徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

しょせん伝説とは

2020-04-29 18:11:20 | 歴史
 熊本城の壁や畳には、籠城戦に備えて「かんぴょう」や「ずいき」が仕込まれている。という話はわれわれ熊本県民はよく聞く話だ。熊本城を築城した加藤清正公に関するこうした逸話がどうやら後年創作された話らしい、という記事が今朝の熊日新聞に掲載されていた。そういう話を裏付ける資料や古文書の記述もなく、言われ始めた時期も不明らしい。
 これと同様の話で、清正公による築城時、その実を食料とするために多くの銀杏が植えられたという話もよく聞く。肥後考古学会会長としておなじみの富田紘一さんによれば、清正公の時代に植えられたと伝えられる銀杏で現存するのは、本丸の1本と加藤神社の拝殿脇にある1本の計2本だけで、この2本はいずれも雄株で実は生らない。しょせん伝説というのはその程度のものと富田先生は言う。


今日の宇土櫓