社保庁の年金記録のずさんな管理のため5000万件もの年金記録が宙に浮いて、支給を受けられなくなる人が出てくるという話ほど腹の立つ話はない。しかも政府・与党は参議院選挙を前にして批判のほこ先をかわすため「基礎年金番号を導入した時の厚相は民主党の菅直人代表代行だ。」などと宣伝するビラを配布しているという話を聞くに至っては、開いた口がふさがらない。基礎年金ができたのは、管氏が厚相に就任する10年も前の、1986年頃の話である。今でもハッキリ憶えているが、若い頃、転職を繰り返していた私の年金記録を、会社の同僚の社会保険担当者が苦労して一本化してくれた思い出がある。当時も公的年金の一本化には多くの問題があることがマスコミでも取り上げられていた。しかし、予知されていた問題に何ら手を打たないまま、社会保険に関わる行政当局が漫然と仕事をしてきた結果がこのあり様であり、基礎年金番号の導入は単なる一プロセスに過ぎない。
国民の怒りに恐れをなしてか、自民党はあわてて選挙公約の一番目に年金問題を持ってきたが、おそらく、政権の中枢にいる人たちは老後の年金なんかいらない人ばかりなんだろう。
国民の怒りに恐れをなしてか、自民党はあわてて選挙公約の一番目に年金問題を持ってきたが、おそらく、政権の中枢にいる人たちは老後の年金なんかいらない人ばかりなんだろう。