ねずみのおいしゃさま/中川 正文・作 山脇 百合子・絵/福音館書店/1977年
大雪の日の夜中に、ねずみのおいしゃさまのところに、でんわがかかってきます。
リスのぼうやが風邪をひいて熱をだしたというのです。心配するおくさんに、夜中にでかけるのもいしゃのしごとだよと、でかけていったねずみのおいしゃさん。
「さて、ひとはしり!」とスクーターにのったものの、雪だるまのようになって、スクーターもうごかなくなってしまいますす。
どこかやすむところがないかと、さがしていると、みつけたのはカエルおうち。
カエルはみんな冬眠中で、誰も返事をしません。
ねずみのおいしゃさんは、カエルの家で温まっているうちに寝てしまいます
翌朝になると、まぶしいほどの天気。いそいでリス君のうちに向かいます。
ところが、雪で冷やしてやったらすっかり元気になったというのです。
苦笑いして家に帰ったねずみのおいしゃさまでしたが、冷たい雪にぬれて、こんどは自分がひどい熱をだしてしまいます。雪で冷やそうとしますが・・・。
「そとではたくさんのひとがねないでしごとをしているというのに」という場面で、どろぼうや、学者、道路工事のキツネ?がでてくるので思わず笑ってしまいました。
でも、大雪の中で無理して、おいしゃさまが病気になって困るのは動物たちですから、カエルの家で眠ったのも許してくれるでしょう。
カエルのおうち、なかなか素敵ですよ。
ねずみのおいしゃさまの家に、さまざまな花があるのは、薬にするのでしょう。