どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

夢飛行

2014年06月26日 | 絵本(日本)

     夢飛行/いとう けんぞう/ポプラ社/1993年初版

 

  丘の上の一軒の家。
  丘のふもとには家々が立ち並び、遠くには山々が。
  この構図が最後まで一貫しています。

  同じ構図ですが、朝、昼、夜、そして季節がめぐる色合いが幻想的で、心象風景が広がります。

  印象的なのは、一面銀世界の冬の光景。家々のあかりがほっとさせてくれます。

  月や星たちが歌う夜、
  あの空までのぼってみよう。
  子どもだったころ、あんなに自由に
  飛びまわった空そらなのだから。
  みあげれば夢の空。
  今夜、ぼくは丘を飛びたつ。


  
  昔の子どもの空への憧憬をにじませています。

  書店で手に入れるのはむずかしいかもしれません。