自称納谷悟朗後援会日誌

ファン歴50年の自称後援会長が、納谷悟朗さんの作品をご紹介しています。

デルタ・フォース

2024-12-22 | スパイ大作戦


Pixabay photo by Jill Wellington 

メリー・クリスマス!
どうぞ良いお年をお迎え下さい。

***

「デルタ・フォース」完全吹き替え版ブルーレイがナイル大商店様より12月25日に発売されます。
「エアポート75」に続いて、関智一さんが悟朗さんの追録を担当下さっています。
関さん、どうもありがとうございます。
ナイル大商店様、関係者各位様、本当にどうもありがとうございました。


「デルタ・フォース」日本語吹替完声版ブルーレイの表紙


「デルタフォース2」のBDも同時発売です。

***

前にキャストを載せたのですが、一部不明でした。
ウィキにキャストが載っていましたので追加しておきます。

以前載せた記事です。

https://blog.goo.ne.jp/nayagorofan/e/54b1fe848643ad06f56c8fce7a03306a

「デルタフォース2」の記事です。

https://blog.goo.ne.jp/nayagorofan/e/e071e2bff55ec5b1721858f1825eb57f

***

()は追録キャストです。

「デルタ・フォース」 デルタフォース
Delta Force 1986年 米/イスラエル
1988年1月26日(火) TBS ザ・ロードショー

スコット・マッコイ少佐(チャック・ノリス):小川真司(藤真秀)
ニック・アレクサンダー大佐(リー・マービィン):納谷悟朗(関智一)
ピート・ペターソン(ウイリアム・ウォーレス):谷口節
ボビー(スティーブ・ジェームス):西村知道(中村大志)
ウッドブリッジ将軍(ロバート・ヴォーン):糸博
ベン・カプラン(マーティン・バルサム):伊井篤史
イーディー・カプラン(シェリー・ウィンタース):竹口安芸子(葉瀬ふみの)
ハリー・ゴールドマン(ジョーイ・ビショップ):北村弘一(越後屋コースケ)
シルビア・ゴールドマン(レイニー・カザン):片岡富枝(坂本悠里)
オマリー神父(ジョージ・ケネディ):加藤正之(井上健一)
シスター・メアリー(キム・デラニー): 好村俊子(小美濃麻衣)
ディブラ・レヴァイン(スーザン・ストラスバーグ): さとうあい
アブドル・ラファイ(ロバート・フォスター):池田勝(池田勝)
キャンベル機長(ボー・スベンソン):仲木隆司
イングリット(ハンナ・シグラ):吉田理保子(水落幸子)
エレン(ナタリー・ロス):高田由美
テッド(ジェリー・ハイマン):田原アルノ
デービッド(エフダ・エフローニ):伊井篤史(モアイ岩下)
ムスタファ(デヴィッド・メナヘム):小室正幸(藤原聖侑)
ジャファー(アビ・ロジア):塚田正昭
ジャミール(ウリ・ガブリエル):筈見純(田中智士)
イサーム(メナヘム・エイニー):桜井敏治
マーガレット尼():佐々木優子
大臣():村松康雄

翻訳:小山悟
演出:井場洋子
調整:荒井孝
効果:遠藤堯雄、桜井俊哉
プロデューサー:上田正人
制作:東北新社

***

*ナイル大商店様
*マイマイ様
*ウィキペディア、IMDb 他

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スパイ大作戦 欺瞞作戦

2017-07-21 | スパイ大作戦
マーティン・ランドーさんのご冥福をお祈り致します。

ランドーさんと言えば、やはり「スパイ大作戦」ですね。
とてもシャープで隙のないイメージのローランでしたが、ミッション中、まれに気弱な人間に扮している時がありました。
そういう時のランドーさんは特に面白かったです。
悟朗さんも通常は偉い人の役などが多いので、ちょっとビクビクしている様な役柄を演じていらっしゃるのを拝見するのはとても楽しかったです。(笑)


「スパイ大作戦」 ローラン・ハンド役のマーティン・ランドーさん(納谷悟朗)

第3シーズン13話の「欺瞞作戦」と言うエピソードから少しご紹介します。
今回のミッションは敵側のトップスパイ、ステファン・ミクロスにニセの情報を本物だと信じさせる事です。

ウォルター・タウンゼンドと言うアメリカのスパイが、実は二重スパイである事が判明。
タウンゼンドに偽の情報を流しましたが、アメリカにいる彼の連絡員のシンプソンが情報が偽である事を見破り、本国へタウンゼンドが裏切ったと報告してしまいます。

その調査の為に敵側のエリートスパイ、ミクロスがやって来ます。
ローランはまずミクロスに扮して連絡員のシンプソンに会い、その後シンプソンと入れ替わって、ミクロスに会います。

そのシーンからご紹介します。


ミクロスに扮したローラン(納谷悟朗)とシンプソン(島宇志夫)
シンプソンに対して冷たく歯牙にもかけていないと言った感じです。
John Kenneth Muir photo


シンプソンに扮したローラン(納谷悟朗)
さっきとは打って変わって小心な男を演じ切るローランです。


本物のミクロス(横森久)

二人の対話をご紹介します。

横森: シンプソンだが
納谷: はい、何でしょうか?
横森: 注文どおりのガラス細工を作るそうだが。
納谷: どんなガラス細工をご希望でしょう。
横森: 鳥だ。
納谷: それでどんな鳥を?
横森: フラミンゴと白鳥だ


奥の部屋に入ると、ステファンは抜き打ちでそこにあったガラスの置物をローランに投げつけます。
とっさに左手で取ってみせるローラン。
(シンプソンは左利きです。それをステファンが試しました。スパイは一瞬たりとも気が抜けないですね!)

横森: 時に、タウンゼンドが裏切ったと言う訴えだが。
納谷: はい。確かに。私の報告で十分なのに、どうして、こんな・・・
横森: 調査の事か?
納谷: そうです。
横森: 君は報告だけでタウンゼンドを消せると思うか?
納谷: こんな調査を受けるのは初めてですよ。
横森: 君の訴えは本当なのか。
納谷: 勿論。
横森: じゃ、何を恐れてる。
納谷: いえ。私は、何も恐れてなんか。裏づけもあるし。
横森: 見せてくれ。
納谷: それが、ここにはありません。
横森: どこにある。
納谷: ウイロビーの所にあります。手先の。
横森: そのウイロビーを呼び寄せるのにどれくらいかかる?
納谷: 24時間以内に。
横森: 呼べ。


目がねをかけたローランです。

横森: 裏づけは確かだろうな。調査の結果ボロが出る様な事はないだろうな。
納谷: 勿論。
横森: 念のために言っとくが、私は誹謗は嫌いだ。やっかみ半分の誹謗はその際たる物だ。
納谷: 誹謗じゃありませんよ。裏切った確かな証拠があるんです。奴があなたの友達だからって・・・
横森: どうした。
納谷: 友達なんでしょ。
横森: だから?
納谷: とにかく、タウンゼンドが裏切ったため私は危ないんです。
横森: 君の言いたい事は別だろう。ただ一つだけ言っておく。我々は個人的感情に左右されてはならんのだ。いいな。

***

第66話(3-13)「欺瞞作戦」 The Mind of Stefan Miklos
米国初放映 1969年2月23日
日本初放映 1969年6月2日(月)

ステファン・ミクロス(スティーブ・イーナット):横森久
ジェームズ・シンプソン(エド・アズナー):島宇志夫
ウォルター・タウンゼンド(ジェーソン・エバーズ):家弓家正
骨董屋:勝田久

***



マーティン・ランドー マーチン・ランドー
Martin Landau
1928年6月20日~2017年7月15日
ニューヨーク、ブルックリン出身


ニューヨーク・デイリー・ニュースで風刺漫画を描いていた頃のランドーさんです。
本当にお若いですね!


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スパイ大作戦 ダイヤモンド作戦

2016-04-21 | スパイ大作戦
大平透さんのご冥福をお祈り致します。
大平さんと言うと、私はやはり「スパイ大作戦」の指令の声を一番最初に思い浮かべました。

「スパイ大作戦」の完全版DVD(第1シーズン)で、大平さんの指令の新録を何回か拝聴しました。
何故か大平さんの追録に関しては、DVDの箱のキャスト等に何も書かれていません。(他の方は「納谷悟朗/納谷悟朗」の様に明記されているのに、大平さんだけは「大平透」とだけ載っていました。)

追悼に、大平さんが新録なさった指令を1つご紹介します。
第19話「ダイヤモンド作戦」です。


指令の声(大平透)


指令を聞くダンです。(若山弦蔵)

<オリジナルの指令>
『』の部分が新録されています。その部分はこの下にご紹介します。

大平:おはようブリッグス君。
今君が見ているのはヘンリック・ダルバードと言って、アフリカの小さな国ロンブワンダにおいて権力を握り、自らその国の首相を名乗る人物である。
ダルバードの政治はまったくの独裁で、学校も作らず病院も建てず、しかもロンブワンダの200万国民はいつも飢えに苦しんでいるという有様だ。

『最近土着民たちが、国内のあるところでダイヤモンドを発見したが、天然ダイヤとしては世界最大2万7000カラット近くあり、価格にして3億ドルはするだろうともっぱらの噂である。』

首相ダルバードはこのダイヤを発見者達の手から取り上げ、それを売却し、その金で領土を広げようと計画している。
そこで君の使命だが、ダルバードの計画をくい止め、ダイヤモンドを発見者達の手に返すことにある。
例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。
なおこのテープはただちに処分してくれたまえ。
成功を祈る。

<DVD完全版の指令>
上記『』の部分です。

大平:『最近先住民達が、国内のあるところでダイヤモンドを発見したが、天然ダイヤとしては世界最大2万7000カラット近くあり、価格にして3000万ドルはするだろうともっぱらの噂である。』

***

この指令に関してはオリジナルの「土着民」と言うのが問題だった模様です??
あとは数字に変更がありました。

この指令の後にメンバーの打ち合わせのシーンがありますが、DVDではこの部分が丸ごと新録になっていました。
TV放送時の吹き替えを持っているので、聴いてみたのですが、特に不都合な単語や数字は出てきませんでした。
再放送時に、この部分を丸ごとカットしているバージョンがあった様です。

このミーティングのシーンが、後年の皆さん全員の新録になっていたのがとても嬉しかったです。
その反面、この場面の吹き替えが残っているバージョンも再放送していた事があり、メーカーさんがDVDを作る際に、いろいろなカットが存在する事を認識していらっしゃらなかった模様なのが少し残念です。
違うカットを捜して、それぞれのカット部分を補足して、最初の放送時の吹き替えに近づけて欲しかった気持ちもあります。
本当は両方入れて欲しいですが、それはもう無理ですね。

1話でも良いので、初回放送時の吹き替えを再現して欲しかったです。
あとは1話でも良いので、1話丸ごと新録して欲しかったです。
(欲張りなファンでスミマセン。笑)


最初の打ち合わせの場面です。


宝石商(武内文平/追録キャスト不明)


シナモン(山東昭子/弥永和子)、ダン(若山弦蔵/若山弦蔵)


ローラン(納谷悟朗/納谷悟朗)


バーニー(田中信夫/田中信夫)、ウィリー(小林修/小林修)

***

大平さんも若山さんも参加下さった第1シーズンのDVDは、今思うと本当に貴重になりました。
鬼籍に入られた方が沢山いらっしゃいます。
本当にあの時にしか出来なかった追録ですね。
皆さん本当に有難う御座いました。

***

第19話「ダイヤモンド作戦」 
1-19 The Diamond 1967年2月4日 本国放送

ダン・ブリッグス(スティーブン・ヒル):若山弦蔵
ローラン(マーティン・ランドー):納谷悟朗
シナモン(バーバラ・ベイン):山東昭子
バーニー(グレッグ・モリス):田中信夫
ウィリー(ピーター・ルーパス):小林修

ダルバード首相(ジョン・ヴァン・ドレーン):大木民夫
イアン・マクラウド警部<IMF>(アイバー・バリー):中村正
ダンが指令を聞きに行く所に居た人:千葉耕市
ハンス・ヴァン・ミル(宝石屋)<IMF>(ハリー・デービス):武内文平

指令の声:大平透

追録:大平透、若山弦蔵、納谷悟朗、田中信夫、小林修、弥永和子
武内さんの代役、大木民夫

***

*スパイドラマ倶楽部様
*IMDb他


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スパイ大作戦 血の粛清

2015-10-23 | スパイ大作戦
熊倉さんのご冥福をお祈り致します。

悟朗さんのお別れ会で「悟朗ちゃんをずーっとずーっと愛してやってくださいまし」と仰っていたと言う熊倉さん。
その熊倉さんも星になられました。
熊倉さんは1956年にエコーに入団、悟朗さんは1959年入団でした。
熊倉さんが、仕事の後おふろで劇団に誘ったとインタビューで仰っていた事がありました。
お二人がコンビの舞台「サンシャイン・ボーイズ」もこれで永遠に幕を閉じました。

***

熊倉さんと言えばヒッチコックやポワロ、「宇宙家族ロビンソン」のドクター・スミス、そしてトラヒゲやガンバルニャン等が思い浮かびますね。
でも今回はそれらの有名どころを差し置いて(笑)「スパイ大作戦」から、何故か私がとても印象に残っているシーンがありますので、それをご紹介したいと思います。
パリスの悟朗さんと資料室の熊倉さんの掛け合いです。
熊倉さんが一生懸命悟朗さん(のキャラ)によいしょ(??)している感じが楽しくて好きです。(笑)

「スパイ大作戦」
第4シーズン19話 「血の粛清」
4-19 Phantoms (本国放送 1970年2月8日)

今回の任務は、自由な思想に傾く若い芸術家達を一掃しようとしている年老いた首相を権力の座から引きずり降ろす事です。
本国のあらすじ等には「スターリンの様な首相」と書かれていました。
スパイ大作戦では時々(?)使われる幽霊トリックが登場します。(笑)

パリスが資料に細工する為トロスク少佐に扮して資料室へ向かいます。
そこでのシーンをご紹介します。


トロスク少佐に扮したパリス(納谷悟朗)


資料室の警備係(熊倉一雄)
いかにも熊倉さんの役と言う感じです。(笑)

トロスク少佐に扮したパリスは、資料室のすぐ側まで来て中央資料室へ電話し、クール大佐の声でトロスク少佐が来ていないか訪ねます。
電話で熊倉さんに、トロスク少佐がクール大佐の命令でここへ来ると印象づけておいて、資料室へ。

納谷: トロスク少佐だ。ちょっと調べたい事がある。
熊倉: お、そうそう、実はトロスク少佐。あ~、今しがたクール大佐からお電話があって、お宅の方へお電話するようにとの事です。
納谷: ああ


クール大佐へ電話すると見せかけて、バーニー達のいる場所に電話するパリスです

納谷: クール大佐?トロスクです。いえ、今しがた着いたばかりでね。勿論必要な資料はすぐにも揃うと思いますが。
勿論重要性は分かっております。承知致しました。直ちに。
(熊倉さんに)国家的不穏分子についてのある資料をクール大佐が至急ご希望なんでね。
熊倉: 分かりました、トロスク少佐。
どうぞ。
最近はマイクロフィルムのお陰で資料の保管も大変簡単になりました。男は勿論、女子供にいたるまで国民の資料は全部ひと部屋に納まるんですからして、まあ便利なもんです。
納谷: 全く、大したもんだ。
熊倉: で、どんな資料を?
納谷: ご苦労だが、STRO(エスティーアールオー)とそれからGOLN(ジーオーエルエヌ)のフィルムを出してくれないか。

熊倉さんフィルムを取ってきます。

熊倉: お待たせしました。
納谷: ついでにセットしてもらおうか。
熊倉: はい。(セットして)セット出来ました。
納谷: どうもありがとう。
熊倉: 他に何かご用はありませんか?
納谷: いや別に
熊倉: ではおコーヒーでも
納谷: いや、結構だ
熊倉: はい


納谷悟朗、熊倉一雄

***

熊倉さんの「おコーヒー」とか最高でした。(笑)

このエピソードには山田さんや平井さんもご出演で(平井さんの声がはっきり分かりませんでした。スミマセン)エコーの方が沢山出ていらっしゃいました。
ちょっと自信がないのですが、テレビのインタビュアーに扮したIMFメンバーは和田文夫さんだった様に思います。(違っていたら済みません。)
ほぼエコーのユニット吹き替え状態で楽しかったですが、それにも増してそのエコーの皆さん全員が鬼籍に入っていらっしゃるのだと思うと淋しかったです。

「スパイ大作戦」
第4シーズン19話 「血の粛清」
4-19 Phantoms (本国放送 1970年2月8日)

レオ・ボルカ首相(ルーサー・アドラー):早野寿郎
クール大佐(マイケル・ベイスレオン):小林昭二
ノーラ<IMF>(アントワネット・バウアー):平井道子(スパイドラマ倶楽部様)
資料室の人(ジャック・ベルナルド、ベルナルディ):熊倉一雄
ステファン・ザーラ(ジェフ・ポメランツ):山田康雄
受付の兵士ゴーマル(グレゴリー・シーラ):羽佐間道夫
バルジン副首相(ベン・アスター):中村正
モーア<IMF>(アイバー・バリー):和田文夫???

***

エコーのユニット吹き替え状態だったので、少しキャストをご紹介します。


今回の女性IMFメンバーのノーラ(平井道子)


若い芸術家ステファン(山田康雄)


英国テレビ(?)のインタビュアーのモーア(和田文夫??)、バーニー(田中信夫)


和田文夫?、ボルカ首相(早野寿郎)


オマケにジム(若山弦蔵)です。
太ぶち目がね、良いですね!(笑)


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スパイ大作戦 セシューム138

2015-10-08 | スパイ大作戦
家弓さんの一周忌の追悼をもう少し続けます。
「スパイ大作戦」で家弓さんがゲスト出演なさった「セシューム138」です。

「スパイ大作戦」
第21話 「セシューム138」
1-21 Snowball in Hell (本国放送 1967年2月18日(土))

家弓さんの役はリカルド・モンタルバンさん演じる残忍な元刑務所長です。
この刑務所は厳しい拷問等の為に悪評が高く、5年前に閉鎖されていますが、所長は引き続き囚人のいない刑務所に残っています。
今回の任務は、所長の持つ「セシューム138」(核兵器製造に使う物質)と、所長が記憶しているその化学式を処分する事です。
所長の頭の中にある化学式を抹消するには所長も抹消しなければならないので、良く考えるとものすごい指令ですね。

ローランは雑誌記者、バーニーはその相棒に扮しています。
バーニーは実はこの刑務所の元囚人と言う設定です。

***

セリフを少しご紹介します。


取材に来たと言うローラン(納谷悟朗)とバー二ー(田中信夫)


所長(家弓家正)

納谷: ニューヨークの雑誌社ワールドニュースの者です。この刑務所の事をストーリーにして写真と共に、読者に紹介したいと思いましてね。
家弓: この刑務所の事をストーリーにするだ?
納谷: つまりカメラとペンで囚人の側から見た刑務所を再現して・・・あ、こちらはピエル・グリロ。
ピエルには、囚人のモデルをしてもらおうと思いましてね。
家弓: ふん、帰れ。
納谷: しかし、許可もこの通り。地方長官から。ご協力を頂けると言う事で来たんですが。
家弓: だから君達には腹が立つ。さんざここの事をやれ残酷だ、やれ非人道的だと非難しといて、閉鎖させときながら、今度は一握りの読者の為に囚人の生活を、そっちの言葉を借りりゃあ、再現したいとこうくる。見たけりゃ勝手にに見りゃいいだろう?止めやせん。
納谷: ああ、そりゃどうも有難う御座います。それからついでに当時の制服を着た所長の写真も撮りたいんですが。
田中: それと囚人服を一着。

所長が囚人服を取り出します。

田中: 汚れてますね。
家弓: 囚人らしい方がいい。そうだろう?
納谷: いろいろどうも済みません。ではまず独房から拝見させて頂きます。それじゃあ。

***


独房の中を「見学」と言う名目で、細工するローランとバー二ーですが、そこへ所長がやってきます。
そして所長は独房へ降りる為のロープをとってしまいます。
画面が暗いですが、所長とローラン達の立ち位置をご覧に入れたくて載せました。(笑)


驚くローランとバー二ー


ハハハハ・・・とマッドな笑いの家弓さんが最高です。
が、そのすぐ次はCM用に切れていて、そこに繋がるシーン(笑いも入っています)は菅生さんの追録になっていました。
家弓さんに追録して頂きたかったです。

「スパイ大作戦」は再放送した際、カットが違うバージョンが複数存在していた事を確認しています。
このシーンの家弓さんの吹き替えがあるカットも存在していました。
本当はカットの違う物(少なくとも2バージョンが存在)をつなげて、最初の吹き替えに近い物を再現して欲しかったのですが、やはりそれは難しかったのでしょうか。

ずっと後になってローランを悟朗さんに追録して頂いた事は私にとってはとても嬉しい事でしたが、出来れば悟朗さんの追録版と、オリジナルに近い長尺版の吹き替えと両方拝見したかったです。

***

所長がロープを下ろしてローラン達が上がって来ました。


家弓家正、納谷悟朗

納谷: いやぁ一時はどうなる事かと思いましたよ。
家弓: いくら何でも君、君達をこんな所へ閉じ込める訳がないだろう。ハハハハハ・・・・
ところで今度は何を見たい?
納谷: 何しろここの懲罰は有名でしたからね。その名残を拝見出来ますか?
家弓: お安いご用だ。

***


嬉々として拷問の部屋を見せる所長です。
家弓家正、田中信夫(バーニーは囚人服を着ています)、納谷悟朗

家弓: 当時ここには、ここ独特な懲罰方法がいろいろとあってね。
納谷: いやあ全く。独特ですな。でも今時ムチとは。
家弓: 我々はここで君の想像のつかないような連中を相手にしてたんだよ。
悪の中の悪。人殺し。売国奴。そういう手合いには通じないんだよ、生ぬるい方法では。
あ、例えばこんな具合に。(バーニーに)ちょっとここ行って。
こうやっといて背中に思いっきり。分かるね。勿論裸にしてだ。

バーニーの服を破いて背中を見ると、ムチの跡がありました。

家弓: ムチの跡だ。今時ムチとは、また。
田中: 事故に合いましてね。
家弓: 事故か。成る程ね。
納谷: ああそれから、次は警備室を拝見したいんですが。どの辺にあるんでしょうか。
田中: 廊下を突き当たった・・・
家弓: どうして知っている?
田中: そりゃ、いろいろ研究したもんで。
納谷: ここへ来る前に資料を見たり読んだりしましてね。
家弓: じゃあ私にはもう用がないかな。勝手にどうぞ。事務所にいるよ。

***

家弓さんはお得意の笑いではマッドな感じでしたが、それ以外のセリフは普通で、むしろインテリな感じでした。
モンタルバンさんご自身が結構上品な感じなので、それに合わせていらっしゃったのでしょうか?(笑)
昔の作品は、むこうの俳優さんも吹き替えもどこか上品でしたね!(笑)

***

「スパイ大作戦」
第21話 「セシューム138」
1-21 Snowball in Hell (本国放送 1967年2月18日(土))
ジェラード・セフラ所長(リカルド・モンタルバン):家弓家正
ドクター・クローネン:高塔正康



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