迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

ライカのヘリコイドに入った謎のレンズ

2022-09-25 23:20:30 | 改造レンズ、マウント改造

今日は、とあるカメラ店で見つけた謎のレンズを紹介します。外観は、フィート表示の距離環がついた古いリングで、「Germany」の表示があります。そして中を見ると、何かレンズらしきものが嵌っています。改めてタグを見ると「自作レンズ」と書かれています。「Germany」の表示に惹かれて、なんだかよく分からないまま持ち帰ることにしました。

家に帰りじっくり見ると、ヘリコイド付きリングの中に、きれいに小さなレンズが嵌っています。市販品と言ってもおかしくないような出来です。

このヘリコイド付きリングですが、調べてみると、ライカのビゾフレックスシステムの「ショートヘリコイドZOOAN 16495」※のようです。カメラ側のマウントはL39になっています。もともとは Hektor 13.5cm F4.5などのヘッドをこのヘリコイドに装着してビゾフレックスに取り付けて使うもののようです。またこのアダプターを経由して一眼レフでも使えたようです。

そして内蔵されているレンズですが、中間リングやM42ヘリコイドリングなどと組み合わせて、撮影することができました。写真の組み合わせは、本レンズ+L39/M42アダプター+M42中間リング+M42ヘリコイドリング+M42/ソニーEアダプターとして、SONY NEX-3Nに装着した写真です。

実際にカメラに付属して撮影した結果から推定すると、焦点距離約70mm F6.3程度のソフトフォーカスレンズであることが分かりました。

光が当たっているところの滲み具合がなかなか素敵です。

近距離撮影時には前ボケがバブルボケ形状になります。


  いずれもLumix DMC-G2+ソフトフォーカスレンズ


なかなか面白いレンズが手に入りました。こんなことがたまにあるので、カメラ店巡りは止められませんね。

※参考文献
林輝昭 「ビゾフレックス」を楽しむ 『カメラレビュー クラシックカメラ専科No.37 ライカブック’96』朝日ソノラマ、pp.60-67、1996年3月25日発行


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