新型コロナが発生する前、日本には3千万人を超える外国人が訪れていた。近い将来、コロナが終息すればそれを上回るような訪日ラッシュが始まるとの予測もある。昨日も高野山の仏教文化を訪ねる外国人が増えているというドキュメンタリーが放送されていたが、最近は単なる観光から日本文化に興味を持って来日する外国人が増えていると聞く。単なる物見遊山の「サイトシーイング」から、文化交流へと進化して行くのかもしれない。
2016年に他界された喜多流能楽師の狩野琇鵬さんの著書「生死の境を歩む」の中に、とても心に残る一節がある。それは琇鵬さん一行が伝統芸能のフェスティバルに参加するため渡欧された時のこと。琇鵬さんたちの他にもう一つ別の団体が参加していた。琇鵬さんたちは古典をそのまま演能されたそうだが、もう一つの団体は、現代的な新しい解釈を加えた演目を披露した。結果、琇鵬さんたちが大受けだったのに対し、もう一つの団体は全く受けなかったという。
外国人が日本文化に期待するものが何なのか、読み違えると大失敗をしてしまうという示唆に富んだお話だ。
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欧州公演時の狩野琇鵬さんとハイデルベルク市長(アテンドした森浩さんの提供)
2016年に他界された喜多流能楽師の狩野琇鵬さんの著書「生死の境を歩む」の中に、とても心に残る一節がある。それは琇鵬さん一行が伝統芸能のフェスティバルに参加するため渡欧された時のこと。琇鵬さんたちの他にもう一つ別の団体が参加していた。琇鵬さんたちは古典をそのまま演能されたそうだが、もう一つの団体は、現代的な新しい解釈を加えた演目を披露した。結果、琇鵬さんたちが大受けだったのに対し、もう一つの団体は全く受けなかったという。
外国人が日本文化に期待するものが何なのか、読み違えると大失敗をしてしまうという示唆に富んだお話だ。
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欧州公演時の狩野琇鵬さんとハイデルベルク市長(アテンドした森浩さんの提供)