドラマで少し見たような
気がしますが、真面目に見ていなかったのでよく
覚えていません。
先日、上野でお会いしましたから、もう目の「キラ
キラ」は必要ありません。(笑)
10年前の雑誌の写真より若く感じました。
食事でもと思ったのですが、初対面だったので
恥ずかしくて?遠慮しました。
もっと山の話をしたかったです。
今思うと残念です。
私も憧れますが、所詮人間のスケールが違っている上に、生まれも育ちも庶民では「夢」の世界ですね。
>10年前の雑誌に載っていた私の写真よりも今の私の方が若い?<
「天狗岳頂上」で撮った写真の私は汗と埃にまみれたスッピンに近い姿です。
そして先日紅さんの写真展に行った時はしっかりメークをして化けた私です。
何せ未だに「花のお江戸に出る時は、きちんとしなくてはいけない」という観念にかられます。
山小屋さん、騙されてはいけませんよ~
武相荘のことは知っておりましたが、
いまだに行っておりませんので・・・、
いつも嬉しいご紹介ありがとうございます。
HPも拝見いたしました。
TVで見ましたが、白州次郎という人、
とても魅力的な生き方をしてきたのですね。
いちだんと濃くなった緑にホタルブクロやナデシコが綺麗です。
丹沢の山々の景色もありがとうございました♪
は~い!ひと言で~す。。。
もう~山小屋さまとnaoママさまのやり取りがとっても面白いです~。
以前中学時代の友が上京したおり、誘うと企画しましたが、
なんと彼女は既に訪問済みでした。
意外と地方の方のほうが、東京近郊をよく知っているものですね。
NHKのドラマは観ていましたが、最後の回だけ見逃しました。
白州正子伝を読み、彼女の自由奔放な性格、生活に驚きを感じました。
白州正子にして白州次郎あり、という気がしますね。
確かに今の政界に白州次郎のような人物がいればと思ってしまいますね。
それにしても伊達男、カッコイイです!
白洲次郎さんは、本当に、男が見ても、
あこがれの、男前だと思いますドラマも見てましたし、
その以前から、いろいろなもので見聞きしてました。
すごい人だと思っていました。
町田で、公開もされているんですね。
親父の家が、多摩なので、今度、行く途中に
寄ってみようかなんぞ考えました。
イングリッシュガーデン、箱根、鎌倉と、
沢山のきれいな写真を見せていただきました。
ブログって、こういう風にまとめれば、
他の人のためになるんだなー
って、
さすがだなー、と、
勉強させていただきました。
ためになるし、眼の保養にもなるし。
また、寄らせていただきます。
丹沢の見え方が、、我が家の近くと違うので、
そういう写真も、楽しいです。
今ではすっかりベットタウン化して、周辺は住宅地となり驚きましたが・・・
この「武相荘」のある一帯だけは深い緑に囲まれていました。
白州夫妻の生き方はとにかく破天荒なのに、何故か?カッコ良いですね。
自然いっぱいの住まいも、そのポリシーに貫かれていました。
次郎さんの顔写真がアチコチに飾られていましたが、どれも素敵で憧れます。
山小屋さんとは同年代、小学校時代に机を並べていたような感じがしましたよ。
冗談がお好きな楽しい方でした。
ドラマの効果も大きかったと思います。
白州正子さんは1998年まで現役で活躍していましたから、その破天荒な生き方はそれなりに知っていましたが、次郎さんのことはあまり知りませんでした。
育ちの良さを背景にした骨のある「ツッパリ」が何とも素敵
チョイ悪オヤジとは雲泥の差です。
吉田茂に可愛がられ、良きブレーンとなり、その気骨ある動きが戦後日本の国際政治にも生かされました。
今の時代のお坊ちゃまたち(特に鳩山・麻生・安倍さん)は軟弱過ぎましたね。
嘆かわしいです。
昨日は奥多摩の御岳山~大岳山~鋸山~奥多摩駅と
歩いてきました。
新緑がきれいでした。
ナデシコとある花はカワラナデシコです。
ナデシコより花びらが深く切れ込んでいます。
セキチクのことをカラナデシコというのに対して
これをヤマトナデシコとも呼んでいます。
高山で出会うタカネナデシコはもっと切れ込みが
深いです。
最近、なかなかヤマトナデシコに出会いません。
先日、上野で久し振りに「ヤマトナデシコ」に
出会いました。
やっと夢が叶いました。(笑)
今日はお天気で、気持ちの良い日曜日になりました。
武相荘の紹介、ありがとうございます。
以前行った町田の「薬師池公園」から近いと
どなたかが言ってましたので
一寸の時間で行って来れます
私の友達が既に行っていて、良い所よと言って
おりましたが、
このように細かく写真を載せて頂けば、雰囲気も伝わって参ります。
私もTVを見て、日本には凄いご夫婦がいたんだと感心しました。
元小泉首相は言った事はやったので、好きでしたね。
本物の白洲次郎さん、魅力的ですね。
俳優の伊勢谷 友介さん、似てますね。
1年ぶりのお友達とは、話しが尽きる事はなかったでしょう
楽しかったであろうのが目に浮かびます。
何時訪れてもnaoママさんのブログは読み応え
がありますね。武相荘のことは友達から話を来たことがあります。薬師池公園の近くということなので今度行って見たいと思います。
白州夫妻のことは一度テレビで見ました。
素敵なご夫妻でしたよね。