春の川を隔てゝ男女哉(おとこおみなかな)
昨夜放送された「漱石悶々」(NHK・BSプレミアム)は、漱石本人を描いた数多のドラマの中でも異色の一篇。漱石と才色兼備の京女たか女との微妙な恋のかけ引きを、漱石の妄想を織り込みながら描いた、いわば「妄想痴話喧嘩」編とでもいうべきか。主役の二人を演じた豊川悦司と宮沢りえを始め、脇も実力派で固めた秀作コメディ。
漱石ファンの芸妓の一人として日本舞踊家の尾上紫が登場したので、得意の舞踊を見せてくれるかと期待したのだが、なんと彼女は三味線の弾き唄いで、踊ったのは女優の鈴木杏と宮沢りえ。半分は期待外れと、半分は尾上紫の多才ぶりを見れたことでまぁよしとしよう。
▼阿国歌舞伎夢華(2012年日本舞踊協会公演)において出雲阿国を演じた尾上紫
漱石も聖人君子ではなかったというところと
彼が49歳で亡くなったと知りましたが、
40代だったら女性に惚れても当たり前だと思ったものでした(笑)
尾上紫という人の三味線の弾き唄いでしたか!
知らないもので宮沢りえも踊りの練習を積んだんだろうなあ?なんて思って見ていました。
BSプレミアムの3日続いた漱石特集のアンコール放送と全く違うものなので興味深く拝見しました。
やはり、漱石の時代に比べると平均寿命が倍近くなって精神的な成長(あるいは老化?)が遅くなっているのでしょうか。
最近のドラマではよくありがちな、お笑いやアイドルの起用がなかったのも、このドラマを締まったものにしていたような気がします。